プルタルコス · Plutarch
ギリシア習俗問答
Greek Questions
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底本
Plutarch. Moralia, Vol. IV. Babbitt, Frank Cole, editor. Cambridge, MA: Harvard University Press; London: William Heinemann Ltd., 1936 (printing).
原文データ出典
Perseus Digital Library · CC BY-SA (Perseus の利用条件による)
元ファイル: urn:cts:greekLit:tlg0007.tlg084b.perseus-grc3
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翻訳と校閲
翻訳:Gemini 3.5 Flash(2026-05-22 公開)
AI校閲 2026-09-22:検出 Gemini 3.8 Flash/判定 Gemini 3.8 Flash・GPT-6 Astra — 日本語訳 2 件・原文 4 件を修正
反映した修正(日本語訳と原文):AI校閲 6 件
最終更新:2026-10-10・変更履歴の一覧
要旨
本作は、古代ギリシアの様々な都市や地域に伝わる、特異な慣習、宗教儀礼、官職、地名、諺などの起源(アイティア)を、歴史的・神話的なエピソードを交えて探究する著作である。対話篇ではなく、59の具体的な「問い」に対してその由来を解説する形式をとっている。叙述はエピダウロスやクニドスなどの地方自治の特異な名称に始まり、中盤ではデルポイの祭りや各地の移民伝説、メガラの民主政下の社会制度、さらにはアルカディアの禁足地にまつわる奇妙な伝承へと及ぶ。後半では、各地の神殿の女性禁制や、サモス島、コス島における風変わりな祭儀、そして政変から生じた地名などが紹介される。全編を通じて、一見すると不条理で奇妙な慣習の背後にある歴史的事実や神話的起源を明らかにすることで、古代ギリシア世界の多様な文化の古層を浮き彫りにしている。
目次
12 チャンク
引用方式:section
- §1-9
エピダウロスやクメなどの習俗と官職の由来
本チャンクは、エピダウロス、クメ、ソロイ、クニドス、テゲア、オプス、ボイオティア、デルポイなど、古代ギリシアの様々な都市や地域における特異な名称、官職、習慣の由来について説明している。
- §10-12
逃げ木とエレトリア人の追放とデルポイの三つの祭礼
植物の名称「逃げ木(プクシメーロン)」の由来、コリントス勢に追われ自国への上陸も阻まれてトラキアへと逃れたエレトリア人の歴史、およびデルポイで行われる3つの9年周期の祭り(セプテリオン、ヘーローイス、カリラ)の起源について説明されています。
- §13-15
物乞いの肉とコリアダイ家と木製の犬の神託
アイニアネス人の「物乞いの肉」の儀礼と移住、イタカにおけるコリアダイ家系の起源と賠償、およびロクリス人の「木製の犬」の神託とオゾライという名称の由来が語られます。
- §16-20
メガラの慣習とカラウレイアの神託とプリエネの誓い
メガラの「アプラブローマ」の由来、戦争時の「槍の客」の慣行、暴政後の極端な民主政下での「再利息徴収(パイントキア)」、カラウレイアの旧名にまつわる神託の逸話、プリエネの敗戦に由来する誓い「樫の木の傍らの闇」を説明する。
- §21-25
クレタの埋葬人とカルキスの墓とアルゴスの祭祀
クレタの埋葬人、カルキスの「子供たちの墓」の起源、アルゴスのカストル信仰、死後儀礼「エンクニスマ」、ならびに罪や祟りに関する古典的語彙の真の語源を論じる。
- §26-30
アイニアネス人の呪詛歌とロドスおよびテネドスの禁忌
アイニアネス人の呪いの歌、ロドスとテネドスの固有のタブー、エピダムノスの交易仲介職、トラキアの地名の起源など、各地に伝わる一風変わった儀礼や習慣の神話的・歴史的由来を解説する。
- §31-36
エレトリアの祭儀とミレトスの常時乗船者
エレトリア、ミレトス、カルキス、イタケ、ボッティアニア、エリスといったギリシア各地に伝わる、歴史的・神話的出来事に由来する祭儀や呼称、慣習の起源について論じている。
- §37-39
タナグラのアキレイオンとリュカイオンの禁忌
タナグラの「アキレイオン」の起源をめぐるポイマンドロスの親族殺しと救済の伝承、狂気により子を割いたミニュアスの娘たちの家系に由来する「プソロエイス」と「オレイアイ」の儀礼、およびアルカディアのリュカイオンの禁足地への侵入者に関する慣習とその影にまつわる奇妙な説について論じられている。
- §40-43
エウノストスの聖林と各地の地名伝承
タナグラのエウノストス神話に基づく女性禁制の由来、ボイオティアのスカマンドロス川の地名起源、タレントゥムのディノンの逸話に由来する諺の背景、そしてイタカのアラルコメナイの二つの命名起源説を説明している。
- §44-48
アイギナの独食者たちとラブランデウスのゼウス
アイギナの「独食者たち」の祝祭(§44)、カリアのゼウスが持つ斧(§45)、トラッレス人の豆を用いた清め(§46)、エリスのサンビコスの諺(§47)、およびスパルタのオデュッセウス廟(§48)のそれぞれの起源と由来について説明している。
- §49-56
カルケドンの女性の慣習とサモス島の伝承
カルケドンの女性たちの片方の頬を覆う慣習、アルゴスにおける羊の交尾や子供たちの自称の由来、エリスの交尾慣習、クノッソスの借金強奪慣習、サモスの「デキシクレオンのアプロディテ」やヘルメス祭での盗み、およびサモス島のアマゾン殺戮地にまつわる地名「パナイマ」の由来について説明される。
- §57-59
ペデテス会堂とヘラクレス祭司の女装伝承
サモスの「ペデテス(足枷の部屋)」の由来となったメガラ人捕虜による寡頭政打倒の政変、コス島におけるヘラクレスの女装伝説に由来する神官の祭儀慣習、そしてメガラの「ハマクソキュリスタイ(荷車を転がす者)」と呼ばれる不名誉な一族の起源について説明されている。
