底本
Lucian, Vol. 2. Harmon, Austin Morris, editor. London: William Heinemann, Ltd.; Cambridge, MA: Harvard University Press, 1915.
原文データ出典
Perseus Digital Library · CC BY-SA 4.0
元ファイル: urn:cts:greekLit:tlg0062.tlg020.perseus-grc2
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翻訳と校閲
翻訳:Gemini 3.5 Flash(2026-05-22 公開)
AI校閲 2026-09-22:検出 Gemini 3.8 Flash/判定 Gemini 3.8 Flash・GPT-6 Astra — 日本語訳 2 件を修正
反映した修正(日本語訳と原文):AI校閲 2 件
最終更新:2026-10-10・変更履歴の一覧
要旨
本作は、ギリシア神話のチタン神族プロメテウスが、ゼウスの命によってカウカソス山で磔刑に処される際、自身の無罪を訴えて展開する弁明をユーモラスに描いた対話篇です。執行人であるヘルメスに対し、プロメテウスは告発された3つの罪、すなわち「肉の分配における欺瞞」「人間の創造」「火の窃盗」について、理路整然と反論を試みます。彼はまず、肉の分配への不満はゼウスの器の狭さを示しているにすぎないと批判します。次に、人間の創造が地上に秩序と美をもたらし、結果として神々への崇拝を増した功績を論じます。さらに、火の窃盗が神々を何ら損ねておらず、むしろ人間に技術と繁栄を与えたと弁護します。最後に、自らがゼウスの運命を左右する重大な秘密を握っており、将来的に解放される運命にあることを予告して、堂々とした態度で弁明を締めくくります。
目次
5 チャンク
引用方式:section
- §1-4
プロメテウスの磔刑とヘルメスによる罪状の告発
ヘルメスとヘパイストスは、プロメテウスをカウカソス山に磔にする場所を定め、処刑を執行する。プロメテウスは自身の無罪を訴えるが、ヘルメスは彼の罪(肉の分配の欺瞞、人類や女性の創造、火の窃盗)を挙げ、処刑が始まる前の余暇としてプロメテウスの自己弁護を聴くことに同意する。
- §5-8
肉の分配をめぐる告発とプロメテウスの弁明
プロメテウスの要求に応じてヘルメスが告発を開始し、プロメテウスは最初の罪状である肉の分配における悪ふざけをめぐって、ゼウスの器の狭さと執念深さを批判して弁明を始める。
- §9-13
ゼウスの度量の狭さと人間創造の有益性の弁護
プロメテウスは、肉の分配をめぐるゼウスの怒りと罰の不当な重さを、人間の寛大な態度と比較して痛烈に批判する。さらに、自身による人間の創造が神々を害するどころか、むしろ世界に秩序と美をもたらし、神々の栄光を高める有益な行為であったことを論じ始める。
- §14-17
人間の繁栄が神々にもたらす恩恵と喜び
プロメテウスは、人間が地上にもたらした繁栄が神々にとっても有益であることを示し、人間という存在やその美しい姿、さらには人間をめぐる厄介事さえも神々の生活に喜びと意義を与えていると論じる。
- §18-21
火の窃盗の弁護とプロメテウスの解放の予言
プロメテウスは、火の窃盗が神々に何の損失も与えず、むしろ彼らに祭祀の煙をもたらしたと弁明する。ヘルメスはその弁舌を認めつつ警告するが、プロメテウスは将来ヘラクレスに救われることや、テティスにまつわるゼウスを救う秘密を握っていることを告げる。
