Humanitext Reader

ユスティニアヌス1世 · 学説彙纂 §40.15.2.pr-40.15.2.2

父母の死後5年経過による子の自由身分の保護

6622 / 9271 箇所 · ラテン語

要旨

パピニアヌスは、父母の死後5年間その身分が争われなかった場合、子供に対してその身分を理由とする訴訟を起こすことはできないとし、またこの5年という保護期間は公益に関わるため、未成年者であっても原状回復による期間延長は認められず、さらに死前の訴訟も放棄されていればこの保護を無効にしないと述べている。

[PAPINIANUS libro quarto decimo responsorum. ] §40.15.2.prNon esse libertatis quaestionem filiis inferendam propter matris uel patris memoriam post quinquennium a morte non retractatam conuenit.
[パピニアヌス、『答弁録』第14巻より] 死亡から5年が経過して、母または父の記憶が再審理されなかった場合には、その記憶を理由として子供たちに対して自由に関する訴えを提起すべきではない、ということで一致している。
§40.15.2.1Nec in ea re, quae publicam tutelam meruit, pupillis agentibus restitutionis auxilium tribuendum est, quod quinque annorum tempus, cum tutores non haberent, excesserit.
また、公的な保護に値するこの件においては、後見人を持たなかったために5年の期間が経過してしまったという理由で、訴えを提起する被後見人たちに対して原状回復の救済を与えるべきではない。
§40.15.2.2Praescriptio quinque annorum, quae statum defunctorum tuetur, specie litis ante mortem illatae non fit irrita, si ueterem causam desistente qui mouit longo silentio finitam probetur.
死者の身分を保護する5年の抗弁は、それを開始した者が放棄し、長期の沈黙によってその古い訴訟が終了したことが証明されるならば、死亡前に提起された訴訟という見かけによって無効になることはない。

語釈・文法注

  1. §40.15.2.prmemoriam post quinquennium a morte non retractatam — 名詞 memoriam(記憶)が形容詞的用法をもつ完了受動分詞 non retractatam(再審理されなかった)によって修飾されている。ローマ法において、物故者の memoria(記憶・名誉)はその生前の法的な身分・地位を象徴しており、ここでは「死後5年が経過してもその身分が再審理によって争われなかったこと」を意味する。
  2. §40.15.2.1ea re, quae publicam tutelam meruit — 「公的な保護(公の利益としての保護)に値する事項」とは、死後5年を経過した死者の身分関係の安定が社会秩序(公共の利益)にとって不可欠であるという法原理を指す。この高い公共性のために、通常であれば未成年(被後見人)に対して認められる時効救済としての原状回復(restitutio in integrum)の特権が排除される理由となっている。
  3. §40.15.2.1pupillis agentibus — 現在分詞を伴う与格形。「tribuendum est」(与えられるべきである)という受動の動形容詞(接尾辞 -ndus の形容詞)を伴う文において、行為者(〜によって)あるいは利益・不利益の対象(〜に対して)を示している。
  4. §40.15.2.2specie litis ante mortem illatae — 「specie」(見かけ、表象、名目、奪格)は「litis」(訴訟、属格)およびそれを修飾する完了受動分詞「illatae」(提起された)と結びついており、「死前に提起された(が、実質的には放棄された)訴訟という単なる見かけ(名目)」を意味する。手段・原因の奪格として機能している。
  5. §40.15.2.2desistente qui mouit — 独立奪格。「qui mouit」(訴えを起こした者、関係節)全体が現在分詞「desistente」(放棄する、身を引く、奪格)の意味上の主語として機能している。このような関係節そのものが独立奪格の名詞句のように振る舞う構造は後期ラテン語や法学ラテン語によく見られる。

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ユスティニアヌス1世, 学説彙纂 §40.15.2.pr-40.15.2.2. Humanitext Reader, https://reader.humanitext.ai/text/urn:cts:latinLit:phi2806.phi002.humanitext-lat1:40.15.2.pr-40.15.2.2

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訳文・注・要旨はAIによる草稿で、読者の指摘により改訂されています。