ヒポクラテス · Hippocrates
急性病の養生法について(付録)
On Regimen in Acute Diseases (Appendix)
ギリシア語原文(原典)と日本語・英語・中国語・韓国語の対訳・語釈を、全文無料・登録不要で公開しています。
底本
Hippocrates. Oeuvres complètes d'Hippocrate, Vol. 2. Littré, Émile, editor. Paris: Baillière, 1840
原文データ出典
A Digital Corpus for Graeco-Arabic Studies · CC BY-SA 4.0
元ファイル: urn:cts:greekLit:tlg0627.tlg005.1st1K-grc1
Humanitext がクローン・再構成し、継続的に更新しています。
翻訳と校閲
翻訳:Gemini 3.5 Flash(2026-05-22 公開)
AI校閲 2026-09-22:検出 Gemini 3.8 Flash/判定 Gemini 3.8 Flash・GPT-6 Astra — 日本語訳 4 件・原文 11 件を修正
反映した修正(日本語訳と原文):AI校閲 15 件
最終更新:2026-10-10・変更履歴の一覧
要旨
本作は、古代ギリシア医学における急性疾患の治療と患者の養生法を実践的かつ詳細に説いた医学書である。熱病、咽頭炎、肺炎、肋膜炎、コレラ、赤痢といった多様な急性疾患を対象とし、瀉血や浣腸、薬物療法、食事指導の具体的な適用基準を提示している。前半では、尿や排泄物の観察、病日の推移に基づく予後の予測法が論じられ、身体の精査がいかに重要であるかが示される。中盤では、不規則な食生活が身体に及ぼす影響を論じ、個々の食材の特性や調理法が身体に与える作用を微細に分析する。後半では、薬物使用の禁忌とマッサージなどの代替治療、さらに痔核や眼病に対する外科的処置にまで言及している。全体として、患者個々の身体状態や病相の変化に合わせた、段階的かつ緻密な個別化治療の重要性を説く構成となっている。
目次
12 チャンク
引用方式:chapter
- §1-4
カウソス熱の病態と急性熱病の初期治療方針
カウソス熱および各種の急性熱性疾患に対する初期治療の方針として、瀉血、浣腸、薬物療法の順序と重要性、さらに突発性の失声症に対する右腕からの瀉血治療とその随伴症状について論じる。
- §5-6
黒胆汁の病態と季節に応じた咽頭炎の治療
黒胆汁や刺激性の流体による病態のメカニズムと、冬・春および夏・秋の気候に応じた咽頭炎(シュナンコス)の発生機序とその具体的な治療法を詳述する。
- §7
便秘や足の冷えに応じた投薬と養生法
糞便の滞留時や足の冷えがある時など、病状の異なる局面における食事摂取や瀉下薬の投与時期、および熱の移動と足の冷えのメカニズムについて説明する。
- §8
熱病の諸症状に対する養生法と尿による予後
熱病中の下腹部の緩さ、意識錯乱、尿の濁りなどの諸症状に応じた治療法、食事指導、薬物・浣腸の使用判断が論じられ、尿の観察による予後予測や、不安定な熱病への対処について述べられている。
- §9
病日の計算と各部位の観察による熱病の予後
病者の病相や病日の計算による観察、各身体部位の精査法が語られ、特に三日目・四日目の熱病の推移、排泄や痙攣等の予後判断の兆候について論じている。
- §10
冬の熱病の危険な兆候と病勢の転移
冬の熱病、5日目・14日目の節目における重篤な兆候、腫脹の消退に伴う神経症状、急性期の鼻出血と病因物質の転移(沈着)による解決、および吃逆を伴う熱病の治療法について論じている。
- §11
肺周囲炎と肋膜炎に対する瀉血と養生法
肺周囲炎と肋膜炎の治療法について、瀉血や浣腸、薬物治療、および尿や痰の成熟度に応じた食事管理を解説する。
- §12-17
赤痢の余病と破傷風の治療および諸症状の機序
赤痢の後の合併症、胆汁性発熱における黄疸の予後、破傷風の治療(温湿布や特定の薬草の処方を含む)、疾病の解決経路、ヘレボルス使用の適否、および歩行や不摂生に起因する各部の痛みとその原因について記述されている。
- §18
食習慣の乱れによる不調と各種飲食物の効能
習慣に反した不規則な食生活が身体に及ぼす様々な不調やその対策を論じ、個々の飲み物、野菜、豆類、そして各種の肉類が消化器官や健康に与える具体的な影響と、それぞれの適切な調理法・摂取法を詳述する。
- §19-22
乾性コレラと水腫の治療法および給餌の時期
乾性コレラの治療法(温浴、灌腸、食事制限など)と、二種類の水腫の対策(瀉血や食事指導など)、および下腹部の熱感や下痢に対する詳細な食事処方と、慢性発熱病における給餌時期の見極めの重要性を論じる。
- §23-28
薬物治療の禁忌と瀉血および止血などの各種療法
多様な疾患・症状を示す患者に対する薬物治療の禁忌を述べ、瀉血、排尿、発汗、マッサージなどの代替的治療法を解説する。また、水腫用の飲料、いくつかの止血法、およびシサモイデスの処方について論じる。
- §29-39
逆さまつげや痔核の外科的処置と諸疾患の処方
逆さまつげや痔核の外科的処置および術後の養生法、ならびに蓄膿、赤痢、各種眼病、ヒステリーの識別、便秘や水腫に対する多様な処方(§29–39)。
