§1001bEho tu, factum est abs te sedulo
ポルミオ:「おいおい、あなたは義弟のためにせっせとよく働いてくれたものだな。
§1003Non opus est dicto.
」クレメス:「言う必要はないんだ。
§1003bTibi quidem: at scito huic opus est.
」ポルミオ:「あなたにとってはそうでしょう。 しかし、この奥方には言う必要がありますよ。
§1004cNon taces?
」デミポ:「黙らないか!
§1005Uxorem duxit.
」ポルミオ:「妻を娶ったのです。
§1005bMi homo, Di melius duint.
」ナウシストラタ:「あなた、神々がそんな不吉なことを遠ざけてくださいますように。
§1006Sic factum est.
」ポルミオ:「実際にそうなったのです。
§1006bPerii misera.
」ナウシストラタ:「情けない、私は破滅だわ。
」ポルミオ:「そしてそこから、あなたが眠っている間に、すでに一人の娘をもうけました。
§1007bQuid agimus?
」クレメス:「どうすればいいんだ?
§1008Pro Di immortales, facinus indignum, et malum.
」ナウシストラタ:「不滅の神々よ、なんて破廉恥で、ひどい仕打ちでしょう。
§1009Hoc actum est.
」ポルミオ:「もう終わったこと(手遅れ)ですよ。
§1009bAn quicquam hodie est factum indignius?
」ナウシストラタ:「今日、これ以上に破廉恥なことが行われたでしょうか?
§1010Qui mihi ubi ad uxores ventum est tum fiunt senes.
」「妻たちのところに来ると、急に老人ぶる男たちが!
§1011Demipho, te appello;
」「デミポ、あなたに言います。
nam me cum hoc ipso distaedet loqui.
この男と話すのは虫酸が走りますから。
§1012Haecine erant itiones crebrae, et mansiones diutinae
」「これが、レムノス島への度重なる旅と、そこでの長旅の正体だったのね?
§1013Lemni? haecine erat ea quae nostros fructus minuebat vilitas?
これが私たちの収益を減少させていたという、あの物価安の正体だったのね?
§1014Ego, Nausistrata, esse in hac re culpam meritam non nego;
」デミポ:「ナウシストラタ、この件で彼に非があることは否定しない。
§1015Sed ea quin sit ignoscenda.
」「だが、それが許されるべきでないということはない。
§1015bVerba fiunt mortuo.
」ポルミオ:「死人に説法ですね。
§1016Nam neque negligentia tua, neque odio id fecit tuo.
」デミポ:「というのも、彼はあなたを軽視したからでも、あなたを憎んだからでもなく、これを行ったのだから。
§1017Vinolentus fere abhinc annos quindecim mulierculam §1018Eam compressit, unde haec nata est: neque postilla unquam attigit.
」「今から十五年ほど前、酔っ払ってある貧しい女を犯してしまい、そこからこの娘が生まれたのだ。 その後は一度も彼女に手を出していない。
§1019Ea mortem obiit, e medio abiit, qui fuit in re hac serupulus.
」「その女は亡くなり、世を去った。 この件における懸念はもうなくなったのだ。
§1020Quamobrem te oro, ut alia facta tua sunt, aequo animo hoc feras.
」「それゆえお願いだ、あなたの他のこれまでの行いと同様に、これも穏やかな心で受け入れてくれ。
§1021Quid ego aequo animo? Cupio misera in hac re iam defungier.
」ナウシストラタ:「どうして私が穏やかな心でいられますか? 哀れな私は、この件からもう解放されたい。
§1022Sed quid sperem? aetate porro minus peccaturum putem?
」「だが、何を期待すればいいの? 年をとれば、これからは過ちが少なくなるとでも思えというの?
§1023Iam tum erat senex, senectus si verecundos facit.
」「もし老いることが人を慎み深くさせるなら、彼はあの時すでに老人だったわ。
§1024An mea forma atque aetas nunc magis expetenda est, Demipho?
」「デミポ、私の容姿や年齢が、今さらより魅力的になったとでも言うの?
§1025Quid mihi nunc affers quamobrem exspectem aut sperem porro non fore?
」「これからはもうそんなことはないと、私が待ち望んだり期待したりできるどんな理由を、今さら私に提示してくれるの?
§1026Exsequias Chremeti quibus est commodum ire hem tempus est.
」ポルミオ:「クレメスの葬式に行きたい都合のいい人は、さあ、お時間ですよ。
§1027Sic dabo: age nunc, age, Phormionem qui volet lacessito.
」「思い知らせてやったぞ。 さあ、今こそやってみろ、ポルミオに挑みたい奴は誰でも挑むがいい。
§1028Faxo tali eum mactatum atque hic est infortunio.
」「こいつが今遭っているのと同じような災難で、そいつを痛めつけてみせるからな。
§1029Redeat sane in gratiam: iam supplici satis est mihi:
」「彼(クレメス)が和解するならするがいい。 私には、すでに十分な復讐がなされた。
§1030Habet haec ei quod dum vivat usque ad aurem ogganniat.
」「この奥方には、生きている限り、彼の耳元でずっと小言を言い続けるネタができたのだから。
§1031At meo merito, credo: quid ego nunc commemorem, Demipho,
」ナウシストラタ:「それにしても、私がそんな目に遭う筋合いがあったかしら?
§1032Singulatim qualis ego in hunc fuerim?
デミポ、私がこの人に対してどんな風に尽くしてきたか、今さら一つ一つ並べ立てる必要があるかしら?
§1033bMeritone hoc meo videtur factum?
」ナウシストラタ:「これが、私の受けるに値する仕打ちに見えますか?
§1033cMinime gentium;
」デミポ:「決してそうではない。
§1034Verum, quando iam accusando fieri infectum non potest,
」「だが、今さら責め立てても、起きてしまったことは取り消せないのだから、許してやってくれ。
§1035Ignosce: orat; confitetur;
彼は懇願し、告白し、言い訳している。
purgat: quid vis amplius?
これ以上何を望むのだ?
§1036Enimvero prius quam haec dat veniam, mihi prospiciam et Phaedriae.
」ポルミオ:「しかし、この奥方が彼を許す前に、自分とパイドリアの身の振り方を確実にしておかなければな。
§1037Heus, Nausistrata, prius quam huic respondes temere, audi.
」「おい、ナウシストラタ、この男にうかつに返事をする前に、聞いてくれ。
§1037bQuid est?
」ナウシストラタ:「何ですか?
§1038Ego minas triginta per fallaciam ab illo abstuli;
」ポルミオ:「私は計略を使って、あの男から三十ミナをだまし取りました。
§1039Eas dedi tuo gnato; is pro sua amica lenoni dedit.
」「それをあなたの息子に渡し、息子は恋人のためにポン引きに支払ったのです。
§1040Hem, quid ais?
」クレメス:「うっ、何てことを言うんだ?
§1040bAdeone hoc indignum tibi videtur, filius
」ポルミオ:「お前の若い息子が一人の恋人を持っていることが、それほど許しがたいことのように見えるか?
§1041Homo adolescens si habet unam amicam, tu uxores duas?
お前が二人の妻を持っていたというのに。
§1042Nihil pudere! Quo ore illum obiurgabis? responde mihi.
」「恥を知れ! どの口で息子を叱るつもりだ? 答えてみろ。
§1043Faciet ut voles.
」デミポ:「あいつはお前の望む通りにするだろう。
§1043bImmo, ut meam iam scias sententiam,
」ナウシストラタ:「いいえ、私の決意を今お伝えしておきますが、私は許しもしないし、何も約束もしない。
§1044Neque ego ignosco neque promitto quicquam; neque respondeo,
返事もしないわ、息子に会うまではね。
§1045Prius quam gnatum video: eius iudicio permitto omnia;
すべては息子の判断に委ねます。
§1046Quod is iubebit, faciam.
」「息子が命じる通りに、私はするつもりです。
§1046bMulier sapiens es, Nausistrata.
」ポルミオ:「賢明なご婦人だ、ナウシストラタ。
§1047Satin tibi est?
」ナウシストラタ:「これで十分かしら?
」ポルミオ:「十分どころか、実に美しく、見事に、期待以上の結果で退場できますよ。
§1048bTu tuum nomen die quod est.
」ナウシストラタ:「あなたの名前を教えてちょうだい。
§1048cMihin? Phormio:
」ポルミオ:「私ですか? ポルミオです。
§1049Vestrae familiae hercle amicus, et tuo summus Phaedriae.
」「あなたのご家族の、ヘラクレスにかけて友人であり、あなたの息子パイドリアの無二の親友です。
」ナウシストラタ:「ポルミオ、カストルにかけて、今後はあなたのために、私にできること、あなたの望むことを何でも行い、また言ってあげましょう。
§1051bBenigne dicis.
」ポルミオ:「ご親切にありがとうございます。
§1051cPol meritum est tuum.
」ナウシストラタ:「ポルクスにかけて、あなたはそれに値します。
」ポルミオ:「ナウシストラタ、今日まず、私が喜び、旦那の目が痛むようなことをしてくれませんか?
§1053bCupio.
」ナウシストラタ:「ぜひそうしたいわ。
§1053cMe ad coenam voca.
」ポルミオ:「私を晩餐に招待してください。
§1054Pol vero voco.
」ナウシストラタ:「ポルクスにかけて、本当に招待しますわ。
§1054bEamus intro hinc.
」デミポ:「さあ、ここから中に入ろう。
§1054cFiat: sed ubi est Phaedria,
」ナウシストラタ:「そうしましょう。
§1055Iudex noster?
でも、私たちの裁判官であるパイドリアはどこにいるのかしら?
§1055bIam hic faxo aderit.
」ポルミオ:「すぐに彼をここに連れてきてみせましょう。
§1055cVos valete et plaudite.
」「皆様、お元気で、そして拍手を! 」