- 底本
- Terence. Publii Terentii Comoediae Sex. Parry, Edward St. John, editor. London: Whittaker and Co.; George Bell, 1857.
- 翻訳
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- 言語
- 日本語 · English · 简体中文 · 한국어
- CTS URN
- urn:cts:latinLit:phi0134.phi006.humanitext-lat2:685-745
- 出力
- Humanitext Reader · reader.humanitext.ai · 2026-10-27
エスキヌスは自責の念に駆られながらも、養父ミキオから愛する女性との結婚を許されて感謝を捧げる。一方、ミキオを探して歩き回ったデメアが現れ、新たな市民の娘との醜聞を責め立てるが、ミキオは人生をサイコロに例えて冷静に事態を収拾しようとする。
Et me tui pudet.1
エスキヌス:そして、私はあなたに対して申し訳なく思っています。
Credo hercle; nam ingenium novi tuum
ミキオ:ヘラクレスにかけて、そうだろうとも。というのも、私はお前の気性が
Liberale: sed vereor ne indiligens nimium sies.
気高いことを知っているからな。しかし、お前があまりにも不注意ではないかと心配だ。
In qua civitate tandem te arbitrare vivere?
一体、自分はどんな国に住んでいると思っているのだ?
Virginem vitiasti quam te ius non fuerat tangere.
お前は、触れることが法的に許されていなかった処女を汚した。
Iam id peccatum primum magnum; magnum, at humanum tamen.
さて、それがまず第一の大きな過ちだ。大きいが、しかし人間的なことでもある。
Fecere alii saepe item boni: at postquam id evenit, cedo
他の良き人々も、しばしば同じことをしてきた。しかし、それが起こった後、言ってみろ、
Numquid circumspexti? aut numquid tute prospexti tibi,
お前は何か周りを見回したか?あるいは、自分自身のために何か見通しを立てたか?
Quid fieret, qua fieret? si te ipsum mihi puduit dicere,
何が起こるか、どうやってそれが起こるかを。もしお前自身が私に言うのを恥じたなら、
Qua resciscerem? Haec dum dubitas menses abierunt decem.
どうやって私がそれを知ることができたろうか?お前がそうやってためらっているうちに、十ヶ月が過ぎてしまった。
Prodidisti et te, et illam miseram, et gnatum, quod quidem in te fuit.
お前はお前自身をも、あの哀れな娘をも、そして生まれた子をも見捨てたのだ、お前にできた限りのことにおいては。
Quid? credebas dormienti haec tibi confecturos Deos,
何だと?眠っているお前のために、神々がこれらのことを片付けてくれるとでも信じていたのか?
Et illam sine tua opera in cubiculum iri deductum2 domum?
そして彼女が、お前の骨折りなしに、お前の家の寝室へと連れて来られるとでも?
Nolim ceterarum rerum te socordem eodem modo.
他の事柄についても、お前が同じように怠惰であってほしくはないものだ。
Bono animo es: duces uxorem hanc.
安心しなさい。お前はこの娘を妻に迎えるのだ。
Hem.
エスキヌス:えっ。
Bono animo es, inquam.
ミキオ:安心しなさい、と言っているのだ。
Pater,
エスキヌス:お父さん、
Obsecro, non ludis tu nunc me?
お願いです、今、私をからかっているのではないですね?
Ego te? quamobrem?
ミキオ:私が、お前を?なぜだ?
Nescio;
エスキヌス:わかりません。
Nisi quia tam misere hoc esse cupio verum eo vereor magis.
ただ、これをあまりにも痛切に真実であってほしいと望んでいるために、それだけいっそう心配なのです。
Abi domum, ac Deos comprecare ut uxorem arcessas: abi.
ミキオ:家へ帰りなさい。そして、妻を迎え入れることができるよう、神々に祈りなさい。行きなさい。
Quid? iam uxorem?
エスキヌス:えっ?もう妻を?
Iam.
ミキオ:そうだ、もうだ。
Iam?
エスキヌス:もうですか?
Iam, quantum potest.
ミキオ:そうだ、できるだけ早く。
Di me, pater,
エスキヌス:お父さん、神々が私を
Omnes oderint ni magis3 te quam oculos nunc amo meos.
ことごとく憎まれますように、もし私が今、自分の両目よりもあなたを愛していないならば。
Quid? quam illam?
ミキオ:何だと?あの娘よりもか?
Aeque.
エスキヌス:同じくらいです。
Perbenigne.
ミキオ:それはそれは、実に殊勝なことだ。
Quid? ille ubi est Milesius?
エスキヌス:ところで、あのミレトスの男はどこにいるのですか?
Abiit; periit; navem adscendit. Sed cur cessas?
ミキオ:立ち去ったよ。消え去った。船に乗った。だが、なぜぐずぐずしている?
Abi pater:
エスキヌス:行ってください、お父さん。
Tu potius Deos comprecare; nam tibi eos certo scio,
あなたこそ神々に祈ってください。というのも、あなたに対しては彼らが、
Quo vir melior multo es quam ego, obtemperaturos magis.
あなたが私よりはるかに優れた人であるだけに、よりいっそう聞き入れてくださるに違いないからです。
Ego eo intro ut quae opus sunt parentur: tu fac ut dixi, si sapis.
ミキオ:私は中に入って、必要なものが準備されるようにしよう。お前は、賢明であるなら、私が言った通りにしなさい。
Quid hoc est negoti! Hoc est patrem esse? aut hoc est filium esse?
エスキヌス:これは一体何ということだ!これが父親であるということなのか?あるいは、これが息子であるということなのか?
Si frater aut sodalis esset, qui magis morem gereret?
もし兄弟や親友であったとしても、これ以上に私の望みをかなえてくれただろうか?
Hic non amandus? hicine non gestandus in sinu est? hem!
この人を愛さずにいられようか?この人を胸の中に抱きしめずにいられようか!おお!
Itaque adeo magnam mili iniecit sua commoditate curam
それゆえにこそ、彼はその親切さによって、私に大きな配慮を植え付けたのだ、
Ne forte imprudens faciam quod nolit: sciens cavebo.
自分が知らずに、彼が望まないことをしてしまわないかという配慮を。私は知っている限り注意しよう。
Sed cesso ire intro ne morae meis nuptiis egomet siem?
しかし、私は自分自身の結婚式の遅れにならないよう、中に入るのをためらっている場合だろうか?
Defessus sum ambulando. Ut, Syre, te cum tua
デメア:歩き回って疲れ果てた。シルスよ、お前とお前の
Monstratione magnus perdat Iupiter!
道案内のせいで、偉大なるユピテルがお前を滅ぼしますように!
Perreptavi usque omne oppidum: ad portam, ad lacum:
町中を這うように隈なく歩き回った。門へ、池へ。
Quo non? neque illic fabrica ulla erat, neque fratrem homo
どこへ行かなかったというのだ?そこにはいかなる仕事場もなく、また、弟を
Vidisse se aibat quisquam: nunc vero domi
見たと言う者は誰もいなかった。しかし今は、家に
Certum obsidere est usque donec redierit.
戻って来るまで、ずっと待ち伏せることに決めた。
Ibo, illis dicam nullam esse in nobis moram.
ミキオ:私は行って、彼女たちに私たちの方には何の遅れもないと伝えよう。
Sed eccum ipsum: te iamdudum quaero, Micio.
デメア:だが、あそこに彼自身がいる。ずっとお前を探していたのだ、ミキオ。
Quidnam?
ミキオ:一体何だ?
Fero alia flagitia ad te ingentia
デメア:あの「良い」若者の、別の巨大な悪行を
Boni illius adolescentis.
お前のところに持って来たのだ。
Ecce autem!
ミキオ:おや、またか!
Nova;
デメア:新しいものだ。
Capitalia.
死に値する極めて重大なものだ。
Ohe, iam.
ミキオ:おいおい、もういい。
Nescis qui vir sit.
デメア:お前は彼がどんな男か知らないのだ。
Scio.
ミキオ:知っているさ。
O stulte, tu de psaltria me somnias
デメア:おお、愚か者め、お前は私が琴弾きの娘について
Agere: hoc peccatum in virginem est civem.
話していると夢見ているのだ。この罪は、市民である処女に対するものだぞ。
Scio.
ミキオ:知っているさ。
Oho, scis et patere?
デメア:おやおや、知っていて、しかも容認するというのか?
Quidni patiar?
ミキオ:なぜ許さずにいられようか?
Dic mihi,
デメア:言ってくれ、
Non clamas? non insanis?
大声をあげないのか?狂い出さないのか?
Non. Malim quidem—
ミキオ:しないね。むしろ私としては――
Puer natus est.
デメア:子供が生まれたのだぞ!
Di bene vertant!
ミキオ:神々が良く導いてくださいますように!
Virgo nihil habet.
デメア:娘は何も持っていないのだぞ。
Audivi.
ミキオ:聞いたよ。
Et ducenda indotata est?
デメア:そして、持参金なしで娶らねばならないのだぞ?
Scilicet.
ミキオ:もちろんさ。
Quid nunc futurum est?
デメア:今、どうなるというのだ?
Id enim quod res ipsa fert:
ミキオ:まさに、事態そのものがもたらすようになるさ。
Illinc huc transferetur virgo.
あちらからこちらへと娘が移されるのだ。
O Iupiter!
デメア:おお、ユピテルよ!
Istocine pacto oportet?
そのようなやり方でなされるべきなのか?
Quid faciam amplius?
ミキオ:これ以上、私が何をしろというのだ?
Quid facias? Si non ipsa re istuc tibi dolet,
デメア:何をしろだと?もし事態そのものによってお前がそれを痛ましく思わないなら、
Simulare certe est hominis.4
せめて痛ましがっているふりをするのが、人間というものだ。
Quin iam virginem
ミキオ:いや、私はすでにその娘を
Despondi; res composita est; fiunt nuptiae:
婚約させた。事は整った。結婚式が行われるのだ。
Demsi metum omnem: haec magis sunt hominis.
私はすべての不安を取り除いた。これこそ、よりいっそう人間にふさわしいことだ。
Caeterum,
デメア:それにしても、
Placet tibi factum, Micio?
ミキオ、お前はこの出来事が気に入っているのか?
Non, si queam
ミキオ:いや、もし変えることが
Mutare: nunc, quum non queo, aequo animo fero.
できるならな。だが今、それができない以上、私は平気な心で受け入れる。
Ita vita est hominum quasi quum ludas tesseris:
人間の人生とは、まるでサイコロ遊びをするようなものだ。
Si illud quod maxime opus est iactu non cadit,
もし、投げた結果、最も必要な目が出ないなら、
Illud quod cecidit forte id arte ut corrigas.
偶然出たその目を、技術によって修正するのだ。
Corrector! Nempe tua arte viginti minae
デメア:修正者だと!まさに、お前の「技術」のおかげで、二十ミナが
Pro psaltria periere; quae, quantum potest,
竪琴弾きの女のために消え去った。その女は、できるだけ早く、
- 685me tui pudet
非人称動詞 pudet(恥じる)の特殊な格支配。恥じる主体を対格(me)、恥じる対象や原因を属格(tui)で表す。「私はあなたに対して申し訳なく思っている」の意。
- 696iri deductum
受動未来不定詞の構文。スピーヌム(対格)の deductum と非人称受動不定詞 iri(eo の受動現在不定詞)から構成され、対格不定詞構文(主語は illam)において「連れて来られるであろうこと」という未来受動の意味を表す。
- 703ni magis
誓言の構文(Di me... oderint ni...の一部)。「もし私が〜でないならば、神々が私をことごとく憎まれますように」という反語的表現により、「私は今、自分の両目よりもあなたを深く愛している」という強い肯定を誓う表現。
- 736hominis
述語的に用いられている性質・特徴の属格(「〜の特徴である」「〜にふさわしい」)。ここでは「(痛むふりをするだけでも)人間(思いやりある人間)らしいことだ」という意味を表す。
翻訳:Gemini 3.5 Flash(2026-05-22 公開)・修正履歴(2 件・最終 2026-09-21)
- 2026-09-21 AI校閲 — 訳文 2 件
