Humanitext Reader

テレンティウス · 自虐者 §546..-603..

クリティフォへの叱責と担保の少女を巡る策略

12 / 20 箇所 · ラテン語

要旨

フレスモはスィルスに計略の実行を促すが、息子のクリティフォがバッキスに馴れ馴れしく接しているのを目撃し、厳しく叱責する。事態の露見を防ぐためにクリティフォが散歩へ追いやられた後、スィルスはフレスモに対し、借金の担保となった少女を巡る新たな計略を切り出す。

§546..At te adiutare oportet adolescentuli
[フレスモ]しかし、お前はあの若者のために手助けをすべきだ。
§547..Causa. §547b..Facile equidem facere possum, si iubes:
[スィルス]お命じになるなら、私にとってはたやすいことです。
§548..Etenim quo pacto id fieri soleat calleo.
実際、そのようなことがどのように行われるべきか、私はよく知っていますから。
§549..Tanto hercle melior.
[フレスモ]それならなおさら結構だ。
§549b..Non est mentiri meum.
[スィルス]嘘をつくのは私の性に合いません。
§550..Fac ergo.
[フレスモ]では実行せよ。
§550b..At heus tu, facitodum eadem haec memineris, §551..Si quid huius simile forte aliquando evenerit,
[スィルス]ですが、もしもし、これと同じことが、万一いつか起こった場合にも、これを覚えておいてくださいよ。
§552..Ut sunt humana, tuus ut faciat filius.
人間の世の常として、旦那様の息子さんがそのようなことをなしたときにも。
§553..Non usus veniet, spero.
[フレスモ]そんな必要は生じるまい、そう望む。
§553b..Spero hercle ego quoque.
[スィルス]私もそう望みますよ、全く。
§554..Neque eo nunc dico, quo quicquam illum senserim:
今そう言うのは、あの子に何かを感じ取ったからではありません。
§555..Sed si quid, ne quid.
しかし、もし何かあったとしても、何も問題が起きないように。
Quae sit eius aetas vides.
あの子の年齢はお分かりでしょう。
§556..Et nae ego te, si usus veniat, magnifice, Chreme, §557..Tractare possim.
そして、もしその必要が生じたなら、私は旦那様を、フレスモ様、見事にあしらって差し上げられますよ。
§557b..De istoc, quum usus venerit,
[フレスモ]そのことについては、必要が生じたときに、何が必要か考えよう。
§558..Videbimus quid opus sit: nunc istuc age.
今は例の件をやれ。
§559..Nunquam commodius unquam herum audivi loqui,
[スィルス](独白)主人がこれほど都合のいいことを話すのを聞いたことがない。
§560..Nec quum male facerem crederem mihi impunius §561..Licere.
悪事を働いても、これほど罰せられずに済むと許されるとは思わなかった。
Quisnam a nobis egreditur foras?
我が家から出てくるのは誰だ?
§562..Quid istuc, quaeso? qui istic mos est, Clitipho? itane fieri oportet?
[フレスモ](クリティフォへ)それはどういうことだ、いったい? クリティフォ、それはどんな振る舞いだ? そんなことをすべきなのか?
§563..Quid ego feci?
[クリティフォ]私が何をしました?
§563b..Vidine ego te modo manum in sinum huic meretrici §564..Inserere?
[フレスモ]私が、お前があの遊女の胸元に手を忍び込ませるのを、たった今見なかったとでも?
§564b..Acta haec res est: perii.
[スィルス](独白)万事休すだ。 おしまいだ。
[クリティフォ]私がですか?
§564d..Hisce oculis;
[フレスモ]この目で見ただ。
ne nega.
否定するな。
§565..Facis adeo indigne iniuriam illi, qui non abstineas manum:
お前はあの子に対して実に不当な無礼を働いている、手を引っこめないとは。
§566..Nam istaec quidem contumelia est, §567..Hominem amicum recipere ad te, atque eius amicam subagitare.
実際、これは侮辱というものだ、友人を家に迎えながら、その恋人に手を出すなどとは。
§568..Vel heri in vino quam immodestus fuisti!
昨日だって、酒が入ってどれほど無遠慮だったことか!
§568b..Factum.
[クリティフォ]そうでした。
§568c..Quam molestus!
[フレスモ]なんという迷惑な!
§569..Ut equidem, ita me Di ament, metui quid futurum denique esset.
私など、神々に愛されるにしても、最後にどうなることかと心配したのだ。
§570..Novi ego amantium animum: advertunt graviter quae non censeas.
恋する者の心を私は知っている。 お前が気にも留めないようなことに激しく気づくものだ。
§571..At mihi fides apud hunc est nihil me istius facturum, pater.
[クリティフォ]ですが父上、彼(クリニア)は私がそのようなことをするはずがないと信じてくれています。
§572..Esto: at certe concedas hinc aliquo ab ore eorum aliquantisper.
[フレスモ]よろしい。 だが、ともかく彼らの目の届かないところへ、しばらくの間ここから立ち去るがよい。
§573..Multa fert libido: ea prohibet facere tua praesentia.
情欲はいろいろなことをもたらす。 お前がいることが、それを行うのを妨げるのだ。
§574..Ego de me facio coniecturam: nemo est meorum amicorum hodie §575..Apud quem expromere omnia mea occulta, Clitipho, audeam;
私自身のことから推測するに、今日私の友人のうちで、その人の前で私の秘密をすべて打ち明ける勇気がある者など一人もいない、クリティフォよ。
§576..Apud alium prohibet dignitas, apud alium ipsius facti pudet, §577..Ne ineptus, ne protervus videar;
ある人の前では威厳が妨げになり、別の人の前ではその行為自体が恥ずかしく、自分が愚かで、あるいは不作法に見えるのを恐れるからだ。
quod illum facere credito.
彼もそうであると信じるがよい。
§578..Sed nostrum est intelligere, utcumque atque ubicumque opus sit obsequi.
しかし、相手の状況を察し、いつどこであっても必要に応じて合わせるのが私たちの務めなのだ。
§579..Quid istic narrat?
[スィルス](独白)この人は何を語っているんだ?
§579b..Perii.
[クリティフォ](独白)おしまいだ。
§579c..Clitipho, haec ego praecipio tibi?
[フレスモ]クリティフォ、私はお前にこのようなことを教えているのか?
§580..Hominis frugi et temperantis functus es officium?
お前は実直で節度ある人間の義務を果たしたと言えるのか?
§580b..Tace sodes.
[クリティフォ](スィルスへ)静かにしてくれ、頼む。
§581..Recte sane.
[スィルス](フレスモへ)全くごもっともです。
§581b..Syre, pudet me.
[クリティフォ](独白)スィルス、恥ずかしいよ。
§581c..Credo;
[スィルス](クリティフォへ)でしょうね。
neque id iniuria.
それも無理はありません。
§582..Quin mihi molestum est.
[クリティフォ]それどころか、本当に嫌な気分だ。
§582b..Pergis hercle?
[スィルス](クリティフォへ)おいおい、まだ続ける気ですか?
§582c..Verum dico quod videtur.
[フレスモ]私は思った通りの真実を言っているのだ。
§583..Non accedam ad illos?
[クリティフォ]私はあの子たちのところへ行ってはいけないのですか?
§583b..Eho quaeso, una accedendi via est?
[スィルス]おいおい、お願いです、近づく方法は一つだけですか?
§584..Actum est: hic prius se indicarit quam ego argentum effecero.
(独白)万事休すだ。 私が金を工面する前に、こいつは自らばらしてしまうぞ。
§585..Chreme, vin tu homini stulto mihi auscultare?
フレスモ様、私のような愚かな人間の言うことを聞いてくださいますか?
§585b..Quid faciam?
[フレスモ]どうすればいい?
§585c..Iube hunc §586..Abire hinc aliquo.
[スィルス]この方に命じてください、ここからどこかへ立ち去るように。
§586b..Quo hinc abeam ego?
[クリティフォ]私はここからどこへ行けばいいんだ?
§586c..Quo? quo libet: da illis locum.
[スィルス]どこへだって? 好きなところへですよ。 あの二人に場所を譲るのです。
§587..Abi deambulatum.
[フレスモ]散歩にでも行け。
§587b..Deambulatum quo?
[クリティフォ]散歩ってどこへ?
§587c..Vah! quasi desit locus.
[スィルス]おやまあ! まるで場所がないかのように。
§588..Abi sane istac, istorsum, quo vis.
あっちへでも、そっちへでも、どこへでも行くがいい。
§588b..Recte dicit: censeo.
[フレスモ]彼の言う通りだ。 私もそう勧める。
§589..Di te eradicent, Syre, qui me hinc extrudis.
[クリティフォ]神々がお前を根絶やしにしますように、スィルス、私をここから追い出すとは。
§589b..At §590..Tu pol tibi istas posthac comprimito manus.
[スィルス](クリティフォへ)しかし、お前こそ、ポルックスにかけて、今後はその手をしっかり引っ込めておくことですね。
§591..Censen vero? quid illum porro credis facturum, Chreme,
(フレスモへ)本当にそう思われませんか?
§592..Nisi eum, quantum tibi opis Di dant, servas, castigas, mones?
フレスモ様、彼が今後どうすると思われますか、もし神々があなたに与えてくださる限りの力で、彼を守り、咎め、戒めないならば?
§593..Ego istuc curabo.
[フレスモ]そのことは私が気をつける。
§593b..Atqui nunc, here, hic tibi asservandus est.
[スィルス]ですが旦那様、今こそ彼を厳しく見張るべきです。
§594..Fiet.
[フレスモ]そうしよう。
§594b..Si sapias: nam mihi iam minus minusque obtemperat.
[スィルス]賢明であられるなら、そうしてください。 彼はもう私の言うことをますます聞かなくなっていますから。
§595..Quid tu? ecquid de illo quod dudum tecum egi egisti, Syre? aut
[フレスモ]お前はどうだ? スィルス、少し前に私がお前と話し合った件について、何か進展はあったか?
§596..Repperisti, tibi quod placeat? an nondum etiam?
あるいはお前の気に入るような手を見つけたか? それともまだか?
§596b..De fallacia §597..Dicis? st! inveni nuper quandam.
[スィルス]計略についておっしゃっているのですか? しっ! つい先ほど、ある手を見つけました。
§597b..Frugi es: cedo, quid est?
[フレスモ]よくやった、それは何だ?
§598..Dicam: verum, ut aliud ex alio incidit.
[スィルス]お話ししましょう。 しかし、次々と別のことが起こりまして。
§598b..Quidnam, Syre?
[フレスモ]何のことだ、スィルス?
§599..Pessima haec est meretrix.
[スィルス]あの遊女は最悪な女です。
§599b..Ita videtur.
[フレスモ]そう見えるな。
§599c..Immo si scias.
[スィルス]いいえ、もし実情をご存じになれば。
§600..Vah, vide, quod inceptet facinus.
おやまあ、彼女がどんな悪事を企てているかご覧ください。
Fuit quaedam anus Corinthia
コリントス出身のある老婆がここにいました。
§601..Hic: huic drachmarum argenti haec mille dederat mutuum.
この老婆に、彼女は銀千ドラクマを貸し付けていたのです。
§602..Quid tum?
[フレスモ]それで?
§602b..Ea mortua est: reliquit filiam adolescentulam.
[スィルス]老婆は亡くなり、うら若き娘を残しました。
§603..Ea relicta huic arrhaboni est pro illo argento.
その娘が、あの借金の担保として彼女の手元に残されたのです。

語釈・文法注

  1. §550facitodum eadem haec memineris ... tuus ut faciat filius — 未来命令形 `facito` に強意の小辞 `dum` が付いた `facitodum` に、`ut` なしの接続法完了 `memineris` が続いて「これらを必ず心に留めておくようにせよ」という強い命令を表す。その目的語節として後ろの `ut tuus faciat filius`(あなたの息子も[同じように]することになるということを)が係っている。
  2. §565qui non abstineas manum — 関係代名詞 `qui` が接続法 `abstineas`(現在・二人称単数)を伴うことで、理由を表す副詞節(「お前は〜しないのだから」)として機能している。主節の `iniuriam illi`(彼に対する不当な無礼)に対する非難の直接的な根拠を示している。
  3. §577quod illum facere credito — 関係代名詞の中性単数 `quod` は、前行で語られた「(自分の秘密を打ち明けるのを)恥ずかしがったり恐れたりすること」という内容全体を先行詞としている。`credito` は二人称単数の未来命令形であり、「彼(クリニア)もそうするものと信じなさい」という意味になる。
  4. §584hic prius se indicarit quam ego argentum effecero — `indicarit` は `indicaverit` の短縮形で、`prius... quam` に導かれる接続法完了(あるいは直説法未来完了)。主節と従属節の時制関係において、スィルスが金を調達し終える(未来完了 `effecero`)より前に、クリティフォが自ら露見させてしまうだろうという、未来における行為の先後関係を強調している。

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テレンティウス, 自虐者 §546..-603... Humanitext Reader, https://reader.humanitext.ai/text/urn:cts:latinLit:phi0134.phi002.humanitext-lat2:546..-603..

AIによる草稿訳である旨と閲覧日を添えてください。

訳文・注・要旨はAIによる草稿で、読者の指摘により改訂されています。