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パエドラ

§649-730

パエドラの告白と拒絶による乳母の偽証の企て

パエドラはヒッポリュトスに対して、かつてクレータ島で姉アリアドネを魅了したテセウスに彼が酷似していると語り、自身の狂おしい愛を告白する。しかし、それを聞いたヒッポリュトスは激怒し、天に雷電を求め、彼女に剣を向ける。その後、罪の露見を恐れた乳母は、逆にヒッポリュトスから襲われたと虚偽の告発を仕組む。

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649

​monstrique caecam Gnosii vidit domum

そしてクノッソスの怪物の暗き家を見た。

650

​et longa curva fila collegit via.

そして長く曲がりくねった道から糸を手繰り寄せた。

​quis tum ille fulsit! presserant vittae comam

その時、彼はいかに輝いていたことか!飾り帯がその髪を押さえ、

​et ora flavus tenera tinguebat pudor:

初々しい恥じらいがその柔らかな顔を黄金色に染めていた。

​inerant lacertis mollibus fortes tori;

しなやかな腕には、力強い筋肉が宿り、

​tuaeque Phoebes vultus1 aut Phoebi mei.

お前のフォイベ、あるいは私のフォイボスの顔立ちをしていた。

655

​tuusque potius— talis, en talis fuit

いや、むしろお前の顔立ちを。見よ、彼はまさしくそのような姿であった、

​cum placuit hosti, sic tulit celsum caput:

敵の気に入った時、そのように高々と頭を掲げていた。

​in te magis refulget incomptus decor;

お前においては、飾らない美しさがより一層輝いている。

​est genitor in te totus et torvae tamen

父の姿がお前のうちに完全に宿っている。しかしながら、あの厳めしい

​pars «aliqua matris miscet ex aequo decus:

母の面影も、その美しさを等分に混じり合わせている。

660

​in ore Graio Scythicus apparet rigor.

ギリシアの顔立ちの中に、スキティアの険しさが現れているのだ。

​si cum parente Creticum intrasses2 fretum.

もしお前が、父親とともにクレータの海に入っていたならば、

​tibi fila potius nostra nevisset soror.

私の姉は、むしろお前のために糸を紡いだであろうに。

​te te, soror, quacumque siderei poli

姉さん、星ちりばむ天空のいかなる場所であなたが輝いていようとも、あなたを、あなたを

​in parte fulges, invoco ad causam parem:

同じ境遇のために私は呼び求める。

665

​domus sorores una corripuit duas,

一つの家が二人の姉妹を破滅へと引きずり込んだ。

​te genitor, at me gnatus. en supplex iacet

お前を父親が、そして私をその息子が。見よ、王家の末裔が、

​adlapsa genibus regiae proles domus.

膝元にひれ伏して、嘆願者として倒れ込んでいる。

​respersa nulla labe et intacta, innocens

いかなる汚れも浴びず、傷なく、無垢であった私が、

​tibi mutor uni. certa descendi ad preces:

お前一人のために変わってしまったのだ。私は決意を固めて嘆願にまで身を落とした。

670

​finem hic dolori faciet aut vitae dies.

この日が、私の苦痛に、あるいは私の命に終止符を打つだろう。

​miserere amantis—

恋する者を憐れんで ――

​Magne regnator deum,

神々の偉大なる支配者よ、

​tam lentus audis scelera? tam lentus vides?

これほど悠然と罪悪を聞き流し、これほど悠然と見ているのか。

​et quando saeva fulmen.emittes manu,

今が澄み渡っているのなら、いつその荒々しい手から雷電を放つのだ?

​si nunc serenum est? omnis impulsus ruat

天空がすべて打ち砕かれて崩れ落ち、

675

​aether et atris nubibus condat diem,

黒い雲で昼の光を包み隠すがよい。

​ac versa retro sidera obliquos agant

また、逆方向に反転した星々が、ねじ曲げられた歪んだ軌道を進むがよい。

​retorta cursus, tuque, sidereum caput,

そして、天の支配者よ、

​radiate Titan, tu nefas stirpis tuae

光を放つティタンよ、お前は自らの一族のこの大罪を見守っているのか?

​speculare? lucem merge et in tenebras fuge.

光を沈め、闇の中へと逃れるがよい。

680

​cur dextra, divum rector atque hominum, vacat

神々と人間の支配者よ、なぜお前の右手は空いており、

​tua nec trisulca mundus ardescit face?

世界は三つ叉の松明によって燃え上がらないのか?

​in me tona, me fige, me velox cremet

私に向かって雷を轟かせ、私を貫け。突き通す素早い火が私を焼き尽くすがよい。

​transactus ignis— sum nocens, merui mori:

私は有罪だ、死ぬに値する。

​placui novercae, dignus en stupris ego?.

継母に気に入られるとは、見よ、私が姦通に値する人間だというのか?

685

​scelerique tanto visus ego solus tibi

これほどの大罪にとって、私はお前ににとって格好の獲物と見えたのか?

​materia facilis? hoc meus meruit rigor?

私の頑なさが、このような報いを受けるに値したというのか?

​o scelere vincens omne femineum genus,

おお、罪深さにおいてあらゆる女の種族を凌駕する者よ、

​genetrice peior! illa se tantum stupro

あの母親よりもなお邪悪な女よ!彼女は姦通によって己を汚したにすぎず、

690

​contaminavit, et tamen. tacitum diu

それにもかかわらず。長い間隠されていた

​crimen biformi partus exhibuit nota

罪を、二つの姿を持つ生まれた子が、異形の刻印によって暴き出した。

​scelusque matris arguit vultu truci

あの不気味な顔立ちをもって、母親の罪を、

​ambiguus infans— ille te venter tulit.

どちらともつかぬ子が証明したのだ。あの胎がお前を産んだのだ。

​o ter quaterque prospero fato dati

おお、三度も四度も幸運な運命に恵まれた者たちよ、

695

​quos hausit et peremit et leto dedit

飲み込まれ、殺され、死に追いやられた者たちよ、

​odium dolusque— genitor, invideo tibi:

憎しみと欺瞞によって。父よ、私はあなたを羨む。

​Colchide noverca maius haec, maius malum est.

コルキスの継母よりも、この女はより大きく、より大いなる災厄だ。

​Et ipsa nostrae fata cognosco domus:

私自身、我が家の運命をよく知っています。

​fugienda petimus; sed mei non sum potens.

私たちは避けるべきものを求めてしまう。しかし、私は自分を制御できないのです。

700

​te vel per ignes, per mare insanum sequar

火をくぐり、荒れ狂う海を渡り、私はあなたを追いかけましょう。

​rupesque et amnes, unda quos torrens rapit;

岩壁を越え、急流が押し流す川をも渡って。

​quacumque gressus tuleris hac amens agar—

あなたがどこへ歩みを運ぼうとも、正気を失った私はそちらへ流されていくでしょう ――

​iterum, superbe, genibus advolvor tuis.

もう一度、傲慢な人よ、私はあなたの膝元にひれ伏します。

​Procul impudicos corpore a casto amove

遠ざけよ、その不埒な接触を、清らかな私の体から。

705

​tactus— quid hoc est? etiam in amplexus ruit?

触れるな ―― これはどういうことだ?まだ抱きつこうと突進してくるのか?

​stringatur ensis, merita supplicia exigat.

剣を抜こう、当然の報いを受けさせよう。

​en impudicum crine contorto caput

見よ、左手でその不埒な頭の髪を掴んで後ろに反らせた。

​laeva reflexi: iustior numquam focis

これほど正当な血が、

​datus tuis est sanguis, arquitenens dea.

お前の祭壇に捧げられたことはない、弓持つ女神よ。

710

​Hippolyte, nunc me compotem voti facis:

ヒッポリュトスよ、今やあなたは私の願いを叶えてくれます。

​sanas furentem. maius hoc voto meo est,

狂う私を癒やしてくれます。これは私の願い以上のことです、

​salvo ut pudore manibus immoriar tuis.

貞操を保ったまま、あなたの手によって死ねるということは。

​Abscede, vive ne quid exores,3 et hic

去れ、生きよ、お前の望みが叶わぬように。そして

​contactus ensis deserat castum latus.

穢されたこの剣は、私の清らかな腰から離れるがよい。

715

​quis eluet me Tanais aut quae barbaris

いかなるタナイス川が、あるいは黒海に注ぐ

​Maeotis undis Pontico incumbens mari?

未開のマイオティス湖の波が、私を洗い流しうるだろうか?

​non ipse toto magnus Oceano pater

大いなる父自身が、大洋のすべての水をもってしても、

​tantum expiarit sceleris, o silvae, o ferae!

これほどの大罪を清められはしない。おお、森よ、おお、野獣たちよ!

​Deprensa culpa est. anime, quid segnis stupes?

罪が露見してしまった。わが心よ、なぜぼんやりと立ち尽くしているのか?

720

​regeramus ipsi crimen atque ultro impiam

こちらから罪を投げ返し、あちらから不道徳な

​Venerem arguamus: scelere velandum est scelus:

愛を求めてきたと告発しよう。罪は罪によって覆い隠さねばならない。

​tutissimum est inferre, cum timeas, gradum.

恐れている時には、先制して攻め入るのが最も安全なのだ。

​ausae priores simus an passae nefas,

私たちが先に不義を企てたのか、あるいは不義を被ったのか、

​secreta cum sit culpa, quis testis sciet?

罪が隠されている以上、誰が証人として知ることができよう?

725

​Adeste, Athenae! fida famulorum manus,

助けて、アテナイよ!忠実な召使いたちよ、

​fer opem! nefandi raptor Hippolytus stupri

助けておくれ!忌まわしい姦通を強いる略奪者ヒッポリュトスが

​instat premitque, mortis intentat metum,

迫り、圧迫し、死の恐怖で脅している。

​ferro pudicam terret— en praeceps abit

剣でもって貞淑な彼女を脅している ―― 見よ、彼はあわてて立ち去り、

​ensemque trepida liquit attonitus fuga.

狼狽した逃走の中で、取り乱して剣を残していった。

730

​pignus tenemus sceleris, hanc maestam prius

私たちは罪の証拠を手に入れた。まず、この嘆き悲しむ彼女を ――

構文注3 件
  1. 654vultus

    vultus(顔立ち、容貌)は、直前の inerant の主語として解釈されるか、あるいは erat tibi のような省略を補って読む。パエドラは、ヒッポリュトスの顔立ちを、彼の信奉する女神アルテミス(フォイベ)や、自身の祖先にあたるアポロン(フォイボス)に例え、最終的に「いや、むしろお前自身の顔立ち」と言い直している。

  2. 661intrasses

    intrasses は intravisses、nevisset は nevisset で、過去の事実に反する仮定法過去完了の条件文。テセウスではなく、ヒッポリュトスがクレータ島に来ていたならば、アリアドネは彼のために糸(迷宮から脱出するための糸)を紡いだだろうという仮定を示す。

  3. 713ne quid exores

    ne quid exores は否定目的節(あるいは命令・願望)で、動詞 exoro は「嘆願して勝ち取る、願いを聞き届けさせる」を意味する。ヒッポリュトスが、パエドラの「お前の手によって殺してほしい」という死の嘆願さえも叶えられないように(生き恥を晒すように)突き放す冷酷な意志を表している。

翻訳:Gemini 3.5 Flash(2026-05-22 公開)・修正履歴(1 件・最終 2026-09-21)
  • 2026-09-21 AI校閲 — 訳文 1 件
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