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兄弟

§818-881

ミキオの説得とデメアの改心の独白

ミキオは財産の配分や子供たちの自律的な性質を説き、デメアの怒りをなだめる。デメアは一旦彼の方針に従って陽気に振る舞うことに同意するが、その後の独白で、これまでの過度に厳格な自身の生き方を深く反省し、今後は寛大さと優しさを持って他者、特に息子たちに接することを決意する。

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818

​De summa nihil decedet: quod hinc accesserit,

元金からは何も減りはしない。こちらから加わるものは、

​Id de lucro putato esse omne. Haec si voles

それはすべて儲けものだと考えなさい。もしお前がこれらのことを

820

​In animo vere cogitare, Demea,

心から本当に考えようとするなら、デメアよ、

​Et mihi, et tibi, et illis demseris1 molestiam.

私からも、お前からも、また彼らからも、煩わしさを取り除くことになる。

​Mitto rem: consuetudinem ipsorum.

デメア:財産の話はもうよい。彼らの行儀についてだが。

​Mane:

ミキオ:待ちたまえ。

​Scio: istuc ibam. Multa in homine, Demea,

わかっている。その話に入るところだったのだ。人には、デメアよ、

​Signa insunt ex quibus coniectura facile fit,

そこから容易に推測できる多くの兆候が備わっている。

825

​Duo quum idem faciunt, saepe ut possis dicere,2

二人が同じことをする場合でも、しばしばこう言えることがある。

​Hoc licet impune facere huic, illi non licet;

「この者がこれをやるのは咎められないが、あの者には許されない」と。

​Non quod dissimilis res sit, sed quod is qui facit:

それは行為が異なっているからではなく、それを行う者が異なっているからだ。

​Quae ego illis inesse video, ut confidam fore

私は彼らにそれ(望ましい兆候)が備わっているのを見ているので、次のようになると確信している。

​Ita ut volumus: video sapere, intelligere, in loco

私たちの望む通りに。彼らには分別があり、物分かりがよく、しかるべき場所では

830

​Vereri, inter se amare: scires3 liberum

敬意を払い、互いに愛し合っているのが見える。お前も、彼らが自由な生まれの

​Ingenium atque animum; quovis illos tu die

性質と精神を持っていることを知るだろう。お前はいつでも

​Reducas. At enim metuas ne ab re sint tamen

彼らを立ち戻らせることができる。しかし「それでも彼らが財産に関して

​Omissiores paullo. O noster Demea,

少しおろそかになっているのではないか」と心配するかもしれない。おお、我らのデメアよ、

​Ad omnia alia aetate sapimus rectius:

私たちは年齢を重ねるにつれ、他のすべてのことについてはより正しく賢くなるが、

835

​Solum unum hoc vitium senectus affert hominibus;

老年は人間に、ただ一つだけこの欠点をもたらすのだ。

​Attentiores sumus ad rem omnes quam sat est:

すなわち、私たちは誰もが必要以上に財産にしがみつくようになるということだ。

​Quod illos sat aetas acuet.

それについては、年齢が彼らを十分に鍛えてくれるだろう。

​Ne nimium modo

デメア:ただ、ミキオよ、そのお前の素晴らしい理屈と、

​Bonae tuae istae nos rationes, Micio,​Et tuus iste animus aequus, subvertant.

その寛大な心が、私たちを破滅させないことを願うばかりだ。

​Tace:

ミキオ:黙りなさい。

840

​Non fiet: mitte iam istaec: da te hodie mihi:

そんなことにはならない。もうその話はよしなさい。今日は私に身を委ねなさい。

​Exporge frontem.

眉間のしわを伸ばすのだ。

​Scilicet, ita tempus fert;

デメア:なるほど、状況がそれを求めている。

​Faciendum est: caeterum rus eras cum filio​Cum primo lucu.

そうせねばならん。だが明日、夜が明けたらすぐに、私は息子と一緒に田舎へ行くぞ。

​Immo de nocte censeo;

ミキオ:いや、夜のうちに行くのがよい。

​Hodie modo hilarum fac te.

今日だけは、自分を陽気にしなさい。

​Et istam psaltriam

デメア:そしてあのサールトリアも

845

​Una illuc mecum hinc abstraham.

ここから一緒にあちらへ引き連れていこう。

​Pugnaveris.

ミキオ:大勝利だ。

​Eo pacto prorsum illic alligaris filium:

そうすれば、お前はあちらで息子を完全に縛り付けることになる。

​Modo facito ut illam serves.

ただ、彼女をしっかり捕まえておくようにしなさい。

​Ego istuc videro:

デメア:そのことは私が引き受けよう。

​Atque illi favillae plena, funi,4 ac pollinis,

そして彼女を灰だらけ、煙だらけ、粉だらけにして、

​Coquendo sit faxo, et molendo: praeter haec

料理と粉挽きに明け暮れるようにしてやろう。その上、

850

​Meridie ipso faciam ut stipulam colligat:

真昼の真っ盛りに、彼女に麦わらを拾わせるつもりだ。

​Tam excoctam reddam atque atram quam carbo est.

炭のように真っ黒に、すっかり日焼けさせてやる。

​Placet:

ミキオ:結構だ。

​Nunc mihi videre sapere; atque equidem filium

今のお前は分別があるように見える。そして確かに、息子にも、

​Tum etiam si nolit cogam ut cum illa una cubet.

たとえ彼が嫌がったとしても、彼女と一緒に寝るように強制するつもりだ。

​Derides? fortunatus qui istoc animo sies.

デメア:お前はからかっているのか?そんな呑気な心持ちでいられるとは、お前は幸せな奴だ。

855

​Ego sentio—

私は感じている――

​Ah, pergisne?

ミキオ:おや、また始めるのか?

​Iam iam desino.

デメア:いや、もうやめよう。

​I ergo intro, et cui rei est ei rei hunc sumamus diem.

ミキオ:では中に入りなさい。そして今日という日を、この佳き日のために楽しもう。

​Nunquam ita quisquam bene subducta ratione ad vitam fuit

デメア:人生に対して、どれほど完璧に計画を立てて生きてきた者であっても、

​Quin5 res, aetas, usus semper aliquid apportet novi,

状況、年齢、経験が、常に何か新しいものをもたらし、

​Aliquid moneat; ut illa quae te scire credas nescias,

何かを忠告し、自分が知っていると思っていることを実は知らず、

860

​Et quae tibi putaris prima in experiendo repudies:

自分にとって最上だと思っていたことを、経験してみて退けることにならない、などということは決してない。

​Quod nunc mihi evenit; nam ego vitam duram quam vixi usque adhuc

これこそが今、私に起きていることだ。というのも、私がこれまで送ってきた厳しい厳格な生活を、

​Prope iam excurso spatio mitto. Id quamobrem? Re ipsa repperi

人生の旅路がもう終わろうとしている今になって、私は捨てるのだ。なぜか?経験そのものによって私は悟ったのだ、

​Facilitate nihil esse homini melius neque clementia.

人間にとって寛大さや優しさ以上に優れたものはないのだと。

​Id esse verum ex me atque ex fratre cuivis facile est noscere.

これが真実であることは、私と弟を見れば、誰にでも容易にわかる。

865

​Ille suam semper egit vitam in otio, in conviviis,

あやつは常に、閑暇と宴会の中で人生を送り、

​Clemens, placidus, nulli laedere os, arridere omnibus:

穏やかで、優しく、誰の顔も傷つけず、すべての人に微笑みかけてきた。

​Sibi vixit; sibi sumtum fecit: omnes bene dicunt, amant.

自分のために生き、自分のために金を使い、誰もが彼のことを良く言い、彼を愛している。

​Ego ille agrestis, saevus, tristis, parcus, truculentus, tenax,

一方、この私はといえば、野蛮で、気難しく、陰鬱で、けちで、狂暴で、強情で、

​Duxi uxorem: quam ibi miseriam vidi! Nati filii,

妻をめとった。そこで何という悲惨さを見たことか!息子たちが生まれたが、

870

​Alia cura. Porro autem illis dum studeo ut quam plurimum

それは別の心労だった。さらに、彼らのためにできるだけ多くの財産を

​Facerem, contrivi in quaerendo vitam atque aetatem meam.

作ってやろうと努めるうちに、私は財を築くことに人生と歳月を使い果たしてしまった。

​Nunc exacta aetate hoc fructi pro labore ab his fero,

今や人生の晩年に達して、私は苦労の果実として彼らからこれを受け取っている、

​Odium. Ille alter sine labore patria potitur commoda:

すなわち憎しみだ。あちらは苦労もせずに、父親としての恩恵を享受している。

​Illum amant, me fugitant: illi credunt consilia omnia;

彼らはあやつを愛し、私を避ける。あやつにあらゆる相談事を打ち明け、

875

​Illum diligunt; apud illum sunt ambo: ego desertus sum.

あやつを慕い、二人ともあやつのもとにいる。私は見捨てられたのだ。

​Illum ut vivat optant; meam autem mortem exspectant. Scilicet

彼らはあやつが長生きすることを願い、私の死を待ち望んでいる。なるほど、

​Ita eos meo labore eductos maximo hic fecit suos

私が最大の苦労をして育てた子供たちを、あやつはここで、

​Paulo sumptu: miseriam omnem ego capio; hic potitur gaudia.

わずかな出費で自分のものにしてしまったのだ。悲惨さはすべて私が引き受け、あやつは喜びを享受している。

​Age, age, nunc iam experiamur porro contra quid ego possiem

よし、よし、ならば今度は私も、どこまで

880

​Blande dicere, aut benigne facere, quando eo provocat.

優しい言葉をかけ、親切に振る舞うことができるか試してみようではないか、あやつが私をそのように駆り立てるのだから。

​Ego quoque a meis me amari et magni pendi postulo:

私だって、わが子から愛され、重んじられることを要求するぞ。

構文注5 件
  1. 821demseris

    動詞 demo(取り除く)の完了活性接続法・直説法未来完了の二人称単数形。ここでは条件節「si voles」の帰結として、未来に確実に完了しているであろう事象を示す未来完了として機能している。

  2. 825Duo quum idem faciunt, saepe ut possis dicere

    主節の「saepe ut possis dicere」における「ut」は、前文の「signa」(兆候)から導かれる結果節(consecutive clause)を構成し、「二人が同じことをしている場合でも、しばしば次のように言えるほどである」という意味関係を示す。

  3. 830scires

    接続法未完了過去。ここでは「(もしお前が注意して見るならば)知るであろうに」という、条件文の帰結に相当する潜在(potential)表現、あるいは反実仮想的なニュアンスを帯びている。

  4. 848funi

    多くの校訂本では「fumi」(煙の、fumusの属格)と改訂されるが、写本の「funi」(索、綱、funisの与格/奪格など)を支持する場合、重労働の器具(綱引きなどによる泥や汚れ)に関連した表現として解釈される。ここでは並列される「favillae」(灰)や「pollinis」(粉)と同様に、彼女を汚し苦しめる具体的要因の一つとして機能している。

  5. 857Nunquam ita quisquam bene subducta ratione ad vitam fuit / quin

    「nunquam ita... quin...」は二重否定の構文で、強い肯定(「どれほど人生の計画を完璧に立てて生きてきた者であっても、状況や年齢、経験が必ずや何か新しいものをもたらす」)を構成する。

翻訳:Gemini 3.5 Flash(2026-05-22 公開)・修正履歴(1 件・最終 2026-09-22)
  • 2026-09-22 AI校閲 — 原文 1 件
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