§598bQuin non peto
(ミサルギリデス)いや、俺は求めていない、元本を。
§599_600sortem: illuc primum, faenus, reddundum est mihi.
まず第一に、利息が私に支払われねばならんのだ。
§601Molestus ne sis.
(トラニオ)うるさくするな。
nemo dat, age quid lubet.
誰も払わん、好きなようにしろ。
§602tu solus, credo, faenore argentum datas.
お前だけだろうな、利息で金を貸しているのは。
§603Cedo faenus, redde faenus, faenus reddite.
(ミサルギリデス)利息をよこせ、利息を返せ、利息を返しやがれ。
§604daturin estis faenus actutum mihi?
お前たちは今すぐ俺に利息を払う気があるのか?
§605datur faenus mihi?
利息は俺に支払われるのか?
§605bFaenus illic, faenus hic.
(トラニオ)あっちでも利息、こっちでも利息。
§606nescit quidem nisi faenus fabularier.
こいつは本当に利息のことしか喋れんのか。
§607ultro te.
失せろ。
neque ego taetriorem beluam §608vidisse me umquam quemquam quam te censeo.
俺はこれほど醜悪な化け物をこれまでに見たことがないと思うぞ。
§609Non edepol tu nunc me istis verbis territas.
(ミサルギリデス)ポルクスにかけて、お前がそんな言葉で今俺を脅そうとしても無駄だ。
§609acalidum hoc est: etsi procul abest, urit male.
(トラニオ)これは差し迫っている。 遠く離れていても、ひどくヒリヒリ焦がしやがる。
§610quod illúc est faenus, opsecro, quod illíc petit?
(テオプロピデス)おい頼む、あいつがそこで要求しているあの「利息」とは何のことだ?
(トラニオ)お前のあの方(フィロラケテス)の父親が、つい先ほど外国から戻られたのだ、その人がお前に利息も元本も支払ってくださる。
§613ne inconciliare quid nos porro postules.
これ以上我々にいちゃもんをつけようなどと思わぬようにな。
§614vide num moratur.
支払いを渋っているかどうか見てみるがいい。
§614bQuin feram, si quid datur.
(ミサルギリデス)それなら、何か支払われるなら受け取ろう。
§615Quid ais tu?
(テオプロピデス)何を言っているのだ?
§615bQuid vis?
(トラニオ)何かご用で?
§615cQuis illic est? quid illíc petit?
(テオプロピデス)あいつは誰だ? あそこで何を要求している?
なぜ私の息子フィロラケテスをなじり、お前が目の前にいるのに、このように罵っているのだ?
§618quid illí debetur?
あいつに何の借りがあるのだ?
(トラニオ)ヘラクレスにかけてお願いします、あれを命じてください、あの汚らわしい獣の顔に金を叩きつけてやるよう。
§620Iubeam—?
(テオプロピデス)私が命じるだと?
§620bIuben homini argento os verberarier?
(トラニオ)あの男の顔を銀貨でひっぱたくよう命じてくださいますか?
§621Perfacile ego ictus perpetior argenteos.
(ミサルギリデス)銀貨での打撃なら、俺は喜んでいくらでも耐え忍ぶぞ。
(トラニオ)聞こえましたか? ヘラクレスにかけてお聞きしますが、ふさわしい奴に見えますか、金貸しになるのに。 実に極悪非道な人種ですからな。
§627Non ego istuc curo qui sit quid sit unde sit:
(テオプロピデス)私はあいつが誰であるか、何であるか、どこから来たかなど気にしてはおらん。
私が言ってほしいこと、知りたいと切望しているのはこれだ、あの金は何なのだ?
§623bQuantillum?
(テオプロピデス)どれほどだ?
§623cQuasi—quadraginta minas;
(トラニオ)およそ……40ミナです。
§624ne sane id multum censeas.
どうかこれを多すぎると思われませんように。
§624bPaulum id quidem est.
(テオプロピデス)それは確かに大した額ではないな。
§629adeo etiam argenti faenus creditum audio.
その上さらに、銀貨の利息も貸し付けられていると耳にするが。
(ミサルギリデス)44ミナが彼には借りがあります、元本と利息を合わせて。
§631bTantumst, nihilo plus peto.
それだけだ、それ以上は1プントも求めておらん。
§632Velim quidem hercle ut uno nummo plus petas.
(トラニオ)ヘラクレスにかけて、本当にお前が1ヌムスでも多く要求してくれればよかったのに。
§633dic te daturum, ut abeat.
あの男が立ち去るように、あなたが支払うとおっしゃってください。
§633bEgon dicam dare?
(テオプロピデス)私が支払うと言うべきだと?
§634Dic.
おっしゃってください。
§634bEgone?
私がか?
§634cTu ipsus.
あなたご自身です。
dic modo, ausculta mihi.
とにかくおっしゃってください、私の言うことを聞いて。
§635promitte, age inquam: ego iubeo.
約束してください、さあ、早く。 私がそうするように命じているのです。
§636bSalvom est.
(トラニオ)無事です。
§638bAedis?
(テオプロピデス)家をか?
§638cAedis.
(トラニオ)家をです。
§638dEuge, Philolaches
(テオプロピデス)おお、素晴らしい!
§639patrissat: iám homo in mercatura vortitur.
フィロラケテスは父親に似てきたな。 もう商売に手を出しているのか。
§640ain tu, aedis?
本当か、家を、と言うのは?
§640bAedis inquam.
(トラニオ)家ですとも。
sed scin quoius modi?
しかし、どんな家だかご存じですか?
§641Qui scire possum?
(テオプロピデス)どうして知ることができよう?
§641bVah.
(トラニオ)はぁーっ。
§641cQuid est?
(テオプロピデス)何だ?
§641dNe me roga.
(トラニオ)私に聞かないでください。
§642Nam quid ita?
(テオプロピデス)なぜだ?
§642bSpeculo claras, candorem merum.
(トラニオ)鏡のように輝き、純粋なまばゆさそのものです。
§643Bene hercle factum.
(テオプロピデス)ヘラクレスにかけて、実に見事なことだ。
quid, eas quanti destinat?
ところで、彼はそれをいくらで買ったのだ?
§644Talentis magnis totidem quot ego et tu sumus.
(トラニオ)大タレントで、ちょうど私とあなたを合わせた数です。
§645sed arraboni has dedit quadraginta minas;
しかし、手付金としてこの40ミナを支払いました。
§646hinc sumpsit quas ei dedimus.
彼に私たちが支払ったあの分は、ここから得たのです。
satin intellegis?
お分かりいただけましたか?
というのも、この家があのような状態になってしまいましたので、あなたにお話しした通り、すぐに、彼は自分のために別の家を買ったのです。
§649_651Bene hercle factum.
(テオプロピデス)ヘラクレスにかけて、実に見事なことだ。
§649_651bHeus, iam adpetit meridie.
(ミサルギリデス)おい、もうすぐ正午だぞ。
§652Absolve hunc quaeso, vomitu ne hic nos enecet.
(トラニオ)どうかこの男を解放してやってください、ここで奴の不平不満で我々がヘドを吐いて死んでしまわぬように。
§653Adulescens, mecum rém habe.
(テオプロピデス)若者よ、私と取引しよう。
§653bNempe aps te petam?
(ミサルギリデス)では、確かにあなたから請求すればよいのだな?
§654Petito cras.
(テオプロピデス)明日請求せよ。
§654bAbeo: sat habeo, si cras fero.
(ミサルギリデス)帰るとしよう。 明日もらえるなら、それで満足だ。
― (トラニオ)あの男にすべての神々と女神たちが災いを与えてくださるように、私の計画をこれほどまでに台無しにしかけたのだから。
ポルクスにかけて、今日、これほど不快な人種はいない、金貸しどもほど権利も何もない連中は。
§659Qua in regione istas aedis emit filius?
(テオプロピデス)息子はどの地域にその家を買ったのだ?
§660Ecce autem perii.
(トラニオ)おっと、またしても破滅だ。
§660bDicisne hoc quod te rogo?
(テオプロピデス)私が尋ねていることに答えないか?
§661Dicam.
(トラニオ)お答えします。
sed nomen domini quaero quid siet.
しかし、その主の名前が何だったかを思い出そうとしているのです。
§662Age comminiscere ergo.
(テオプロピデス)さあ、思い出してみろ。
§662bQuid ego nunc agam, §663nisi ut in vicinum hunc proximum, §664eas émisse aedis huius dicam filium?
(トラニオ)今度はどうすればいいのだ、このすぐ隣の近所の人に、この人の家を、あの息子さんが買ったのだ、と言うほかに?
§665calidum hercle esse audivi optimum mendacium.
ヘラクレスにかけて、思いつきの嘘こそが最良だと聞いたことがあるぞ。
§666quidquid dei dicunt, id decretumst dicere.
神々が私の口に上らせることを何でも、言うことに決めよう。
§667Quid igitur? iam commentus es?
(テオプロピデス)どうだ? もう思いついたか?
(トラニオ)神々があいつを滅ぼしてくださるように―― (いや、むしろあの男を)。
§669_670tuos emit aedis filius.
このすぐ隣の近所の人の家を、あなたのご息子さんが買ったのです。
§669_670bBonan fide?
(テオプロピデス)本当に(誠実な取引で)か?
§671Siquidém tu argentum redditurus es, tum bona,
(トラニオ)もしあなたが金を本当に支払うおつもりなら、その時は「本当」です。