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アイスキュロス · ペルシア人 §323-412

両軍の船数の比較とサラミス海戦の開始

4 / 10 箇所 · ギリシア語

要旨

伝令はペルシア軍の主要な戦死者をさらに挙げた後、アトッサの問いに応じて両軍の船数を比較し、サラミス海戦の始まりについて詳細に語る。夜間の警戒から夜明けのギリシア軍の奇襲、そして激しい交戦の火蓋が切られた様子を描写する。

§323Θάρυβίς τε πεντήκοντα πεντάκις νεῶν §324ταγός, γένος Λυρναῖος, εὐειδὴς ἀνήρ, §325κεῖται θανὼν δείλαιος οὐ μάλ᾽ εὐτυχῶς:
[伝令] そして250隻の船の指揮官であり、リュルナ生まれの、美しい容姿の男、哀れにも、決して幸福とは言えぬ死を遂げて横たわっています。
§326Συέννεσίς τε πρῶτος εἰς εὐψυχίαν, §327Κιλίκων ἔπαρχος, εἷς ἀνὴρ πλεῖστον πόνον §328ἐχθροῖς παρασχών, εὐκλεῶς ἀπώλετο.
そして勇気においては一等であった、キリキアの太守シュエンネシス、敵に対してただ一人で最も多くの苦難をもたらしながらも、名誉ある死を遂げました。
§329τοσόνδε ταγῶν νῦν ὑπεμνήσθην πέρι.
私が今思い起こした指揮官たちは、これほどの数に上ります。
§330πολλῶν παρόντων δ᾽ ὀλίγ᾽ ἀπαγγέλλω κακά.
その場には数多くの災難が存在するものの、私はそのごく一部を報告しているにすぎません。
§331αἰαῖ, κακῶν ὕψιστα δὴ κλύω τάδε,
[アトッサ] ああ、何と最悪の災いを、私は今ここで聞いていることか。
§332αἴσχη τε Πέρσαις καὶ λιγέα κωκύματα.
ペルシア人にとっての恥辱であり、鋭い泣き叫びの声です。
§333ἀτὰρ φράσον μοι τοῦτ᾽ ἀναστρέψας πάλιν:
しかし、話をもとに戻して、私にこのことを語ってください。
§334πόσον δὲ πλῆθος ἦν νεῶν Ἑλληνίδων, §335ὥστ᾽ ἀξιῶσαι Περσικῷ στρατεύματι §336μάχην συνάψαι ναΐοισιν ἐμβολαῖς;
ギリシアの船の数はどれほど多大であったために、わがペルシアの軍勢に対して、船の体当たりによる戦闘を挑む気になったのですか。
§337πλήθους μὲν ἂν σάφ᾽ ἴσθ᾽ ἕκατι βάρβαρον §338ναυσὶν κρατῆσαι.
[伝令] 数だけで言えば、バルバロイが船で勝利を収めていたはずであることを、確かにお知りください。
καὶ γὰρ Ἕλλησιν μὲν ἦν §339ὁ πᾶς ἀριθμὸς ἐς τριακάδας δέκα §340ναῶν, δεκὰς δ᾽ ἦν τῶνδε χωρὶς ἔκκριτος:
というのも、ギリシア人にとっては、全体の数は、10の30倍の船であり、それとは別に選り抜きの10隻があったにすぎません。
§341Ξέρξῃ δέ, καὶ γὰρ οἶδα, χιλιὰς μὲν ἦν §342ὧν ἦγε πλῆθος, αἱ δ᾽ ὑπέρκοποι τάχει §343ἑκατὸν δὶς ἦσαν ἑπτά θ᾽: ὧδ᾽ ἔχει λόγος.
しかしクセルクセスには、私も確かに知っておりますが、彼が率いた数は千隻に上り、速度のきわめて優れた船は 200と7隻ありました。 これがその合計です。
§344μή σοι δοκοῦμεν τῇδε λειφθῆναι μάχῃ;
この戦いにおいて、私たちがそれによって劣っていたと思われるでしょうか。
§345ἀλλ᾽ ὧδε δαίμων τις κατέφθειρε στρατόν,
いや、そうではなく、何者か神がそのように軍を破滅に追いやったのです。
§346τάλαντα βρίσας οὐκ ἰσορρόπῳ τύχῃ.
不平等な運命によって、天秤の皿を重く傾けながら。
§347θεοὶ πόλιν σῴζουσι Παλλάδος θεᾶς.
神々がパラス女神の都市を救っておられるのです。
§348ἔτ᾽ ἆρ᾽ Ἀθηνῶν ἔστ᾽ ἀπόρθητος πόλις;
[アトッサ] それでは、アテナイの都はまだ攻略されずに残っているのですか。
§349ἀνδρῶν γὰρ ὄντων ἕρκος ἐστὶν ἀσφαλές.
[伝令] 人々が健在である限り、それこそが安全な防壁なのですから。
§350ἀρχὴ δὲ ναυσὶ συμβολῆς τίς ἦν, φράσον:
[アトッサ] では、船による交戦の始まりはどのようなものであったのか、語ってください。
§351τίνες κατῆρξαν, πότερον Ἕλληνες, μάχης,
誰が戦闘を開始したのですか。
§352ἢ παῖς ἐμός, πλήθει καταυχήσας νεῶν;
ギリシア人たちですか、それとも船の多さに驕り高ぶったわが子ですか。
§353ἦρξεν μέν, ὦ δέσποινα, τοῦ παντὸς κακοῦ §354φανεὶς ἀλάστωρ ἢ κακὸς δαίμων ποθέν.
[伝令] すべての災いの始まりは、妃様、どこからともなく現れた復讐の神、あるいは悪しき神でした。
§355ἀνὴρ γὰρ Ἕλλην ἐξ Ἀθηναίων στρατοῦ §356ἐλθὼν ἔλεξε παιδὶ σῷ Ξέρξῃ τάδε,
というのも、アテナイの陣営から一人のギリシア人がやって来て、あなたのお子クセルクセスに次のように告げたのです。
§357ὡς εἰ μελαίνης νυκτὸς ἵξεται κνέφας, §358Ἕλληνες οὐ μενοῖεν, ἀλλὰ σέλμασιν §359ναῶν ἐπενθορόντες ἄλλος ἄλλοσε §360δρασμῷ κρυφαίῳ βίοτον ἐκσωσοίατο.
「もし暗い夜の闇が訪れたなら、ギリシア人たちはとどまることなく、船の甲板に飛び乗って、それぞれあちこちへ、隠密な逃走によって命を救おうとするだろう」と。
§361ὁ δ᾽ εὐθὺς ὡς ἤκουσεν, οὐ ξυνεὶς δόλον §362Ἕλληνος ἀνδρὸς οὐδὲ τὸν θεῶν φθόνον, §363πᾶσιν προφωνεῖ τόνδε ναυάρχοις λόγον,
彼はこれを聞くや否や、ギリシアの男の策略も、神々の嫉妬も理解することなく、すべての船長たちに次のような言葉を布告しました。
§364εὖτ᾽ ἂν φλέγων ἀκτῖσιν ἥλιος χθόνα §365λήξῃ, κνέφας δὲ τέμενος αἰθέρος λάβῃ, §366τάξαι νεῶν μὲν στῖφος ἐν στοίχοις τρισὶν §367ἔκπλους φυλάσσειν καὶ πόρους ἁλιρρόθους, §368ἄλλας δὲ κύκλῳ νῆσον Αἴαντος πέριξ:
すなわち、輝く光線を放つ太陽が大地を照らすのをやめ、闇が天空の聖域を領有したときには、船の船団を三列の隊列に配置し、脱出口と波立つ海峡を監視させ、また他の船を、アイアスの島の周囲をぐるりと取り囲むように配置せよ、と。
§369ὡς εἰ μόρον φευξοίαθ᾽ Ἕλληνες κακόν, §370ναυσὶν κρυφαίως δρασμὸν εὑρόντες τινά, §371πᾶσιν στέρεσθαι κρατὸς ἦν προκείμενον.
それは、もしギリシア人たちが何らかの秘密の逃走方法を見つけて不吉な運命から逃れようとするならば、全員がその首を失うことになる、と定められていたからです。
§372τοσαῦτ᾽ ἔλεξε κάρθ᾽ ὑπ᾽ εὐθύμου φρενός:
彼はこのように、きわめて上機嫌な心から語りました。
§373οὐ γὰρ τὸ μέλλον ἐκ θεῶν ἠπίστατο.
神々による未来の出来事を知らなかったからです。
§374οἱ δ᾽ οὐκ ἀκόσμως, ἀλλὰ πειθάρχῳ φρενὶ §375δεῖπνόν <τ᾽> ἐπορσύνοντο, ναυβάτης τ᾽ ἀνὴρ §376τροποῦτο κώπην σκαλμὸν ἀμφ᾽ εὐήρετμον.
彼らは秩序を乱すことなく、従順な心をもって夕食を準備し、漕ぎ手たちは櫂を、よく整えられた櫂受けの留めピンに結びつけました。
§377ἐπεὶ δὲ φέγγος ἡλίου κατέφθιτο §378καὶ νὺξ ἐπῄει, πᾶς ἀνὴρ κώπης ἄναξ §379ἐς ναῦν ἐχώρει πᾶς θ᾽ ὅπλων ἐπιστάτης:
そして太陽の光が失われ、夜が訪れたとき、櫂を操る者たち全員が船へと赴き、武器を扱う者たちも全員船に入りました。
§380τάξις δὲ τάξιν παρεκάλει νεὼς μακρᾶς:
そして軍船のそれぞれの隊列が、次の隊列を呼び交わしました。
§381πλέουσι δ᾽ ὡς ἕκαστος ἦν τεταγμένος, §382καὶ πάννυχοι δὴ διάπλοον καθίστασαν §383ναῶν ἄνακτες πάντα ναυτικὸν λεών.
彼らはそれぞれ配置された通りに航行し、船の指揮官たちは夜通し、すべての水夫の軍勢に海峡の航行を続けさせました。
§384καὶ νὺξ ἐχώρει, κοὐ μάλ᾽ Ἑλλήνων στρατὸς §385κρυφαῖον ἔκπλουν οὐδαμῇ καθίστατο:
そして夜は更けていきましたが、ギリシア人の軍勢は決して、どこからも秘密の脱出を始めようとはしませんでした。
§386ἐπεί γε μέντοι λευκόπωλος ἡμέρα §387πᾶσαν κατέσχε γαῖαν εὐφεγγὴς ἰδεῖν, §388πρῶτον μὲν ἠχῇ κέλαδος Ἑλλήνων πάρα §389μολπηδὸν ηὐφήμησεν, ὄρθιον δ᾽ ἅμα §390ἀντηλάλαξε νησιώτιδος πέτρας
しかし、白い馬に乗った美しい光を放つ一日が、大地全体を覆い、目にするにまばゆく輝いたとき、まずギリシア人の側から、歌声のような、響き渡る叫び声が吉兆として響き渡り、同時に、島々の岩肌からのこだまが、それに応えて叫び返しました。
§391ἠχώ: φόβος δὲ πᾶσι βαρβάροις παρῆν
そしてすべてのバルバロイに、期待を裏切られたことによる恐怖が生じたのです。
§392γνώμης ἀποσφαλεῖσιν: οὐ γὰρ ὡς φυγῇ §393παιᾶν᾽ ἐφύμνουν σεμνὸν Ἕλληνες τότε, §394ἀλλ᾽ ἐς μάχην ὁρμῶντες εὐψύχῳ θράσει:
なぜなら当時、ギリシア人たちは逃走のために厳かなるパイアンを歌い上げていたのではなく、勇敢な闘志をもって戦闘へと突入しようとしていたからです。
§395σάλπιγξ δ᾽ ἀυτῇ πάντ᾽ ἐκεῖν᾽ ἐπέφλεγεν.
そして喇叭がその響きによって、かの地のすべてを激しく駆り立てました。
§396εὐθὺς δὲ κώπης ῥοθιάδος ξυνεμβολῇ §397ἔπαισαν ἅλμην βρύχιον ἐκ κελεύματος, §398θοῶς δὲ πάντες ἦσαν ἐκφανεῖς ἰδεῖν.
ただちに、一斉に打ち下ろされる泡立つ櫂の衝撃によって、彼らは号令のもとに深海を打ち、たちまち全員の姿がはっきりと目に見えるようになりました。
§399τὸ δεξιὸν μὲν πρῶτον εὐτάκτως κέρας §400ἡγεῖτο κόσμῳ, δεύτερον δ᾽ ὁ πᾶς στόλος
まず右翼の船団が、秩序正しく規律をもって先導し、第二に全艦隊が進出してきました。
§401ἐπεξεχώρει, καὶ παρῆν ὁμοῦ κλύειν §402πολλὴν βοήν, “ὦ παῖδες Ἑλλήνων ἴτε,
そして同時に、次のような多大な叫び声を聞くことができました。
§403ἐλευθεροῦτε πατρίδ᾽, ἐλευθεροῦτε δὲ §404παῖδας, γυναῖκας, θεῶν τε πατρῴων ἕδη, §405θήκας τε προγόνων: νῦν ὑπὲρ πάντων ἀγών. ”
「進め、ギリシアの子らよ、祖国を解放せよ、そして解放するのだ、子供たち、妻たち、父祖伝来の神々の聖所、そして先祖の墓を。 今や、すべてをかけた戦いだ!
§406καὶ μὴν παρ᾽ ἡμῶν Περσίδος γλώσσης ῥόθος
」そして実に、わが方からも、ペルシア語のどよめきが応じました。
§407ὑπηντίαζε, κοὐκέτ᾽ ἦν μέλλειν ἀκμή.
もはや躊躇すべき時ではありませんでした。
§408εὐθὺς δὲ ναῦς ἐν νηὶ χαλκήρη στόλον
ただちに船が船に、青銅で覆われたその船首をぶつけ合いました。
§409ἔπαισεν: ἦρξε δ᾽ ἐμβολῆς Ἑλληνικὴ §410ναῦς, κἀποθραύει πάντα Φοινίσσης νεὼς §411κόρυμβ᾽, ἐπ᾽ ἄλλην δ᾽ ἄλλος ηὔθυνεν δόρυ.
体当たりを開始したのはギリシアの船であり、フェニキアの船の船首の飾り板をすべて叩き割り、他の船の指揮官たちもそれぞれ、別の船へと船を向けました。
§412τὰ πρῶτα μέν νυν ῥεῦμα Περσικοῦ στρατοῦ
最初のうちは、ペルシアの軍勢の激しい流れが、

語釈・文法注

  1. 323πεντήκοντα πεντάκις — 「50の5倍」という乗算表現。 Tharybisが率いた船の総数(250隻)を詩的・婉曲的に表している。
  2. 337ἂν... κρατῆσαι — 接続辞 ἂν が不定詞 κρατῆσαι に係り、過去の反実仮想「勝利したであろう(=もし数の勝負であったなら)」を表す。間接話法の主節において直説法過去+ἂν(ἂν ἐκράτησαν)が転換されたもの。
  3. 360ἐκσωσοίατο — イオニア方言・詩語的な三人称複数中動態希求法語尾(-οιντο の代わりに -οιατο)。主動詞 ἔλεξε が歴史時制であるため、間接話法における未来直説法(ἐκσώσονται)が未来希求法(ἐκσώσοιντο)に変化した形。
  4. 369φευξοίαθ᾽ — 未来希求法 φευξοίατο(=φευξοίαντο)の語尾消失形。これも歴史的現在(προφωνεῖ)に導かれた間接話法における条件文帰結節(元の発話は直説法未来 φεύξονται)が希求法化したもの。

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アイスキュロス, ペルシア人 §323-412. Humanitext Reader, https://reader.humanitext.ai/text/urn:cts:greekLit:tlg0085.tlg002.humanitext-grc1:323-412

AIによる草稿訳である旨と閲覧日を添えてください。

訳文・注・要旨はAIによる草稿で、読者の指摘により改訂されています。