§1Heús, adulescens.
おい、若者よ。
§1bQuís properantem mé reprehendit pállio?
急いでいる俺の外套を引っ張って引き留めるのは誰だ?
§2Familiaris.
親しい仲間さ。
§2bFateor, nam odio es nimium familiariter.
なるほどな。 鬱陶しいほどに親しみやすすぎるからな。
§3Réspice vero, Thésprio.
こっちを向けよ、テスプリオ。
§5Satis recte oculis uteris.
お前の目は十分に正しく機能しているよ。
§6Salve.
やあ、元気か。
§6bDi dent quae velis.
神々がお前の望むものを授けてくださるように。
§7veníre salvom gaudeo.
無事の帰還を喜んでいるよ。
§7bQuid ceterum?
それで、他には?
§8bSpondeo.
約束するよ。
§8cQuid?
何をだ?
§8dMe accepturum, si dabis.
お前が出してくれるなら、俺がそれを受け取るということをさ。
§9Quid tú agis? ut vales? exemplum adesse intellego. euge,
お前はどうしている? 元気か? お手本のような姿がここにあるな。
§10córpulentior videre atque habitior.
おお、前より太って、体格が良くなったように見えるぞ。
§10bHuic gratia.
こいつのおかげさ。
§12Mínus iam furtificus sum quam antehac.
俺はもう以前ほどコソ泥じゃないんだ。
§12bQuid ita?
なぜだ?
§12cRapio propalam.
堂々とひったくるからな。
§13Di immortales te infelicent, ut tu es gradibus grandibus.
不死なる神々がお前に災いをもたらしますように、なんて大股で歩く奴だ。
§14nam út apud portum te conspexi, curriculo occepi sequi:
港でお前を見かけてから、走って追いかけ始めたのだ。
§15vix adipiscendi potestas modo fuit.
さっきやっとのことで追いつくことができた。
§15bScurra es.
お前はひょうきん者だな。
§16bAudacter quam vis dicito.
好きなだけ大胆に言うがいいさ。
§17quid ais? perpetuen valuisti?
ところでどうだ? ずっと元気だったか?
§17bVarie.
まだら(様々)だな。
調子が斑模様な奴らは、ヤギ野郎や豹野郎の類みたいで、俺は気に入らないんだ。
§19Quid tíbi vis dicam nisi quod est? ut illaé res? responde.
事実以外の何を言ってほしいんだ? あちらの用件はどうなった? 答えろ。
§19bProbe.
上々さ。
§20Quid erílis noster filius?
我が主人の息子はどうだ?
§20bValet púgilice atque athletice.
拳闘士やアスリートのように元気そのものさ。
§21Voluptábilem mihi nuntium tuo advéntu adportas, Thesprio.
お前の帰還で快い知らせをもたらしてくれたな、テスプリオ。
§22sed ubíst is?
だが、若旦那はどこにいる?
§22bAdvenit simul.
一緒に帰ってきた。
では、どこにいるんだ? お前が旅行鞄の中にでも入れて、あるいは革袋の中にでも入れて連れてきたのでなければ。
§23bDi te perdant.
くたばってしまえ。
§25Ius dícis.
もっともな言い分だ。
§25bMe decet.
俺にふさわしい態度さ。
§25cIam tu autem nobis praeturam geris?
ところでお前、まさか俺たちのためにプラエトル(法務官)の仕事でもしているつもりか?
§26Quem díces digniorem esse hominem hódie Athenis alterum?
今日このアテナイで、この俺よりその職にふさわしい者がほかにいると言い張るのか?
§27bQuidnam?
何だそれは?
教えてやろう:二人のリクトル(護衛兵)と、二束の楡の木のファスケス(鞭打ちの棒)だ。
§28bVae tibi.
痛い目を見せてやるぞ。
§29sed quíd ais?
ところで、何だって?
§29bQuid rogas?
何を聞きたいんだ?
§29cVbi árma sunt Stratíppocli?
ストラティッポクレスの武器はどこにある?
§30Pól illa ad hostis transfugerunt.
おお、あいつら(武器)は敵のところへ脱走しちまったよ。
§30bArmane?
武器が、か?
§30cAtque equidem cito.
それも実に見事な速さでな。
§30aSérione dicis tu?
お前、本気で言っているのか?
§31aSério, inquam: hostes habent.
本気だとも。 敵がそれを持っている。
§32Édepol facinus improbum.
やれやれ、なんとも不名誉な不祥事だ。
§32bAt iam ante alii fecerunt idem.
だが、これまでにも他の者たちが同じことをしてきた。
§33erit illi illa res honori.
その件は彼にとって名誉となるさ。
§33bQui?
なぜだ?
§33cQuia ante aliis fuit.
以前、他の者たちにとってもそうだったからさ。
§34Mulciber, credo, arma fecit quaé habuit Stratippocles:
思うに、ウルカヌス(ムルキベル)様がストラティッポクレスの持っていた武器をお作りになったのだろう。
§35travolaverunt ad hostis.
だから敵のところへ飛んで行ってしまったのだ。
§35bTum ille prognatus Theti
ならば、あのテティスから生まれた息子(若旦那)には、失わせておくがいいさ。
§36sine perdat: alia apportabunt éi Nerei filiae.
海の女神ネレウスの娘たちが、また別の武器を届けてくれるだろう。
§37id módo videndum est, ut materies suppetat scutariis, §38si in singulis stipendiis is ad hostis exuvias dabit.
ただ、盾職人たちのために材料が切れないように気をつけてやらねばな、彼が一度の従軍(給与)ごとに、敵に戦利品(自分の武器)をくれてやるつもりならな。
§39Supersede istis rebus iam.
もうその話はやめてくれ。
§39bTu ipse, ubi lubet, finem face.
お前こそ、気が向いたところで終わりにしてくれ。
§40Desiste percontarier.
詮索するのをやめろ。
§40bLoquere ipse: ubist Stratippocles?
お前から話してくれ。 ストラティッポクレスはどこにいる?
§41Est causa qua causa simul mecum ire veritust.
俺と一緒に来るのを恐れた理由があるのだ。
§41bQuidnam id est?
それは一体何だ?
§42Patrem videre se nevolt etiam nunc.
今のところ、父親の顔を見たくないのだ。
§42bQuapropter?
なぜだ?
§42cScies.
教えてやろう。
優美で気品ある容姿をした若い捕虜の娘を、戦利品の中から買い取ったのだ。
§44bQuid ego ex te audio?
俺はお前(の口)から何を聞いているんだ?
§44cHoc quod fabulor.
俺が話しているこの通りのことさ。
§45Cúr eam emit?
なぜ彼はその娘を買ったんだ?
§45bAnimi causa.
気まぐれ(心の赴くまま)からさ。
§45cQuót illic homo animos habet?
あの男は一体いくつの心を持っているんだ?
§46nam cérto, prius quam hinc ád legionem abiít domo, §47ipsús mandavit mi, áb lenone ut fídicina, §48quam amábat, emeretúr sibi.
というのも確かに、彼がここから軍隊へ出発する前に、自分自身が俺に、女衒からあの竪琴弾きの娘を自分のために買い取るよう命じたのだ。
id ei ímpetratum réddidi.
俺はその望みを叶えてやったというのに。
§49Vtcúmque in alto ventust, Epidice, exim velum vortitur.
海の上で風が吹く向きに従って、エピディクス、帆は翻るものさ。
§50Vaé misero mihí, male perdidit me.
ああ、哀れな俺、あいつのせいでひどい破滅だ。
§50bQuíd istuc? quidnam est?
それはどういうことだ? 一体何なんだ?
§51Quid istanc quam emit, quanti eam emit?
彼が買ったその娘についてだが、いくらで買ったんだ?
§51bVili.
安値で。
§51cHaud istuc te rogo.
そんなことを聞いているんじゃない。
§52Quid ígitur?
では何だ?
§52bQuot minis?
何ミナだ?
§52cTot: quadraginta minis.
それだけさ。 四十ミナだ。
§53íd adeo argentum ab danista apud Thébas sumpsit faenore, §54in dies minasque argenti singulas nummis.
おまけにその金を、テーバイの金貸しから利子付きで借りたのだ、 1ミナにつき1日1ヌムスの割合でな。
§54bPapae.
なんとまあ。
§55Ét is danista advenit una cúm eo, qui argentum petit.
しかもその金貸しが、金を求めて彼と一緒にやって来ている。
§56Di immortales, ut ego interii basilice.
不死なる神々よ、俺は実に見事に破滅した。
§56bQuid iam? aut quid est,
なぜ今になって?
§57Epídice?
一体どうしたんだ、エピディクス?
§57bPerdidit me.
あいつが俺を破滅させた。
§57cQuís?
誰がだ?
§57dIlle qui arma pérdidit.
武器を失くしたあの男さ。
§58Nam quíd ita?
いや、なぜそんなことに?
なぜなら、彼自身が毎日軍隊から俺に手紙を送ってきたからだ――だが、黙っているのが一番いいな。
§60plus scire satiust quam loqui servom hominem.
奴隷の身の人間にとっては、話すよりも多くを知っていることの方がマシだ。
ea sapientia est.
それこそが知恵というものだ。