Humanitext Reader

ヘロドトス · 歴史 §1.83.1

スパルタの救援準備とサルディス陥落の凶報

83 / 1577 箇所 · ギリシア語

要旨

スパルタがアルゴスとの紛争を終えた直後、サルディスからクロイソスの救援要請が届く。スパルタは援軍を派遣しようとするが、サルディス陥落とクロイソス捕縛の報を受け、遠征を中止する。

§1.83.1τοιούτων δὲ τοῖσι Σπαρτιήτῃσι ἐνεστεώτων πρηγμάτων ἧκε ὁ Σαρδιηνὸς κῆρυξ δεόμενος Κροίσῳ βοηθέειν πολιορκεομένῳ.
スパルタ人たちにこのような事態が持ち上がっていたまさにその時、サルディスからの伝令が到着し、包囲されているクロイソスを救援してほしいと懇願した。
οἳ δὲ ὅμως, ἐπείτε ἐπύθοντο τοῦ κήρυκος, ὁρμέατο βοηθέειν.
しかし彼らは、それにもかかわらず、伝令から事情を聞くと、救援に向かおうとした。
καί σφι ἤδη παρεσκευασμένοισι καὶ νεῶν ἐουσέων ἑτοίμων ἦλθε ἄλλη ἀγγελίη, ὡς ἡλώκοι τὸ τεῖχος τῶν Λυδῶν καὶ ἔχοιτο Κροῖσος ζωγρηθείς.
そして、彼らがすでに準備を整え、船も用意できていたまさにその時、別の知らせが届いた。 それは、リュディア人の城壁が陥落し、クロイソスが生け捕りにされて囚われの身となったというものであった。
οὕτω δὴ οὗτοι μὲν συμφορὴν ποιησάμενοι μεγάλην ἐπέπαυντο.
こうして、彼らはこれを大いなる災難として深く悲しみ、遠征を思いとどまった。

語釈・文法注

  1. §1.83.1τοιούτων δὲ τοῖσι Σπαρτιήτῃσι ἐνεστεώτων πρηγμάτων — τοιούτων πρηγμάτων ἐνεστεώτων は独立分詞構文(属格絶対格)で、完了分詞 ἐνεστεώτων(ἐνίστημι の完了能動分詞属格複数)が πρηγμάτων にかかっている。与格の τοῖσι Σπαρτιήτῃσι は「スパルタ人たちに生じていた/直面していた」という関与や影響を表す。
  2. §1.83.1ὁρμέατο — 動詞 ὁρμάω(急ぐ、出発する)の三人称複数過去完了中受動態。イオニア方言では、子音や長母音の後の三人称複数語尾 -ντο が -ατο に変化する。ここでは意味上は「〜しようと熱心であった」「出発しようとした」という意図や開始を表す。
  3. §1.83.1παρεσκευασμένοισι καὶ νεῶν ἐουσέων ἑτοίμων — 二つの異なる構文が並列されている。前者の ἤδη παρεσκευασμένοισι は代名詞 σφι(与格)を修飾する完了受動分詞与格複数。後者の νεῶν ἐουσέων ἑτοίμων は独立分詞構文(属格絶対格)。このように与格の分詞と属格の独立分詞が καί で結ばれるのは、状況の同時性を表すヘロドトス特有の緊密な表現である。
  4. §1.83.1ὡς ἡλώκοι τὸ τεῖχος τῶν Λυδῶν καὶ ἔχοιτο Κροῖσος ζωγρηθείς — 接続詞 ὡς(〜という内容)に導かれる間接話法の従属節。主節の動詞 ἦλθε が過去(アオリスト)であるため、従属節の動詞は斜格希求法(optativus obliquus)となり、完了希求法 ἡλώκοι(ἁλίσκομαι の完了希求法能動、アッティカ方言の ἁλοίη に相当)と現在希求法中動態 ἔχοιτο(ἔχω の現在希求法中受動)が使われている。
  5. §1.83.1συμφορὴν ποιησάμενοι — 「(それを)大きな災難とみなして」という意味の慣用表現。中動態の分詞 ποιησάμενοι は、何かを自分にとっての不幸、または大きな悲しみとして心に受け止めることを意味する。

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ヘロドトス, 歴史 §1.83.1. Humanitext Reader, https://reader.humanitext.ai/text/urn:cts:greekLit:tlg0016.tlg001.humanitext-grc2:1.83.1

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訳文・注・要旨はAIによる草稿で、読者の指摘により改訂されています。