Humanitext Reader

テレンティウス · 自虐者 §900b..-960..

欺瞞の露見とフレスモの激怒

18 / 20 箇所 · ラテン語

要旨

メネデームスはフレスモに対し、彼の息子クリティポーとバッキスが二人きりで寝室に入っていった事実を告げる。それを聞いたフレスモは、かつて騙されていた事実と、バッキスがクリニアではなく自身の息子クリティポーの愛人であったことを悟り、激怒して対策を講じる。

§900b..Mitto iam osculari atque amplexari: id nihil puto.
[メネデームス]キスや抱擁については今は見逃しましょう。 そんなことは大したことではないと思います。
§901..Quid est, quod amplius simuletur?
これ以上、何のふりをする必要があるでしょうか?
[フレスモ]ううっ!
§901c..Quid est?
[メネデームス]どうしたのです?
§901d..Audi modo:
まあお聞きください。
§902..Est mihi ultimis conclave in aedibus quoddam retro:
私の家の奥の一番端に、ある奥まった小部屋があるのです。
§903..Huc est intro latus lectus; vestimentis stratus est.
ここへ寝台が中に運び込まれ、敷物が敷かれました。
§904..Quid postquam hoc est factum?
[フレスモ]それがなされた後、どうなったのだ?
§904b..Dictum factum, huc abiit Clitipho.
[メネデームス]言ったそばからすぐ、クリティポーがそこへ入っていきました。
§905..Solus?
[フレスモ]一人でか?
§905b..Solus.
[メネデームス]一人で。
§905c..Timeo.
[フレスモ]恐ろしい予感がする。
§905d..Bacchis consecuta est ilico.
[メネデームス]バッキスがすぐに後を追いました。
§906..Sola?
[フレスモ]一人でか?
[メネデームス]一人で。
§906c..Perii.
[フレスモ]破滅だ。
§906d..Ubi abiere intro, operuere ostium.
[メネデームス]中に入ると、彼らは扉を閉めました。
[フレスモ]はっ!
§907..Clinia haec fieri videbat?
クリニアはこれが起こるのを見ていたのか?
§907b..Quidni? mecum una simul.
[メネデームス]もちろんです。 私と一緒に同時に見ていましたよ。
§908..Fili est amica Bacchis, Menedeme.
[フレスモ]バッキスは我が息子の愛人なのだ、メネデームス!
Occidi.
私は破滅だ!
§909..Quamobrem?
[メネデームス]なぜですか?
§909b..Decem dierum vix mihi est familia.
[フレスモ]私の財産は、あと十日も持ちこたえられまい。
§910..Quid? istuc times quod ille operam amico dat suo?
[メネデームス]何ですって? 彼が友人のために尽くしているからと、そんなことを心配しているのですか?
§911..Immo quod amicae.
[フレスモ]いや、自分の愛人のために尽くしているからだ!
§911b..Si dat.
[メネデームス]もしそうならね。
§911c..An dubium id tibi est?
[フレスモ]お前にはそれが疑わしいのか?
§912..Quemquamne animo tam communi esse, aut leni putas, §913..Qui se vidente amicam patiatur suam?—
自分の目の前で自分の愛人がそうされるのを黙って許すほど、寛大で呑気な人間がどこにいると思うのだ?
§914..Quidni? quo verba facilius dentur mihi.
[メネデームス]どうして許さないことがありましょう? 私をより簡単に騙すためならね。
§915..Derides merito.
[フレスモ]お前が私を嘲笑うのも当然だ。
Mihi nunc ego succenseo.
今や私は自分自身に腹が立っている。
§916..Quot res dedere ubi possem persentiscere,
私が石頭でなかったなら、気付くことができたはずの兆候がどれほど多くあったことか!
§917..Nisi essem lapis? Quae vidi! Vae misero mihi.
私が見てきたものときたら! ああ、哀れな私よ。
§918..At nae illud haud inultum, si vivo, ferent:
だが本当に、私が生きている限り、奴らにこのままタダで済ませはしないぞ。
§919..Nam iam- §919b..Non tu te cohibes? non te respicis?
なぜなら今すぐ―― [メネデームス]自分を抑えられないのですか? 自分を省みないのですか?
§920..Non tibi ego exempli satis sum?
私が十分な手本ではないのですか?
§920b..Prae iracundia, §921..Menedeme, non sum apud me.
[フレスモ]怒りのあまり、メネデームス、正気でいられないのだ。
§921b..Tene istuc loqui?
[メネデームス]あなたともあろうお方がそんなことを言うのですか?
§922..Nonne id flagitium est, te aliis consilium dare, §923..Foris sapere, tibi non posse auxiliarier?
他人に助言を与え、外では賢く振る舞いながら、自分自身を助けることができないとは、恥ずべきことではないですか?
§924..Quid faciam?
[フレスモ]どうすればいいのだ?
§924b..Id quod me fecisse aiebas parum.
[メネデームス]あなたが、私に足りないと言っていたあのことです。
§925..Fac te patrem esse sentiat; fac ut audeat
彼にお前が父親であることを感じさせなさい。
§926..Tibi credere omnia, abs te petere et poscere;
何でもお前に打ち明け、お前に求め、要求する勇気を持たせるのだ。
§927..Ne quam aliam quaerat copiam, ac te deserat.
彼が他の手段を探し求め、お前を見捨てることがないように。
§928..Immo abeat multo malo quovis gentium, §929..Quam hic per flagitium ad inopiam redigat patrem:
[フレスモ]いや、あいつがここで不祥事によって父親を貧困に陥れるくらいなら、世界のどこへでも去ってくれた方がはるかによい。
§930..Nam, si illi pergo suppeditare sumtibus, §931..Menedeme, mihi illaec vero ad rastros res redit.
というのも、もし私があいつの浪費を支え続けるなら、メネデームス、それこそ本当に私は(お前のように)鍬を握る破目になるのだからな。
§932..Quot incommoditates in hac re accipies, nisi caves?
[メネデームス]気をつけるべきです。 さもないと、この件でどれほど多くの不都合を被ることになるか。
§933..Difficilem ostendes te esse, et ignosces tamen §934..Post;
お前は厳格に振る舞うだろうが、結局は後で許すことになる。
et id ingratum.
そして、それは感謝もされないのだ。
§934b..Ah, nescis quam doleam.
[フレスモ]ああ、私がどれほど苦しんでいるか、お前には分かるまい。
§934c..Ut libet.
[メネデームス]お好きなように。
§935..Quid hoc quod volo, ut illa nubat nostro? nisi quid est §936..Quod mavis.
私が望んでいること、つまりあの娘が我が家の息子と結婚するという件はどうでしょう? 他に望むことがなければの話ですが。
§936b..Immo et gener et affines placent.
[フレスモ]いや、婿も親類も気に入っている。
§937..Quid dotis dicam te dixisse filio?
[メネデームス]お前が息子にいくらの持参金を約束したと言えばよいか?
§938..Quid obticuisti?
なぜ黙り込んだのだ?
§938b..Dotis?
[フレスモ]持参金だと?
§938c..Ita dico.
[メネデームス]そうだ。
[フレスモ]ああ!
§938e..Chreme,
[メネデームス]フレスモ、もし少なめでも何も心配するな。
§939..Ne quid vereare si minus: nihil nos dos movet.
持参金など私たちは全く気にしない。
§940..Duo talenta pro re nostra ego esse decrevi satis.
[フレスモ]私の境遇を考えれば、二タラントが妥当だと決めていた。
§941..Sed ita dictu opus est, si me vis salvum esse, rem, et filium,
しかし、もし私と、私の財産と、息子が救われることを望むなら、こう言う必要がある。
§942..Me mea omnia bona doti dixisse illi.
私が自分の全財産を彼女の持参金として約束した、と。
§942b..Quam rem agis?
[メネデームス]何を企んでいるのだ?
§943..Id mirari te simulato, et illum hoc rogitato simul, §944..Quamobrem id faciam.
[フレスモ]お前はそれに驚くふりをし、同時に彼に、なぜ私がそんなことをするのか、繰り返し尋ねるのだ。
§944b..Quin ego vero quamobrem id facias nescio.
[メネデームス]いや、実に私自身、なぜお前がそんなことをするのか分からんのだが。
§945..Egone? ut eius animum, qui nunc luxuria et lascivia §946..Diffluit, retundam, redigam ut quo se vertat nesciat.
[フレスモ]私か? 今や贅沢と放縦に溺れきっているあいつの精神を叩き直し、どこへ身を向ければよいか分からぬほどに追い詰めるためだ。
§947..Quid agis?
[メネデームス]本当にやるのか?
§947b..Mitte;
[フレスモ]構うな。
sine me in hac re gerere mihi morem.
この件については私の思う通りにさせてくれ。
[メネデームス]分かった、任せよう。
§948..Itane vis?
本当にそうしたいのだな?
[フレスモ]そうだ。
[メネデームス]そうしよう。
§948d..Age iam uxorem ut arcessat paret.
[フレスモ]さあ、今すぐ彼に妻を迎える準備をさせなさい。
§949..Hic ita ut liberos est aequum dictis confutabitur.
あ人も自由市民の子にふさわしいやり方で、言葉によってやり込められることになるだろう。
§950..Sed Syrum.
だが、スィルスめは……。
§950b..Quid eum?
[メネデームス]あいつがどうした?
§950c..Egone? si vivo, adeo exornatum dabo, §951..Adeo depexum, ut dum vivat meminerit semper mei;
[フレスモ]あいつか? 私が生きている限り、たっぷり痛い目を見せてやって、生きている間はずっと私のことを忘れられないようにしてやる。
§952..Qui sibi me pro ridiculo ac delectamento putat.
この私を嘲笑の的、慰みものだと思っている奴めをな。
§953..Non, ita me Di ament, auderet haec facere viduae mulieri, §954..Quae in me fecit.
神々に誓って、あいつが私に対して行ったようなことは、身寄りのない未亡人にさえ敢えてしなかっただろうに。
§954b..Itane tandem quaeso, Menedeme, ut pater §955..Tam in brevi spatio omnem de me eiecerit animum patris?
[クリティポー]メネデームス、お聞きしますが、父親というものはこれほど短い時間の間に、我が子に対する父親としての愛情をすべて投げ捨ててしまうものなのですか?
§956..Quodnam ob facinus? quid ego tantum sceleris admisi miser?
一体どんな悪事のせいだというのですか? この哀れな私が、どれほど大きな罪を犯したというのですか?
§957..Vulgo faciunt.
若者なら誰でも普通にやることです。
§957b..Scio tibi esse hoc gravius multo ac durius, §958..Cui fit;
[メネデームス]当事者であるお前にとって、これがはるかに重く過酷なことであるのは知っている。
verum ego haud minus aegre patior.
だが、私も同じくらい辛く感じているのだ。
Id qui nescio, §959..Nec rationem capio, nisi quod tibi bene ex animo volo.
私には理由も分からず、得心もいかないのだが、心からお前の幸せを願っているからこそな。
§960..Hic patrem adstare aibas?
[クリティポー]ここに父が立っているとおっしゃいましたか?

語釈・文法注

  1. 904bDictum factum — 「言ったそばからすぐ」を意味する慣用表現。完了受動分詞の dictum(言われたこと)と factum(なされたこと)を並置して、言葉と行動の間の時間のなさ(即時性)を強調している。
  2. 909bDecem dierum vix mihi est familia. — 属格句 *decem dierum*(十日間の)は、名詞 *familia*(ここでは「家産」「全財産」の意)を修飾する「性質の属格」または「分量の属格」。バッキスの法外な浪費癖のせいで、自身の財産が十日も持たないことを比喩的に表現している。
  3. 921bTene istuc loqui? — 感嘆の対格不定詞構文(Accusativus cum Infinitivo of exclamation)。対格主語 *te*(対格代名詞に疑問・非難の接尾辞 *-ne* が付いたもの)と不定詞 *loqui* によって、他人に理性を説いていたフレスモ自身が逆上していることに対するメネデームスの驚きを表している。
  4. 931ad rastros res redit — 「事態が熊手に戻る」という農耕の重労働を指す慣用・諺的表現。放蕩息子の浪費を許せば、かつてメネデームスが自らに課したような、過酷な肉体労働に身を落とさざるを得なくなるという自虐の比喩。
  5. 950cexornatum dabo, adeo depexum — 助動詞的に使われる *dabo* と完了受動分詞 *exornatum*(おめかしされた)、*depexum*(櫛を入れられた)の結合で、未来の完了した状態を誇張するコメディの口語。字面上の「おめかしして、髪を整えてやる」という言葉は、ひどい折檻や体罰を加えることに対する皮肉な比喩表現。

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テレンティウス, 自虐者 §900b..-960... Humanitext Reader, https://reader.humanitext.ai/text/urn:cts:latinLit:phi0134.phi002.humanitext-lat2:900b..-960..

AIによる草稿訳である旨と閲覧日を添えてください。

訳文・注・要旨はAIによる草稿で、読者の指摘により改訂されています。