オリゲネス · Origen
『申命記』選集
Selecta on Deuteronomy
ギリシア語原文(原典)と日本語・英語・中国語・韓国語の対訳・語釈を、全文無料・登録不要で公開しています。
底本
Origenes. Origenis Opera Omnia, Volume 2 (Patrologia Graeca, Tomus 12). La Rue, Charles de, editor; La Rue, Charles Vincent de, editor. Paris: J. P. Migne, 1862.
原文データ出典
Open Greek and Latin · CC BY-SA 4.0
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要旨
本作は、旧約聖書の『申命記』における様々な出来事や律法の規定を、キリスト教的な視点から霊的かつ比喩的に釈義した神学注解書である。物語の解説は、モーセからヨシュアへの指導権の継承やマナの象徴的意味から始まり、約束の地やエジプトからの脱出をキリストや天の国に関連付けて読み解く。中盤では、食事規定や裁判、道徳律などの具体的な律法を取り上げ、新約の教えとの対比を通じてその内実を明かす。さらに後半では、鞭打ちの回数や祭壇建設の規則といった細部にも、秘められた道徳的・神学的な比喩を見出していく。最終的に、これらの解釈を通じて異邦人の召命とキリストによる統治の預言が示され、旧約の記述がキリストにおいて完成されることが描き出される。
目次
5 チャンク
引用方式:paragraph
- §1-9
モーセの継承と律法の霊的解釈
本チャンクは、旧約聖書(主に申命記)の釈義を通じて、モーセからヨシュアへの指導権の継承、カナン土地分配の霊的な意味、シナイ山における神の声の超自然的な性質、モーセの埋葬、偶像崇拝への警告、および「少数の選ばれた者」の意義を論じている。
- §10-12
マナの霊的象徴と約束の地の解釈
マナの微細で不滅なる性質をコエンドロの種や氷との比喩から読み解き、約束の地とその産物をキリストや天の国の象徴として霊的に解釈し、エジプトの奴隷生活からの離脱を促す。
- §13-23
申命記の諸規定とキリストによる霊的解釈
申命記の律法規定(神を忘れないこと、異邦の献祭の禁止、律法の加減禁止、動物の清濁、祭と盛儀の区別、隣人の境界標、裁判の規定)を引用し、キリストによる高次元の霊的解釈や新約の教えとの対比を通じて解説している。
- §24-31
反抗的な息子や混耕の禁止に関する比喩的解釈
申命記の諸規定(恐れる者への配慮、反抗的な息子の処刑、異種の種蒔きや混耕の禁止、許嫁の規定、アモン・モアブ人への敵意、石臼の担保禁止)について、比喩的・アレゴリー的な解釈を交えて解説する。
- §32-39
数「四十」の象徴と祭壇の鉄器禁止の解釈
申命記の記述をもとに、鞭打ちの「四十」という数の懲罰的意味、祭壇建築における鉄器使用の禁止理由、祝福と呪いを宣告する部族の由来、そして異邦人の召命とキリストによる統治の預言を解説している。
