Humanitext Reader

プラウトゥス · ロバ物語 §830-887

宴席での戯れとアルテモナによる覗き見

14 / 15 箇所 · ラテン語

要旨

デマエネトゥスとアルギュリップスが宴会でピラエニウムを囲んでいるところへ、パラシートゥスに案内された妻アルテモナが到着し、夫の背信行為を陰から目撃する。

§830Numquídnam tibi moléstumst, gnate mí, si haec nunc mecum áccubat?
デマエネトゥス:「息子よ、この女が今私と一緒に横たわっているのは、お前にとって不快ではないか?
§831Pietas, pater, oculis dolorem prohibet.
」アルギュリップス:「お父さん、敬愛の情が目から苦痛を遠ざけています。
quamquam ego istánc amo, §832possum equidem inducere animum, ne aegre patiar quia tecum accubat.
私はあの女を愛していますが、彼女があなたと一緒に横たわっていることを、嫌だと思わないよう、自分の心を説得することができます。
§833Decet verecundum esse adulescentem, Argyrippe.
」デマエネトゥス:「若者は慎み深くあるべきだ、アルギュリップスよ。
§833bEdepol, pater, §834merito tuo facere possum.
」アルギュリップス:「ポルックスにかけて、お父さん、あなたのご恩があればこそ、そうすることができます。
§834bAge ergo, hoc agitemus convivium §835vino ut sermone suavi.
」デマエネトゥス:「さあ、それなら、この宴を盛り上げよう、ワインと甘い会話で。
nolo ego metui, amari mavolo, §836mi gnate, me abs te.
私はお前から恐れられるのを望まない、むしろ愛されたいのだ、我が息子よ、お前によって。
§836bPol ego utrumque facio, ut aequom est filium.
」アルギュリップス:「ポルックスにかけて、私はその両方をしております、息子として当然であるように。
§837Credam istuc, si esse te hilarum videro.
」デマエネトゥス:「お前が楽しそうにしているのを見れば、それを信じよう。
§837bAn tu me tristem putas?
」アルギュリップス:「私が悲しそうに見えますか?
§838Putem ego, quem videam aeque esse maestum ut quasi dies si dicta sit?
」デマエネトゥス:「悲しそうに見えないわけがあろうか、まるで裁判の期日が指定されたかのように悲しんでいるお前を見て。
§839_840Ne dixis istuc.
」アルギュリップス:「そんなことをおっしゃらないでください。
§839_840bNe sic fueris: ilico ego non dixero.
」デマエネトゥス:「そんな様子をしないでくれ。 そうすれば私はすぐにそんなことは言わないだろう。
§841Em aspecta: rideo.
」アルギュリップス:「ほら、見てください、笑っています。
§841bVtinam male qui mihi volunt sic rideant.
」デマエネトゥス:「私に悪意を抱く者どもが、そのように笑ってくれればよいのだが。
§842Scio equidem quam ob rem me, pater, tu tristem credas nunc tibi:
」アルギュリップス:「お父さん、あなたがなぜ今私を悲しそうに思われるのか、私には分かっています。
§843quia istaéc est tecum.
あの女があなたと一緒にいるからです。
atque ego quidem hercle ut verum tibi dicam, pater, §844ea res me male habet;
そしてヘラクレスにかけて、あなたに真実を言うなら、お父さん、そのことが私を不快にさせています。
at non eo, quia tibi non cupiam quae velis;
しかしそれは、あなたがお望みのことを私が願わないからではありません。
§845verum istam amo.
ただ私はあの女を愛しているのです。
aliam tecum esse equidem facile possum perpeti.
他の女があなたと一緒にいるなら、私は容易に耐えることができます。
§846At ego hanc volo.
」デマエネトゥス:「だが、私はこの女が欲しいのだ。
§846bErgo sunt quae exoptas: mihi quae ego exoptem volo.
」アルギュリップス:「では、あなたは望むものを手に入れています。 私は私自身の望むものが欲しいのです。
§847Vnum hunc diem perpetere, quoniam tibi potestatem dedi, §848cum hac annum ut esses, atque amanti argenti feci copiam.
」デマエネトゥス:「この一日だけは耐えてくれ、お前に権限を与えたのだから、彼女と一年間一緒にいられるように、そして恋するお前に金を十分に工面してやったのだから。
§849_850Em istoc me facto tibi devinxti.
」アルギュリップス:「ほら、その行いによってあなたは私を恩義で縛り付けました。
§849_850bQuin te ergo hilarum das mihi?
」デマエネトゥス:「それなら、なぜ私に楽しそうな姿を見せてくれないのだ?
§851Áin tu meum virum híc potare, óbsecro, cum fílio
」アルテモナ:「何だって?
§852et ad amicam detulisse argenti viginti minas
私の夫がここで息子と一緒に酒を飲んでいると言うのか、お願いだから教えておくれ、そして愛人のもとへ二十ミナの金を持ってきたと?
§853meoque filio sciente id facere flagitium patrem?
そして私の息子がそれを知りながら、父親がそんな恥知らずなことをするのを許していると?
§854Neque divini neque mi humani posthac quicquam accreduas, §855Artemona, si huius rei mé mendacem inveneris.
」パラシートゥス:「今後、神的なことも人間的なことも、私には何も信じないでください、アルテモナ様、もしこの件で私が嘘つきだとお分かりになったなら。
§856At scelesta ego praeter alios meum virum † frugi rata, §857siccum, frugi, continentem, amantem uxoris maxume.
」アルテモナ:「ああ、おいたわしいことに、私は他のみんなとは違って、自分の夫を立派な人だと思っていました、酒も飲まず、実直で、自制心があり、とりわけ妻を深く愛していると!
§858At nunc dehinc scito illum ante omnes minimi mortalem preti, §859madidum, nihili, incontinentem atque osorem uxoris suae.
だが、今からは彼を、誰よりも無価値な男であると知りなさい、酔っ払いで、くだらなく、自制心がなく、自分の妻を憎んでいる者であると。
§860Pol ni istaec vera essent, numquam faceret ea quae nunc facit.
」パラシートゥス:「ポルックスにかけて、もしそれらが真実でなかったなら、彼は今しているようなことを決してしなかったでしょう。
§861Ego quoque hercle illum antehac hominem semper sum frugi ratus, §862verum hoc facto sese ostendit, qui quidem cum filio §863potet una atque una amicam ductet, decrepitus senex.
」アルテモナ:「ヘラクレスにかけて、私もこれまで彼を常にまともな男だと思っていました、しかし、この行いによって彼は本性を現しました、何しろ自分の息子と一緒に酒を飲み、一緒に愛人を囲っているのですから、あのヨボヨボの老いぼれが!
§864Hoc ecastor est quod ille it ad cenam cottidie.
キャストルにかけて、だからこそ彼は毎日夕食に出かけていたのね!
§865ait sese ire ad Archidemum, Chaeream, Chaerestratum, §866Cliniam, Chremem, Cratinum, Diniam, Demosthenem: §867is apud scortum corruptelae est liberis, lustris studet.
アルキデムス、カエレアス、カエレストラトゥス、クリニアス、クレメス、クラティヌス、ディニアス、デモステネスのところへ行くと称して、彼は娼婦のもとで子供たちを堕落させ、放蕩に耽っているのだわ!
§868Quin tu illum iubes ancillas rapere sublimen domum?
」パラシートゥス:「奴隷の女たちに命じて、彼を抱え上げて家に連れ戻させてはいかがですか?
§869Tace modo.
」アルテモナ:「黙っておいで。
ne ego illum ecastor miserum habebo.
キャストルにかけて、私はあの男をひどい目にあわせてやるわ。
§869bEgo istúc scio, §870ita fore illi dum quidem cum íllo nupta eris.
」パラシートゥス:「私はそれを知っています、確かにあなたが彼と結婚している限りは、彼にとってそのようになるでしょう。
§870bEgo censeo.
」アルテモナ:「そう思うわ。
§871†eum etiam hominem in senatu dare operam aut clientibus, §872ibi labore delassatum noctem totam stertere:
あの男が元老院で、あるいはクリエンテスたちのために働いているとばかり思い、そこで仕事に疲れ果てて、一晩中いびきをかいて寝ているのだとばかり!
§873ille operé foris faciendo lassus noctu ad me advenit;
彼は外で仕事をして疲れ果、夜に私のところに来ていたのだわ。
§874fundum alienum arat, incultum familiarem deserit.
他人の畑を耕し、自分の耕地は耕さずに荒れ果てたまま放置しているのだわ!
§875is etiam corruptus porro suom corrumpit filium.
その上、自分自身が堕落しただけでなく、さらに自分の息子まで堕落させている。
§876Sequere hac me modó, iam faxo ipsum hominem manifesto opprimas.
」パラシートゥス:「とにかくこちらへついて来てください、今すぐにでもあの男そのものを現場で押さえさせて差し上げます。
§877Nihil ecastor est quod facere mavelim.
」アルテモナ:「キャストルにかけて、それ以上に私が望むことはないわ。
§877bMane dum.
」パラシートゥス:「ちょっと待ってください。
§877cQuid est?
」アルテモナ:「何ですか?
§878Possis, si forte accubantem tuom virum conspexeris §879cum corona amplexum amicam, si videas, cognoscere?
」パラシートゥス:「もし偶然、あなたのご主人が横たわっているのを目にしたら、花冠をかぶり、愛人を抱きしめているのを、見れば見分けることができますか?
§880Possum ecastor.
」アルテモナ:「見分けられるわ、キャストルにかけて。
§880bEm tibi hominem.
」パラシートゥス:「ほら、あの男です。
§880cPerii.
」アルテモナ:「ああ、何ということ!
§880dPaulisper mane.
」パラシートゥス:「しばらくお待ちください。
§881aucupemus ex insidiis clanculum quam rem gerant.
待ち伏せをして、彼らが何をしているのか、こっそり伺いましょう。
§882Quid modi, pater, amplexando facies?
」アルギュリップス:「お父さん、いつまで抱きしめ続けるのですか?
§882bFateor, gnate mi— §883Quid fatere?
」デマエネトゥス:「認めるよ、我が息子よ――」アルギュリップス:「何を認めるのですか?
§883bMe ex amore húius corruptum oppido.
」デマエネトゥス:「この女への愛で、私がすっかり堕落してしまったことを。
§884Audin quid ait?
」アルテモナ:「あの男が言っていることが聞こえますか?
§884bAudio.
」パラシートゥス:「聞こえます。
§884cEgon ut non domo uxori meae §885subripiam in deliciis pallam quam hábet, atque ad te deferam,
」デマエネトゥス:「私がどうして、自分の妻の家から、彼女が持っているお気に入りの上着をこっそり盗み出して、お前に持ってこないでおれようか?
§886non edepol conduci possum vita uxoris annua.
ポルックスにかけて、妻がさらに一年生きながらえるとしても、私はそんな条件では思いとどまらない。
§887Censen tu illum hodié primum ire ádsuetum esse in ganeum?
」パラシートゥス:「あの男が安酒場に行くのに慣れたのは、今日が初めてだとお思いですか? 」

語釈・文法注

  1. 831oculis — 排除・分離を表す動詞 prohibere に伴う奪格とも、不利益の与格とも解釈できる。ここでは奪格・与格の同形。
  2. 838Putem — ためらい、あるいは強い反語・反問を表す「反問の接続法」(deliberative subjunctive)。
  3. 851meum virum ... flagitium patrem — 主節の動詞の省略、あるいは ain tu(お前は言うのか)に続く間接話法の「対格不定詞構文」の重畳。
  4. 886vita uxoris annua — 価値・価格、あるいは交換・手段を表す奪格。「妻の一年の命(延命)という代償」を指し、conduci possum(買収され得る)にかかる。

この箇所を引用する

プラウトゥス, ロバ物語 §830-887. Humanitext Reader, https://reader.humanitext.ai/text/urn:cts:latinLit:phi0119.phi002.humanitext-lat2:830-887

AIによる草稿訳である旨と閲覧日を添えてください。

訳文・注・要旨はAIによる草稿で、読者の指摘により改訂されています。