Humanitext Reader

ユスティニアヌス1世 · 学説彙纂 §37.7.8.pr

相続放棄した娘への贈与財産返還請求と悪意の抗弁

5795 / 9271 箇所 · ラテン語

要旨

持参金以外の財産の贈与を受け、かつ財産持ち寄りを条件に共同相続人とされた娘が相続を放棄した場合、兄弟らがその贈与財産の返還を請求することは、悪意の抗弁によって阻まれるというパピニアヌスの判断。

[PAPINIANUS libro undecimo responsorum. ] §37.7.8.prPater nubenti filiae quasdam res praeter dotem dedit eamque in familia retinuit ac fratribus sub condicione, si dotem et cetera quae nubenti tradidit contulisset, coheredem adscripsit.
[パピニアヌス著『解答集』第11巻] ある父親が、結婚する娘に対して持参金とは別に特定の財産を与え、彼女を家族の中に留め置いた。 そして、もし持参金および結婚する彼女に引き渡したその他のものを彼女が持ち寄るならば、という条件のもとで、彼女を兄弟たちの共同相続人として指定した。
cum filia se bonis abstinuisset, fratribus res non in dotem datas uindicantibus exceptionem doli placuit obstare, quoniam pater filiam alterutrum habere uoluit.
娘が遺産から身を引いたとき、持参金として与えられたのではない財産を請求する兄弟たちに対して、悪意の抗弁が立ちふさがるのが至当とされた。 なぜなら、父親は娘にどちらか一方を持たせることを望んでいたからである。

語釈・文法注

  1. §37.7.8.prse bonis abstinuisset — 自動詞「abstinere」(離れる、退く)の再帰用法(se abstinere)に奪格(bonis)が組み合わさった表現。法家権力下にある相続人(heres necessarius)が、法務官告示に基づく遺産不介入の特権(beneficium abstinendi)を行使して、相続債務から逃れるために実質的に相続を放棄した状況を指す。
  2. §37.7.8.prfratribus res non in dotem datas uindicantibus exceptionem doli placuit obstare — 非人称動詞 'placuit'(〜と決定された、合意された)の主語は対格不定詞句 'exceptionem doli ... obstare' である。自動詞 'obstare'(立ちふさがる、阻む)は与格支配であり、その与格として現在分詞 'uindicantibus'(〜を請求している)を伴う 'fratribus'(兄弟たちに)が置かれている。さらに 'res non in dotem datas' は現在分詞 'uindicantibus' の直接目的語(対格)である。全体の骨格は「〜を請求している兄弟たちに対して、悪意の抗弁が阻むと決定された」となる。
  3. §37.7.8.pralterutrum — 代名詞的形容詞 'alteruter'(二つのうちどちらか一方)の中性単数対格で、不定詞 'habere' の目的語。ここでは「持ち寄りを行って共同相続人となること(遺産)」と「相続を放棄して生前贈与された持参金以外の財産を手元に残すこと」の二者のうち、いずれか一方のみを意味する。

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ユスティニアヌス1世, 学説彙纂 §37.7.8.pr. Humanitext Reader, https://reader.humanitext.ai/text/urn:cts:latinLit:phi2806.phi002.humanitext-lat1:37.7.8.pr

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訳文・注・要旨はAIによる草稿で、読者の指摘により改訂されています。