ホメロス風讃歌 · Homeric Hymns
第2歌 デメテル讃歌
Homeric Hymn 2 to Demeter
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底本
Anonymous. Hesiod, The Homeric Hymns and Homerica. Evelyn-White, Hugh G., editor. London: William Heinmann; New York: The Macmillan Co., 1914.
原文データ出典
Perseus Digital Library · CC BY-SA (Perseus の利用条件による)
Humanitext がクローン・再構成し、継続的に更新しています。
要旨
本作は、豊穣の女神デメテルと娘ペルセポネの離合、そしてエレウシスの秘儀の起源を描いた叙事詩的な賛歌です。物語は、ペルセポネが冥界の王ハデスにさらわれ、悲嘆に暮れたデメテルが手がかりを求めて地上を彷徨う場面から始まります。ゼウスの関与を知って激怒したデメテルは、オリンポスを去って人間の姿に身をやつし、エレウシスの地で人間の幼子を不死にしようと試みますが、母親の無理解から激怒し、自らの正体を明かして神殿を建てさせます。デメテルがその神殿に籠もって大地に深刻な飢饉をもたらしたため、人類の滅亡を恐れたゼウスは仲裁に乗り出します。ペルセポネは地上へ戻ることを許されますが、冥界でザクロの種を口にしていたため、一年のうち一定期間を冥界で過ごさねばならない運命となります。最終的に母娘は再会を果たし、デメテルは大地に実りを取り戻すとともに、エレウシスの人々へ神聖な秘儀を伝授してオリンポスへと帰還します。
目次
7 チャンク
引用方式:line
- §1-73
ペルセポネの略奪とデメテルの探索
ペルセポネが冥界の王ハデスにさらわれ、悲嘆に暮れる母デメテルが手がかりを求めて地上を放浪し、ヘカテとヘリオスに真相を問い詰める場面。
- §74-145
ヘリオスの告白とエレウシスへの到着
ヘリオスはデメテルに、ペルセポネをさらったのはゼウスの意志によるアイドネウスであることを明かす。怒りと悲しみからオリンポスを去ったデメテルは、人間の老婆の姿に身をやつしてエレウシスにたどり着き、ケレオスの娘たちに出会って、嘘の身の上話を語りつつ働き口を求める。
- §146-215
ケレオスの館への案内とイアムベの慰め
カリディケはデメテルをケレオスの館に招くため、母メタネイラへ相談しに行くことを提案する。館に入ったデメテルは、その神々しい威容を示しつつも、悲しみのうちに座り続け、イアンベの機知によってようやく微笑みを取り戻す。
- §216-283
デモポーンの養育とデメテルの顕現
メタネイラがデメテルに息子デモポーンの養育を依頼し、デメテルはそれを受け入れて彼に不死を授けようとする。しかし、夜間に火に入れる儀式をメタネイラに見咎められたため、怒ったデメテルは自らの神としての正体を明かし、神殿の建立を命じて立ち去る。
- §284-358
デメテルの怒りと大地の飢饉とヘルメスの派遣
デモポーンは人間の乳母たちの手で育てられることになり、デメテルはエレウシスに籠もって大地に飢饉をもたらす。人類の滅亡を危惧したゼウスはハデスの元へヘルメスを遣わし、ペルセポネを光の世界へ戻すよう求める。
- §359-425
ザクロの種とペルセポネの帰還と母娘の再会
ハデスはゼウスの命令に従い、ペルセポネに冥界の支配権や名誉を約束して帰還を促し、密かにザクロの種を食べさせた後、ヘルメスを伴わせてデメテルのもとへと送り出す。再会した母娘は喜び合うが、デメテルは娘が冥界の食べ物を口にしたことで一年のうち一定期間を冥界で過ごさねばならなくなったことを悟り、拐われた経緯を尋ね、ペルセポネがそれに答え始める。
- §426-495
大地の豊穣の回復とエレウシスの秘儀の創定
ペルセポネは拉致された当時の詳細をデメテルに語り、レアを仲介役としたゼウスの説得に応じて、デメテルは地上に実りを取り戻し、エレウシスの王たちに秘儀を伝授してオリンポスに帰還する。
