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カシナ

§551-621

クレオストラタの罠による老人たちの口論

隣人のアルケシムスは、クレオストラタの計略によって妻の派遣が拒絶されたことに混乱し、企てから手を引こうとする。一方、夫のクサニオは広場での裁判の無駄足を嘆いて帰宅するが、妻クレオストラタとアルケシムスの間で「相手が断った」という嘘の言い合いが生じ、二人の老人の間で激しい言葉の応酬(quin の掛け合い)が勃発する。

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551

​qui hoc mihí contraxit; operam uxoris polliceor foras,

私にこの災難を引き寄せた奴め。私は妻の手伝いを外に約束しているのだ、

​quasi catillatum. flagitium hóminis, qui dixit mihi

まるで皿でも舐めさせるかのように。私にこう言ったあの男の恥知らずさよ、

​suam úxorem hanc arcessituram esse; éa se eam négat morarier.1

自分の妻が彼女(私の妻)を呼びに寄せるだろうと。だが彼女は彼女を待ってはいない(必要としていない)と言うのだ。

​atque edepol mirum ni subolet iam hoc huic vicinae meae.

それに、ポルクスにかけて、私のこの隣人の女性がすでにこのことを嗅ぎつけているのでなければ奇妙なことだ。

555

​verum autem altrovorsum quóm eam mecum rationem puto,

だが、他方で、私がその勘定を頭の中で考えてみると、

​si quid eius esset, esset mecum postulatio.2

もしその件で何かあるなら、私に抗議が寄せられているはずだ。

​ibo intro, ut subducam navim rusum in pulvinaria.—

家に入ろう、船を再びドックへと引き揚げるために。—

​Iám hic est lepide ludificatus. miseri ut festinant senes.

今やこの男は見事にからかわれた。惨めな老人たちが何と急いでいることか。

​nunc ego illúm nihili decrepitum meum virum veniat velim,

今や私は、あの役立たずのヨボヨボの私の夫がやって来るのを望んでいる、

560

​ut eum ludificem vicissim, postquam hunc delusi alterum.

もう一人の男をからかった後で、今度は彼をからかうために。

​nam ego aliquid contrahere cupio litigi inter eos duos.

というのも、私はあの二人の男の間に何かしら争いを引き起こしたいと切望しているからだ。

​sed eccum incedit. at, quom aspicias tristem, frugi censeas.

だが、見よ、彼が歩いてくる。だが、悲しげな顔をしているのを見れば、実直な人間だと思うだろう。

​Stultitia magna est, mea quidem sententia,

私の考えでは、大いなる愚行である、

​hominem amatorem ullum ad forum procedere,

恋する者が誰であれ、広場へと赴くことは、

565

​in eum diem quoi quod amet in mundo siet;

自分が愛するものが手元に用意されているその日に。

​sicut ego feci stultus: contrivi diem,

愚かにも私がしたように。私は一日を無駄にしてしまった、

​dum asto advocatus cuidam cognato meo;

私の親戚の一人のために付き添い人として立っている間に。

​quem hercle ego litem adeo perdidisse gaudeo,

ヘラクレスにかけて、彼が訴訟に負けたことを私は本当に喜んでいる、

​ne me nequiquam sibi hodie advocaverit.3

今日、私を自分のために無駄に呼び立てたことにならないように。

570

​nam meo quidem animo qui advocatos advocet

というのも、私の考えでは、付き添い人を呼び立てる者は、

​rogitare oportet prius et percontarier,

まず尋ね、問うてみるべきなのだ、

​adsitne ei animus necne adsit, quem ádvocet:

自分が呼び寄せる相手に、心があるかないかを。

​si neget adesse, exanimatum amittat domum.

もし心がないと言うなら、魂の抜けた者として家に帰すべきなのだ。

​sed uxorem ante aedis eccam. ei misero mihi,

だが、見よ、妻が家の前にいる。ああ、惨めな私よ、

575

​metuo ne non sit surda atque haec audiverit.

彼女の耳が聞こえないのでなく、これらを聞いてしまったのではないかと恐ろしい。

​Audivi ecastor cum malo magno tuo.

エカストルにかけて、聞いたわよ、あなたの大きな災いとなるようにね。

​Accedam propius. quid agis, mea festivitas?

もっと近くに寄ろう。どうしているかね、私の愛しい人?

​Te ecastor praestolabar.

エカストルにかけて、あなたを待ち伏せていましたのよ。

​Iamne ornata res?

もう準備はできたかね?

​iamne hanc traduxti huc ad nos vicinam tuam,

もう私たちのところへ、この隣の女性を連れてきてくれたかね、

580

​quae te adiutaret?

あなたを手伝ってくれるようにと?

​Arcessivi, ut iusseras.

あなたが命じた通り、お呼びしましたわ。

​verum hic sodalis tuos, amicus optumus,

けれど、あなたのこのお仲間、最高の友人は、

​nescio quid se sufflavit uxori suae:

自分の妻に対して何やらへそを曲げて、

​negavit posse, quoniam arcesso, mittere.

私がお呼びしたのだから、送ることはできないと言いましたわ。

​Vitium tibi istuc maxumum est, blanda es parum.

それはお前の最大の欠点だ、お前は十分に愛想が良くないのだ。

585

​Non matronarum officiumst, sed meretricium,

人妻の義務ではなく、娼婦の義務ですわ、

​viris alienis, mi vir, subblandirier.

よその男たちに、あなた、こびへつらうことは。

​i tu atque arcesse illam: égo intus quod factost opus

あなたが行って彼女を呼びなさい。私は中で必要なことを

​volo accurare, mi vir.

整えたいのです、あなた。

​Propera ergo.

ならば急いでおくれ。

​Licet.

承知いたしました。

​iam pol ego huic aliquem in pectus iniciam metum;

今や、ポルクスにかけて、私はこの男の胸に何らかの恐怖を投げ込んでやりましょう。

590

​miserrumum hodie ego hunc habebo amasium.—

今日、私はこの恋する男をこの上なく惨めにしてやりますわ。—

​Viso huc, amator si a foro rediit domum,

広場から、あの恋する男が家に帰ってきたかどうか、ここに様子を見に行こう、

​qui me atque uxorem ludificatust, larua.

私と私の妻をからかった、あのろくでなしめが。

​sed eccum ante aedis. ad te hercle ibam commodum.

だが、見よ、家の前にいる。ヘラクレスにかけて、ちょうどお前のところへ行くところだった。

​Et hercle ego ad te. quid ais, vir minimi preti?

そしてヘラクレスにかけて、私もお前のところへだ。どういうことだ、この最低の価値の男め?

595

​quid tibi mandavi? quid tecum oravi?

私はお前に何を依頼した?お前に何を懇願した?

​Quid est?

何のことだ?

​Vt bene vocivas aedis fecisti mihi,

お前が私のために家を実に見事に空にしてくれ、

​ut traduxisti huc ad nos uxorem tuam.

お前の妻を私たちのところへと連れてきてくれたことだ!

​satin propter te pereo ego atque occasio?

お前のせいで、私とこの機会が完全に台無しになっているのではないか?

​Quin tu suspendis te? nempe túte dixeras,

首でも吊ったらどうだ?確かにお前自身が言ったのだ、

600

​tuam arcessituram esse uxorem uxorem meam.

お前の妻が私の妻を呼び寄せるだろう、と。

​Ergo arcessivisse ait sese, et dixisse te

だから、彼女(私の妻)は呼びに行ったと言っているし、お前が

​eam nón missurum.

彼女を送らないと言ったと言っているのだ。

​Quin eapse ultro mihi

それどころか、彼女(私の妻)自身のほうから私に

​negavit eius operam se morarier.

彼女の手伝いなど必要としていないと言ったのだ。

​Quin eapse me adlegavit, qui istam arcesserem.

それどころか、彼女自身のほうから私に、彼女(お前の妻)を呼びにいくよう頼んだのだ。

605

​Quin nihili facio.

それどころか、私はどうでもいいと思っている。

​Quin me perdis.

それどころか、お前は私を台無しにしている。

​Quin benest,

それどころか、好都合だ、

​quin etiam diu morabor, quin cupio tibi—

それどころか、私はさらに長く待たせるだろうし、お前に〜したいのだ——

​Quin—

それどころか——

​Aliquid aegre facere.

何か嫌がらせをしてやりたいのだ。

​Quin faciam lubens.

それどころか、私は喜んでそうしよう。

​numquam tibi hodie quin erit plus quam mihi.4

今日、お前にとって私以上に(この言葉の言い合いが)多くなることはない。

​Quin hercle di te perdant postremo quidem.

それどころか、ヘラクレスにかけて、最後には神々がお前を滅ぼすように!

610

​Quid nunc? missurusne es ad me uxorem tuam?

で、どうなんだ?お前の妻を私のところに送ってくれるのか?

​Ducas, easque in maxumam malam crucem

連れて行け、そして最悪の地獄に落ちるがいい、

​cum hác cum ístac, cumque amica etiam tua.

この女(私の妻)とも、あの女(お前の妻)とも、さらにはお前の愛人(カシナ)とも一緒にな!

​abi et aliud cura, ego iam per hortum iussero

行って別の心配でもするがいい。私は今すぐ庭を通って、

​meam istúc transire uxorem ad uxorem tuam.—

私の妻にお前の妻のところへ行くよう命じるから。—

615

​Nunc tu mi amicus es in germanum modum.

今や、お前は私の本当の兄弟のような友人だ。

​qua ego hunc amorem mi esse avi dicam datum

私は、自分がこの恋をどんな鳥(凶兆)のもとに授けられたと言えばよいのか、

​aut quid ego umquam erga Venerem inique fecerim,

あるいは、ウェヌスに対して私がかつて何か不当なことをしたというのか、

​cui sic tot amanti mi obviam eveniant morae?

これほど恋に燃える私に、なぜこれほど多くの障害が次々と立ちはだかるのか?

​attat,

おっと、

620

​quid illúc clamoris, opsecro, in nostrast domo?

頼むから教えてくれ、我が家でのあの叫び声は何だ?

​Núlla sum, núlla sum, tóta, tota óccidi,

私はもうおしまい、私はもうおしまい、すっかり、完全に破滅した!

構文注4 件
  1. 553ea se eam negat morarier

    文脈上、主語の指示対象の整理が必要である。主格の代名詞 ea は話者の妻(Cleostrata)を指し、対格の se は不定詞の意味上の主語で同じくCleostrataを指す。一方、eam は隣人の妻(Alcesimusの妻)の「手伝い(operam)」あるいは「彼女自身」を指す。デポーネント動詞 moror(ここでは古形不定詞 morarier)は non moror の形で「〜を必要としない、どうでもよい」を意味する慣用表現である。

  2. 556si quid eius esset, esset mecum postulatio

    代名詞の属格 eius は中性単数名詞的に扱われた quid に係る部分属格であり、「もしその(嗅ぎつけられた)ことが少しでもあれば」を意味する。後半の esset mecum postulatio は接続法未完了過去による反実仮想(現在における事実の反対)であり、mecum は「私に対して(対抗して)」の意味である。もし隠し事がバレているなら、私に対して抗議(postulatio)があるはずだが、それがないため、まだバレてはいないと推測している場面である。

  3. 569ne me nequiquam sibi hodie advocaverit

    接続詞 ne で導かれる節は、親戚の敗訴を喜んでいる理由を説明している。「今日、彼(その親戚)が私を付き添い(advocatus)として呼び立てたことが、結果的に無駄(nequiquam)に終わらないように」という意味であり、彼が負けて罰が当たった、あるいは負けたことで私を付き合わせたことに対する溜飲が下がったという、Lysidamusの利己的な皮肉を表現している。

  4. 608numquam tibi hodie quin erit plus quam mihi

    対話者二人が直前の行から quin(「それどころか」「なぜ〜ないのか」など多義的)という言葉を互いに投げ合って激しい口論を展開している。この一連の流れを受けて、ここでは quin という語自体が直接的に名詞として扱われており、「今日、お前の口から出る quin の数が、私の数より多くなる(上回る)ことは決してない」という、コメディ特有のメタ的な言葉遊びの構造をとっている。

翻訳:Gemini 3.5 Flash(2026-05-22 公開)・修正履歴(1 件・最終 2026-09-21)
  • 2026-09-21 AI校閲 — 訳文 1 件
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