§762Nunc quid opus facto sit vide.
クレメス:「さて、何をすべきか考えてくれ。
Pater adolescentis venit;
あの若者の父親がやって来る。
§763Eumque animo iniquo hoc oppido ferre aiunt.
」「そして、彼はこのことをひどく不満に思っているそうだ。
§763bNihil pericli est.
」ソプロナ:「心配はございません。
§764Sed per Deos atque homines, meam esse hanc cave resciscat quisquam.
」クレメス:「だが、神々と人間たちにかけて、これが私の娘だということは、誰にも知られないように気をつけてくれ。
§765Nemo ex me scibit.
」ソプロナ:「私からは誰も知ることはありません。
§765bSequere me: intus caetera audies.
」クレメス:「私について来なさい。 詳しいことは家の中で話そう。
§766Nostrapte culpa facimus ut malis expediat esse, §767Dum nimium dici nos bonos studemus et benignos.
」デミポ:「悪人にとって悪人であることが得になるようにしているのは、我々自身の過ちなのだ、」「我々が良い人間だ、親切だと言われることにあまりにも汲々としているうちに。
§768Ita fugias ne praeter casam, quod aiunt.
」「『逃げるなら自分の小屋を通り過ぎるな』と言う通りだ。
Nonne id sat erat, §769Accipere ab illo iniuriam? etiam argentum est ultro obiectum, §770Ut sit qui vivat dum aliud aliquid flagiti conficiat.
それだけで十分ではなかったか、」「奴から不当な扱いを受けるだけで? その上、こちらから進んで金を放り出すとは、」「奴が何か別の悪事をしでかすまでの間、食いつなぐための金をだ。
§771Planissime.
」ゲタ:「全くその通りです。
§771bHis nunc praemium est qui recta prava faciunt.
」デミポ:「今や、正しいことを曲げる者たちに褒美が与えられる時代なのだ。
§772Verissime.
」ゲタ:「真実そのものでございます。
§772bUt stultissime quidem illi rem gesserimus.
」デミポ:「それにしても、我々はあの男に対して、何とも愚かなやり方で事を運んでしまったものだ。
§773Modo ut hoc consilio possiet discedi ut istam ducat.
」ゲタ:「ただ、あの男があの娘をめ取るというこの計画が、首尾よく運ぶと良いのですが。
§774Etiamne id dubium est?
」デミポ:「それすらも疑わしいというのか?
§774bHaud scio hercle, ut homo est, an mutet animum.
」ゲタ:「ヘラクレスにかけて、あの男の性格からして、気が変わるのではないかと、私には分かりかねます。
§775Hem, mutet autem?
」デミポ:「何だと、気が変わるだと?
§775bNescio: verum "si forte" dico.
」ゲタ:「分かりません。 ですが、『もしもの場合』を申し上げているのです。
§776Ita faciam, ut frater censuit, ut uxorem huc eius adducam, §777Cum ista ut loquatur: tu, Geta, abi prae; nuntia hanc venturam.
」デミポ:「弟が勧めた通りにしよう、彼の妻をこちらに連れてきて、」「あの娘と話してもらうのだ。 お前、ゲタは、先に行って、奥様がいらっしゃることを伝えておけ。
§778Argentum inventum est Phaedriae: de iurgio siletur.
」ゲタ:「ファエリアのための金は見つかった。 訴訟については沙汰止みだ。
§779Provisum est ne in praesentia haec hinc abeat: quid nunc porro?
」「さしあたり、あの娘がここから去らないような手立ては講じられた。 だが、この先どうなる?
」「どうなるというのだ? お前は同じ泥沼にはまり込んでいる。 借金を返すために新たな借金をするようなものだ、」「ゲタよ。
Praesens quod fuerat malum in diem abiit: plagae crescunt, §782Nisi prospicis.
目の前にあった災難は一日の引き延ばしになっただけ、鞭打たれる回数は増えるばかりだ、」「先を見通さなければな。
Nunc hinc domum ibo, ac Phanium edocebo
さあ、ここから家に入って、パニウムに教えてやろう、」「ポルミオや彼の言うことを何も恐れる必要はないと。
§783Ne quid vereatur Phormionem aut eius orationem.
」デミポ:「さあ、ナウシストラタ、いつものように、あの娘が我々に機嫌を直すように取り計らってくれ。
§784Agedum, ut soles, Nausistrata, fac illa ut placetur nobis;
」「なされるべきことを、彼女が自ら進んで行うようにね。
§785Ut sua voluntate id quod est faciendum faciat.
」ナウシストラタ:「そういたしましょう。
§785bFaciam.
」デミポ:「先日、お前が財産で私を助けてくれたのと同様に、今はその骨折りで私を助けてくれるのだな。
§786Pariter nunc opera me adiuvas ac re dudum opitulata es.
」ナウシストラタ:「喜んでいたしますわ。
§787Factum volo; at pol minus queo viri culpa quam me dignum est.
ですが、ポルクスにかけて、夫のせいで、私にふさわしいほどには十分に施すことができませんの。
§788Quid autem?
」デミポ:「なぜなのだ?
§788bQuia pol mei patris bene parta indiligenter
」ナウシストラタ:「だって、ポルクスにかけて、あの人は私の父が築いた素晴らしい財産を、だらしなく」「管理しているのですもの。
かつては、あの領地から二タラントもの銀を」「決まって得ていたのです。 男が男にこれほど勝るとは!
Vir viro quid praestat!
」デミポ:「二タラントも、かね?
§790bBinan quaeso?
」ナウシストラタ:「ええ、物価がもっとずっと安かった頃でさえ、それでも二タラントですわ。
§791Ac rebus vilioribus multo, tamen talenta bina.
」デミポ:「ほう!
§791bHui.
」ナウシストラタ:「これをどう思われます?
§792Quid haec videntur?
」デミポ:「なるほどな。
§792bScilicet.
」ナウシストラタ:「私が男に生まれていればよかったですわ。
§792cVirmn me natum vellem:
」「私が見せてやりましたのに――」デミポ:「確かにそうだろうね。
ne te adolescens mulier defatiget.
」ナウシストラタ:「おっしゃる通りにいたしましょう。
§795Faciam ut iubes: sed meum virum abs te exire video.
ですが、夫があなたの家から出てくるのが見えますわ。
§795bHem, Demipho,
」クレメス:「おお、デミポ、」「もうあの男に金は渡したのか?
§796Iam illi datum est argentum?
」デミポ:「すぐに手配したよ。
§796bCuravi ilico.
」クレメス:「渡さなければよかったのに。
§796cNollem datum.
」「おっと、妻が見える。
§797Hei, video uxorem, paene plus quam sat erat.
これはあまりありがたくないぞ。
§797bCur nolles, Chreme?
」デミポ:「なぜ渡さなければよかったのだ、クレメス?
§798Iam recte.
」クレメス:「いや、もういいのだ。
§798bQuid tu? ecquid locutus cum ista es quamobrem hanc ducimus?
」デミポ:「お前はどうなのだ? 我々があの娘を嫁がせる理由について、彼女と少しは話したのか?
§799Transegi.
」クレメス:「すべて解決した。
§799bQuid ait tandem?
」デミポ:「結局、彼女は何と言ったのだ?
§799cAbduci non potest.
」クレメス:「引き離すことはできない。
§799dQui non potest?
」デミポ:「なぜできないのだ?
§800Quia uterque utrique est cordi.
」クレメス:「お互いに深く愛し合っているからだ。
§800bQuid istuc nostra?
」デミポ:「それが我々に何の関係がある?
§800cMagni: praeter haec,
」クレメス:「大ありさ。
§801Cognatam comperi esse nobis.
それに加えて、」「彼女が我々の親戚であることが判明したのだ。
§801bQuid? deliras?
」デミポ:「何だと? 正気を失ったか?
§801cSic erit.
」クレメス:「本当のことなのだ。
§802Non temere dico: redii mecum in memoriam.
」「いい加減に言っているのではない。 記憶をたどって確かめたのだ。
§802bSatin sanus es?
」デミポ:「本当に正気なのか?
§803Au, obsecro, cave ne in cognatam pecces.
」ナウシストラタ:「まあ、お願いですから、親戚に対して非道なことをなさらないように気をつけてくださいな。
§803bNon est.
」デミポ:「親戚などではない。
§803cNe nega.
」クレメス:「否定するな。
§804Patris nomen aliud dictum est: hoc tu errasti.
」デミポ:「父親の名前は違う名前が挙げられていた。 お前はそこで勘違いしたのだ。
§804bNon norat patrem?
」クレメス:「彼女が父親を知らなかったとでも?
§805Norat.
」デミポ:「知っていたさ。
§805bCur aliud dixit?
」クレメス:「では、なぜ違う名前を言ったのだ?
§806bSi tu nihil narras—
」デミポ:「お前が何も説明しないのでは――」クレメス:「まだ続けるのか?
§807Equidem hercle nescio.
」デミポ:「ヘラクレスにかけて、私にも全く分かりません。
」クレメス:「知りたいか? ならば、ユピテルが私をお救いくださるように、」「あの娘にとって、私やあなた以上に近い身内は一人もいないのだ。
§808bDi vestram fidem!
」ナウシストラタ:「まあ、神々の信実にかけて!
§809Eamus ad ipsam: una omnes nos aut scire aut nescire hoc volo.
」デミポ:「彼女のところへ行こう。 皆で一緒にこれを知るか、あるいは知らないままでいるかにしたい。
§809bAh.
」クレメス:「あっ。
§810Quid est?
」デミポ:「どうしたのだ?
§810bItan parvam mihi fidem esse apud te?
」クレメス:「私に対するお前の信頼は、それほどまでに薄いのか?
§810cVin me credere?
」デミポ:「私に信じてほしいのか?
§811Vin satis quaesitum mihi istuc esse? Age, fiat: quid? illa filia §812Amici nostri quid futurum est?
」クレメス:「私が十分に調査したと、お前に思ってほしいのだ。 さあ、そうしてくれ。 ところで、あの娘、」「我々の友人の(娘)は、どうなるのだ?
§812bRecte.
」「大丈夫だ。
§812cHanc igitur mittimus?
」デミポ:「では、この人には帰ってもらうのか?
§813Quidni?
」クレメス:「もちろんだ。
§813bIlla maneat?
」デミポ:「あの娘は留まるのか?
§813cSic.
」クレメス:「そうだ。
§813dIre igitur tibi licet, Nausistrata.
」デミポ:「ではナウシストラタ、お前は帰ってよいぞ。 」