§189τὸ δίκαιον ἔχων Ζεύς: ἀλλ᾽ ἔμπας [ὀίω]
プロメテウス:正義を己自身の手に握っている(と私は言ったのだ)。
だがともかく、彼も心を和らげるようになるであろう、いつの日か、このように彼が打ちのめされる時には。
§192τὴν δ᾽ ἀτέραμνον στορέσας ὀργὴν §193εἰς ἀρθμὸν ἐμοὶ καὶ φιλότητα §194σπεύδων σπεύδοντί ποθ᾽ ἥξει.
そして、その頑なな怒りを静めて、私との盟約と和睦へと、熱望する私のもとへ、彼も熱望しつつ、いつの日かやって来るであろう。
§195πάντ᾽ ἐκκάλυψον καὶ γέγων᾽ ἡμῖν λόγον, §196ποίῳ λαβών σε Ζεὺς ἐπ᾽ αἰτιάματι, §197οὕτως ἀτίμως καὶ πικρῶς αἰκίζεται:
コーラス:すべてを明らかにし、私たちに語ってください、いかなる罪科によってゼウスがあなたを捕らえ、このように不名誉かつ過酷に虐げているのかを。
§198δίδαξον ἡμᾶς, εἴ τι μὴ βλάπτει λόγῳ.
私たちに教えてください、もし話すことがあなたを害さないのであれば。
プロメテウス:私にとって、これらを語ることもまた苦痛であり、沈黙することも苦痛であり、いずこにおいても不運なことなのだ。
§201ἐπεὶ τάχιστ᾽ ἤρξαντο δαίμονες χόλου §202στάσις τ᾽ ἐν ἀλλήλοισιν ὠροθύνετο, §203οἱ μὲν θέλοντες ἐκβαλεῖν ἕδρας Κρόνον, §204ὡς Ζεὺς ἀνάσσοι δῆθεν, οἱ δὲ τοὔμπαλιν §205σπεύδοντες, ὡς Ζεὺς μήποτ᾽ ἄρξειεν θεῶν,
神々が怒りを抱き始め、彼らの間で内紛が巻き起こった時のこと、一方は、クロノスをその座から追い出すことを望み、いわばゼウスが支配者となるようにとし、他方は逆に、ゼウスが神々を支配することが決してないよう努めていた。
その時、私は最善を謀り、説得しようとしたのだ、天(ウラノス)と地(クトン)の子らであるティタンたちを。
§208οὐκ ἠδυνήθην: αἱμύλας δὲ μηχανὰς
だが、私は能わなかった。
彼らは悪知恵による策略を己が強硬な心によって軽んじ、骨折ることなく、力によって支配できると考えたのだ。
§211ἐμοὶ δὲ μήτηρ οὐχ ἅπαξ μόνον Θέμις, §212καὶ Γαῖα, πολλῶν ὀνομάτων μορφὴ μία, §213τὸ μέλλον ᾗ κραίνοιτο προυτεθεσπίκει, §214ὡς οὐ κατ᾽ ἰσχὺν οὐδὲ πρὸς τὸ καρτερὸν §215χρείη, δόλῳ δὲ τοὺς ὑπερσχόντας κρατεῖν.
だが私には、母であるテミス、またガイアが――多くの名を持つが一つの姿にすぎぬ彼女が―― 未来がいかにして成就されるかをあらかじめ告げておられた、力や強さによるのではなく、策略によってこそ、勝者たちが支配することになると。
私がこのようなことを言葉を尽くして説き明かした時、彼らはまったく見向きもしようとしなかった。
§218κράτιστα δή μοι τῶν παρεστώτων τότε §219ἐφαίνετ᾽ εἶναι προσλαβόντα μητέρα §220ἑκόνθ᾽ ἑκόντι Ζηνὶ συμπαραστατεῖν.
それゆえ、当時の差し迫った状況の中で、私にとって最も良策と思われたのは、母を味方につけ、望む者として、望むゼウスの傍らに立つことであった。
§221ἐμαῖς δὲ βουλαῖς Ταρτάρου μελαμβαθὴς §222κευθμὼν καλύπτει τὸν παλαιγενῆ Κρόνον §223αὐτοῖσι συμμάχοισι.
そして私の策略によって、タルタロスの底暗い深淵が、古よりのクロノスを、その同盟者たちともども覆い隠しているのだ。
これほどの恩恵を私から受けた神々の僭主は、このような過酷な刑罰をもって私に報いたのだ。
なぜなら、僭主政治にはどういうわけかこのような病、すなわち友を信じないという病が備わっているからだ。
ところで、お前たちが尋ねている、いかなる理由によって彼が私を虐げているのかについて、それを今から明らかにしよう。
§230ὅπως τάχιστα τὸν πατρῷον ἐς θρόνον §231καθέζετ᾽, εὐθὺς δαίμοσιν νέμει γέρα §232ἄλλοισιν ἄλλα, καὶ διεστοιχίζετο §233ἀρχήν, βροτῶν δὲ τῶν ταλαιπώρων λόγον §234οὐκ ἔσχεν οὐδέν᾽, ἀλλ᾽ ἀιστώσας γένος §235τὸ πᾶν ἔχρῃζεν ἄλλο φιτῦσαι νέον.
彼は父の玉座に腰を下ろすとすぐさま、直ちに神々に様々な特権を分配し、それぞれに分け与え、その支配権を整理していったが、哀れな人間たちのことなどはまったく意に介さず、かえって彼らの種族をすべて消し去り、別の新たな種族を植え付けたいと望んだのだ。
§236καὶ τοισίδ᾽ οὐδεὶς ἀντέβαινε πλὴν ἐμοῦ.
そして、これに私以外の誰も反対しなかった。
だが私は敢えてそれを行い、人間たちを救い出した、打ちのめされて冥府へと下ることから。
それゆえにこそ、私はこのような苦痛によって屈服させられ、受けるには苦しく、見るには哀れな状態にあるのだ。
§241θνητοὺς δ᾽ ἐν οἴκτῳ προθέμενος, τούτου τυχεῖν §242οὐκ ἠξιώθην αὐτός, ἀλλὰ νηλεῶς §243ὧδ᾽ ἐρρύθμισμαι, Ζηνὶ δυσκλεὴς θέα.
人間たちを憐みのうちに心にかけながらも、私自身がそれ(憐み)を得ることは許されず、かえって無慈悲にもこのように懲らしめられ、ゼウスにとって不名誉な見せ物となっているのだ。
コーラス:鉄の心を持ち、石から作られた者でありましょう、プロメテウスよ、あなたの苦難を共に悲しまぬ者は。
私はこれらをこの目で見ることなど望まなかったし、目にした今、心は痛むばかりです。
§248καὶ μὴν φίλοις <γ᾽> ἐλεινὸς εἰσορᾶν ἐγώ.
プロメテウス:確かに、友にとって私は見るに忍びない(憐れな)姿なのだ。
§249μή πού τι προύβης τῶνδε καὶ περαιτέρω;
コーラス:もしかして、これらを超えてさらに先へと進んだのですか。
§250θνητοὺς ἔπαυσα μὴ προδέρκεσθαι μόρον.
プロメテウス:人間たちが己の死をあらかじめ見通すことをやめさせたのだ。
§251τὸ ποῖον εὑρὼν τῆσδε φάρμακον νόσου;
コーラス:この病に対して、いかなる薬を見出してそうなさったのですか。
§252τυφλὰς ἐν αὐτοῖς ἐλπίδας κατῴκισα.
プロメテウス:彼らの中に、盲目の希望を住まわせたのだ。
§253μέγ᾽ ὠφέλημα τοῦτ᾽ ἐδωρήσω βροτοῖς.
コーラス:それは大きな恩恵を人間に与えたことになります。
§254πρὸς τοῖσδε μέντοι πῦρ ἐγώ σφιν ὤπασα.
プロメテウス:これらに加えて、さらに私は彼らに火を分け与えた。
§255καὶ νῦν φλογωπὸν πῦρ ἔχουσ᾽ ἐφήμεροι;
コーラス:では今、束の間の命の者たちが、炎輝く火を持っているのですか。
§256ἀφ᾽ οὗ γε πολλὰς ἐκμαθήσονται τέχνας.
プロメテウス:そうだ、それによって彼らは多くの技術を学び知ることになるだろう。
コーラス:そのような罪科によってゼウスはあなたを虐げ、いささかも苦痛を和らげようとはしないのですね。
§259οὐδ᾽ ἔστιν ἄθλου τέρμα σοι προκείμενον;
あなたの前には、苦難の終わりは示されていないのですか。
§260οὐκ ἄλλο γ᾽ οὐδέν, πλὴν ὅταν κείνῳ δοκῇ.
プロメテウス:彼(ゼウス)がそう望む時以外には、何もない。
§261δόξει δὲ πῶς;
コーラス:しかし、彼がそう望むのはいつなのでしょう。
τίς ἐλπίς;
いかなる希望がありましょう。
οὐχ ὁρᾷς ὅτι §262ἥμαρτες;
あなたが過ちを犯したことがわからないのですか。
ὡς δ᾽ ἥμαρτες οὔτ᾽ ἐμοὶ λέγειν §263καθ᾽ ἡδονὴν σοί τ᾽ ἄλγος.
どのように過ちを犯したかは、私が語るのも愉快ではなく、あなたにとっても苦痛です。
ἀλλὰ ταῦτα μὲν §264μεθῶμεν, ἄθλου δ᾽ ἔκλυσιν ζήτει τινά.
ですから、これらのことは脇に置き、苦難からの何らかの救いを探しなさい。
プロメテウス:災いの外に軽い足を置いている者が、苦境にある者を忠告し戒めることは容易い。
§267πράσσοντ᾽: ἐγὼ δὲ ταῦθ᾽ ἅπαντ᾽ ἠπιστάμην.
だが、私はこれらをすべて知っていた。
§268ἑκὼν ἑκὼν ἥμαρτον, οὐκ ἀρνήσομαι:
自ら、自ら過ちを犯したのだ、私は否定しない。
§269θνητοῖς ἀρήγων αὐτὸς ηὑρόμην πόνους.
人間たちを助けることで、私自身が苦難を見出すことになったのだ。