Humanitext Reader

ユスティニアヌス1世 · 学説彙纂 §29.6.3.pr

対話による妻の遺言変更の翻意と夫の受遺権

4576 / 9271 箇所 · ラテン語

要旨

パピニアヌスは、暴力や悪意を用いず、通常の対話によって妻の機嫌を和らげ遺言変更(遺言補足書作成)を思いとどまらせた夫について、違法行為はなく遺産取得権も失わないと回答する。

[PAPINIANUS libro quinto decimo responsorum. ] §29.6.3.prUirum, qui non per uim nec dolum, quo minus uxor, contra eum mutata uoluntate, codicillos faceret, intercesserat, sed ut fieri adsolet, offensam aegrae mulieris maritali sermone placauerat, in crimen non incidisse respondi, nec ei quod testamento fuerat datum auferendum.
[パピニアヌス著『解答集』第十五巻] 暴力や悪意によって、妻が自分に不利に意思を変更して遺言補足書を作成するのを妨害したのではなく、通常よくあるように、病身の妻の不機嫌を夫としての言葉によって和らげた夫は、罪に問われないし、遺言で彼に与えられていたものが彼から剥奪されるべきでもないと、私は回答した。

語釈・文法注

  1. §29.6.3.prUirum ... in crimen non incidisse ... nec ... auferendum — 主節の動詞 respondi(私は回答した)に導かれる間接話法の対格不定詞構文。対格主語 uirum は、関係詞 qui から placauerat までの長い関係節によって修飾されており、これに対応する不定詞が incidisse(完了活性)および auferendum [esse](未来受動/動形容詞)である。この長大な文構造の骨格を把握することが正確な読解に不可欠である。
  2. §29.6.3.prquo minus — 妨害や阻止を意味する動詞 intercesserat に伴い、接続法未完了過去 faceret を導いて、「(妻が)〜するのを防ぐために/〜しないように」という妨害・禁止の副詞節を形成している。この構文では quominus が一語として綴られることもある。
  3. §29.6.3.prei — 奪取・剥奪を表す動詞 auferendum(aufero)に伴う「分離の与格(dativus separationis)」であり、「彼から(奪われる)」という意味になる。人称代名詞の与格形が奪格的な機能を果たすラテン語の標準的な語法である。

この箇所を引用する

ユスティニアヌス1世, 学説彙纂 §29.6.3.pr. Humanitext Reader, https://reader.humanitext.ai/text/urn:cts:latinLit:phi2806.phi002.humanitext-lat1:29.6.3.pr

AIによる草稿訳である旨と閲覧日を添えてください。

訳文・注・要旨はAIによる草稿で、読者の指摘により改訂されています。