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商人

§349-409

女奴隷の処遇を巡るデミポーとカリヌスの対話

カリヌスはロドスから連れてきた愛人の存在を父親にどう隠すか苦悩するが、そこへ父デミポーが現れる。デミポーは彼女が家事に不向きで、その美貌のせいで街の人々の嫌がらせを招くため我が家にはふさわしくないと主張し、カリヌスは焦りつつも話を合わせる。

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349

​dum rursum haud placet nec pater potis videtur

カリヌス:一方で、(この計画は)再び気に入らず、また父が、あの女奴隷が母のために買われたのだと信じ込まされることができるとは思えない。

350

​induci ut putet1 matri ancillam emptam esse illam.

あの女が母のために買われたのだと父を説得できるとは思えない。

​nunc si dico ut res est atque illam mihi me​emisse indico, quem ad modum existumet me?

今、もし私が事実の通りに話し、彼女を自分のために買ったのだと明かすなら、父は私のことをどう思うだろうか?

​atque illam abstrahat, trans mare hinc venum asportet;

そして彼女を奪い去り、ここから海の向こうへ売り払うために連れて行ってしまうだろう。

​scio saevos quam sit, domo doctus. igitur

父がいかに残酷であるか、私は我が家で身にしみて知っている。だから、

​hócine est amare? arare mavelim, quam sic amare.2

これが恋することなのか?こんな風に恋するくらいなら、畑を耕す方がましだ。

​iam hínc olim invitum domo extrusit ab se,

かつて父は、気が進まない私をここから家を追い出し、

​mercatum ire iussit: ibi hoc malum ego inveni.

商売に行かせた。そこで私はこの災いを見つけてしまったのだ。

úbi voluptatem aegritudo vincat, quid ibi inest amoeni?

苦痛が喜びを凌駕するところに、何の楽しさがあるというのか?

360

​nequíquam abdidi, abscondidi, abstrusam habebam:

無駄に私は彼女を隠し、覆い、隠し持っていたのだ。

​muscast meus pater, nil potest clam illum haberi,

私の父はハエのようだ、彼に隠し通せるものは何もない。

​néc sacrum nec tam profanum quicquam est, quin ibi ilico adsit.3

神聖なものであれ、これほど俗なものであれ、彼がすぐにそこに現れないようなものは何もない。

​nec, qui rebus meis confidam mi ulla spes in corde certast.

私の状況を頼りにできるような確かな希望は、私の心の中に一つもない。

​Quíd illuc est quod solus secum fabulatur filius?

デミポ:息子が一人でぶつぶつ言っているあれは、一体何だろう?

365

​sollicitus mihí nescio qua re videtur.

何だか知らないが、心配しているように見える。

​Attatae,

カリヌス:おっと、

​meus patér hic quidem est quem video. ibo, adloquar. quid fit, pater?

私が見ているのは、まさに私の父だ。行って、話しかけよう。どうしました、お父さん?

​Vnde incedis, quid festinas, gnate mi?

デミポ:どこから歩いてくるのだ、なぜ急いでいるのだ、我が息子よ?

​Recte, pater.

カリヌス:大丈夫です、お父さん。

​Ita volo, sed istúc quid est, tibi quod commutatust color?

デミポ:そうであってほしいが、お前の顔色が変わっているのはどういうことだ?

​numquid tibi dolet?

どこか痛むのか?

​Nescio quid meo animost aegre, pater.

カリヌス:心の中が何だか不快なのです、お父さん。

370

​poste hac nocte non quievi satis mea ex sententia.

昨夜から、思い通りに十分眠れませんでした。

​ergo edepol palles. si sapias, eas ac decumbas domi.

デミポ:だから、おやまあ、青ざめているのだな。賢明なら、家に行って横になるがよい。

​Otium non est: mandatis rebus praevorti volo.

カリヌス:暇はありません。頼まれた用事を優先したいのです。

375

​Cras agito, perendie agito.

デミポ:明日やりなさい、明後日やりなさい。

​Saepe ex te audivi, pater:

カリヌス:お父さん、あなたから何度も聞きました、

​rei mandatae omnis sapientis primum praevorti decet.

「賢者はみな、頼まれた用事をまず優先するのがふさわしい」と。

​Age igitur; nolo advorsari tuam advorsum sententiam.

デミポ:よし、それなら。お前の意見に反対したくはない。

​Salvos sum, siquidem ísti dicto solida et perpetuast fides.

カリヌス:私は助かった、もしその言葉に確かで永遠の信頼があるならば。

​Quid illuc est quod ille á me solus se in consilium sevocat?

デミポ:彼が私から離れて一人で考え込んでいる、あれは何だろう?

380

​nón vereor ne illam me amare hic potuerit resciscere;

カリヌス:彼が、私が彼女を愛していることをここで知ることができたのではないか、という心配はしていない。

​quippe haud etiam quicquam inepte feci, amantes ut solent.

というのも、恋人たちがよくやるような愚かなことはまだ何もしていないからだ。

​Res adhuc quidem hercle in tutost, nam hunc nescire sat scio

事態はヘラクレスにかけて今のところ安全だ。あの愛人について彼が何も知らないことを私はよく知っている。

​de illa amica; quod si sciret, esset alia oratio.

もし知っていたら、話は別になっていただろう。

​Quin ego hunc adgredior de illa?

なぜ私はあの女について彼に切り出さないのだろうか?

​Quin ego hinc me amolior?

デミポ:なぜ私はここから立ち去らないのだろうか?

385

​eo ego, ut quae mandata amicus amicis tradam.

カリヌス:私は行きます、友人が友人たちに託した用事を果たすために。

​Immo mane;

デミポ:いや、待ちなさい。

​paucula etiam sciscitare prius volo.

まず、少しだけ尋ねておきたいことがある。

​Dic quid velis.

カリヌス:お望みのことをおっしゃってください。

​Vsquene valuisti?

デミポ:ずっと元気だったか?

​Perpetuo recte, dum quidem illic fui;

カリヌス:あそこにいた間は、ずっと元気でした。

​verum in portum huc ut sum advectus, nescio qui animus mihi dolet.

ですが、ここの港に到着してからは、どういうわけか心が痛むのです。

​Nausea edepol factum credo; verum actutum abscesserit.

デミポ:おやまあ、船酔いのせいだと思う。だがすぐに消え去るだろう。

390

​sed quid ais? ecquam tu advexti tuae matri ancillam e Rhodo?

ところで何だって?お前はロドスからお前の母親のために何か女奴隷を連れてきたのか?

​Advexi.

カリヌス:連れてきました。

​Quid? ea ut videtur mulier?

デミポ:どうだ?その女はどう見える?

​Non edepol mala.

カリヌス:おやまあ、悪くはありません。

​Vt moratast?

デミポ:気立てはどうだ?

​Nullam vidi melius mea sententia.

カリヌス:私の考えでは、あれほど優れた女は見たことがありません。

​Mihi quidem edepol visast, quom illam vidi.

デミポ:おやまあ、私が彼女を見たときも、確かにそのように見えた。

​Eho an vidisti, pater?

カリヌス:えっ、ご覧になったのですか、お父さん?

​Vidi. verum non ex usu nostrost, neque adeo placet.

デミポ:見たとも。だが我が家の役に立つものではないし、それほど気に入ってもいない。

395

​Qui vero?

カリヌス:いったいなぜですか?

​Quia †non nostra formam habet dignam domo.

デミポ:我が家にふさわしい容姿をしていないからだ。

​nihil opust nobis ancilla nisi quae texat, quae molat,

織物をし、粉を挽き、

​lignum caedat, pensum faciat, aedis verrat, vapulet,

薪を割り、羊毛の割り当て分をこなし、家を掃き、鞭打たれ、

​quaé habeat cottidianum familiae coctum cibum:

家族の日々の煮炊きした食事を用意するような女奴隷でなければ、我が家には必要ない。

​horunc illa nihilum quicquam facere poterit.

あの子はこれらのどれ一つとしてできないだろう。

​Admodum.

カリヌス:その通りです。

400

​ea causa equidem illam emi, dono quam darem matri meae.

まさにそのために、私は母への贈り物とするために彼女を買ったのです。

​Ne duas, neve te advexisse dixeris.

デミポ:与えてはならぬ、また自分が連れてきたなどと言ってはならぬ。

​Di me adiuvant.

カリヌス:神々が私を助めてくださっている。

​Labefacto paulatim. verum quod praeterii dicere,

デミポ:少しずつ動揺させているぞ。だが、言い忘れていたことだが、

​neque illa matrem satis honeste tuam sequi poterit comes,

あの女はお前の母親の供として立派に付き従うことはできないし、

405

​neque sinam.

私も許さない。

​Qui vero?

カリヌス:いったいなぜですか?

​Quia illa forma matrem familias

デミポ:あの容姿では、一家の女主人に

​flagitium sit si sequatur; quando incedat per vias,

付き従うのは不名誉なことになるからだ。通りを歩くとき、

​contemplent, conspiciant omnes, nutent, nictent, sibilent,

皆が凝視し、注目し、目配せし、瞬きし、口笛を吹き、

​vellicent, vocent, molesti sint; occentent ostium:

つっつき、声をかけ、悩ませ、戸口で不道徳な歌を歌うだろう。

​impleantur élegeorum meae fores carbonibus.4

私の家の扉は、炭で書かれた哀歌でいっぱいになるだろう。

構文注4 件
  1. 350induci ut putet

    induciは受動態現在不定詞で、前節のpotis videtur(「可能と思われる」)に依存する。ut節は結果または名詞節としてinduciを修飾し、「〜と信じ込むように(父が)導かれる」という意味を表す。

  2. 356arare mavelim, quam sic amare

    mavelim(malimに相当する古風な形式)は接続法現在(潜在)で、「むしろ〜したい」を意味する。amare(愛する)とarare(耕す)の響きの類似を利用した言葉遊び(地口)であり、苦しい恋愛よりも重労働の農耕の方がましであるという対比を表している。

  3. 362quin ibi ilico adsit

    先行する否定の表現(nec... quicquam est, 「いかなるものもない」)を受けて、quin(qui + ne)が「〜しないような」という否定の関係節または結果節を導き、接続法現在adsitを伴う。

  4. 409impleantur élegeorum meae fores carbonibus

    impleanturは願望または可能性の接続法現在(受動態)。carbonibusは手段の奪格(「炭によって」)、elegeorumは非古典的な属格複数形で、ここでは「哀歌(恋の詩)の」を意味し、扉に炭で落書きがなされることを描写している。

翻訳:Gemini 3.5 Flash(2026-05-22 公開)・修正履歴(1 件・最終 2026-09-21)
  • 2026-09-21 AI校閲 — 注 1 件
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