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兄弟

§685-745

ミキオによる婚姻の許可とデメアの憤慨

エスキヌスは自責の念に駆られながらも、養父ミキオから愛する女性との結婚を許されて感謝を捧げる。一方、ミキオを探して歩き回ったデメアが現れ、新たな市民の娘との醜聞を責め立てるが、ミキオは人生をサイコロに例えて冷静に事態を収拾しようとする。

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685

​Et me tui pudet.1

エスキヌス:そして、私はあなたに対して申し訳なく思っています。

​Credo hercle; nam ingenium novi tuum

ミキオ:ヘラクレスにかけて、そうだろうとも。というのも、私はお前の気性が

​Liberale: sed vereor ne indiligens nimium sies.

気高いことを知っているからな。しかし、お前があまりにも不注意ではないかと心配だ。

​In qua civitate tandem te arbitrare vivere?

一体、自分はどんな国に住んでいると思っているのだ?

​Virginem vitiasti quam te ius non fuerat tangere.

お前は、触れることが法的に許されていなかった処女を汚した。

​Iam id peccatum primum magnum; magnum, at humanum tamen.

さて、それがまず第一の大きな過ちだ。大きいが、しかし人間的なことでもある。

690

​Fecere alii saepe item boni: at postquam id evenit, cedo

他の良き人々も、しばしば同じことをしてきた。しかし、それが起こった後、言ってみろ、

​Numquid circumspexti? aut numquid tute prospexti tibi,

お前は何か周りを見回したか?あるいは、自分自身のために何か見通しを立てたか?

​Quid fieret, qua fieret? si te ipsum mihi puduit dicere,

何が起こるか、どうやってそれが起こるかを。もしお前自身が私に言うのを恥じたなら、

​Qua resciscerem? Haec dum dubitas menses abierunt decem.

どうやって私がそれを知ることができたろうか?お前がそうやってためらっているうちに、十ヶ月が過ぎてしまった。

​Prodidisti et te, et illam miseram, et gnatum, quod quidem in te fuit.

お前はお前自身をも、あの哀れな娘をも、そして生まれた子をも見捨てたのだ、お前にできた限りのことにおいては。

695

​Quid? credebas dormienti haec tibi confecturos Deos,

何だと?眠っているお前のために、神々がこれらのことを片付けてくれるとでも信じていたのか?

​Et illam sine tua opera in cubiculum iri deductum2 domum?

そして彼女が、お前の骨折りなしに、お前の家の寝室へと連れて来られるとでも?

​Nolim ceterarum rerum te socordem eodem modo.

他の事柄についても、お前が同じように怠惰であってほしくはないものだ。

​Bono animo es: duces uxorem hanc.

安心しなさい。お前はこの娘を妻に迎えるのだ。

​Hem.

エスキヌス:えっ。

​Bono animo es, inquam.

ミキオ:安心しなさい、と言っているのだ。

​Pater,

エスキヌス:お父さん、

​Obsecro, non ludis tu nunc me?

お願いです、今、私をからかっているのではないですね?

​Ego te? quamobrem?

ミキオ:私が、お前を?なぜだ?

​Nescio;

エスキヌス:わかりません。

700

​Nisi quia tam misere hoc esse cupio verum eo vereor magis.

ただ、これをあまりにも痛切に真実であってほしいと望んでいるために、それだけいっそう心配なのです。

​Abi domum, ac Deos comprecare ut uxorem arcessas: abi.

ミキオ:家へ帰りなさい。そして、妻を迎え入れることができるよう、神々に祈りなさい。行きなさい。

​Quid? iam uxorem?

エスキヌス:えっ?もう妻を?

​Iam.

ミキオ:そうだ、もうだ。

​Iam?

エスキヌス:もうですか?

​Iam, quantum potest.

ミキオ:そうだ、できるだけ早く。

​Di me, pater,

エスキヌス:お父さん、神々が私を

​Omnes oderint ni magis3 te quam oculos nunc amo meos.

ことごとく憎まれますように、もし私が今、自分の両目よりもあなたを愛していないならば。

​Quid? quam illam?

ミキオ:何だと?あの娘よりもか?

​Aeque.

エスキヌス:同じくらいです。

​Perbenigne.

ミキオ:それはそれは、実に殊勝なことだ。

​Quid? ille ubi est Milesius?

エスキヌス:ところで、あのミレトスの男はどこにいるのですか?

705

​Abiit; periit; navem adscendit. Sed cur cessas?

ミキオ:立ち去ったよ。消え去った。船に乗った。だが、なぜぐずぐずしている?

​Abi pater:

エスキヌス:行ってください、お父さん。

​Tu potius Deos comprecare; nam tibi eos certo scio,

あなたこそ神々に祈ってください。というのも、あなたに対しては彼らが、

​Quo vir melior multo es quam ego, obtemperaturos magis.

あなたが私よりはるかに優れた人であるだけに、よりいっそう聞き入れてくださるに違いないからです。

​Ego eo intro ut quae opus sunt parentur: tu fac ut dixi, si sapis.

ミキオ:私は中に入って、必要なものが準備されるようにしよう。お前は、賢明であるなら、私が言った通りにしなさい。

​Quid hoc est negoti! Hoc est patrem esse? aut hoc est filium esse?

エスキヌス:これは一体何ということだ!これが父親であるということなのか?あるいは、これが息子であるということなのか?

710

​Si frater aut sodalis esset, qui magis morem gereret?

もし兄弟や親友であったとしても、これ以上に私の望みをかなえてくれただろうか?

​Hic non amandus? hicine non gestandus in sinu est? hem!

この人を愛さずにいられようか?この人を胸の中に抱きしめずにいられようか!おお!

​Itaque adeo magnam mili iniecit sua commoditate curam

それゆえにこそ、彼はその親切さによって、私に大きな配慮を植え付けたのだ、

​Ne forte imprudens faciam quod nolit: sciens cavebo.

自分が知らずに、彼が望まないことをしてしまわないかという配慮を。私は知っている限り注意しよう。

​Sed cesso ire intro ne morae meis nuptiis egomet siem?

しかし、私は自分自身の結婚式の遅れにならないよう、中に入るのをためらっている場合だろうか?

715

​Defessus sum ambulando. Ut, Syre, te cum tua

デメア:歩き回って疲れ果てた。シルスよ、お前とお前の

​Monstratione magnus perdat Iupiter!

道案内のせいで、偉大なるユピテルがお前を滅ぼしますように!

​Perreptavi usque omne oppidum: ad portam, ad lacum:

町中を這うように隈なく歩き回った。門へ、池へ。

​Quo non? neque illic fabrica ulla erat, neque fratrem homo

どこへ行かなかったというのだ?そこにはいかなる仕事場もなく、また、弟を

​Vidisse se aibat quisquam: nunc vero domi

見たと言う者は誰もいなかった。しかし今は、家に

720

​Certum obsidere est usque donec redierit.

戻って来るまで、ずっと待ち伏せることに決めた。

​Ibo, illis dicam nullam esse in nobis moram.

ミキオ:私は行って、彼女たちに私たちの方には何の遅れもないと伝えよう。

​Sed eccum ipsum: te iamdudum quaero, Micio.

デメア:だが、あそこに彼自身がいる。ずっとお前を探していたのだ、ミキオ。

​Quidnam?

ミキオ:一体何だ?

​Fero alia flagitia ad te ingentia

デメア:あの「良い」若者の、別の巨大な悪行を

​Boni illius adolescentis.

お前のところに持って来たのだ。

​Ecce autem!

ミキオ:おや、またか!

​Nova;

デメア:新しいものだ。

725

​Capitalia.

死に値する極めて重大なものだ。

​Ohe, iam.

ミキオ:おいおい、もういい。

​Nescis qui vir sit.

デメア:お前は彼がどんな男か知らないのだ。

​Scio.

ミキオ:知っているさ。

​O stulte, tu de psaltria me somnias

デメア:おお、愚か者め、お前は私が琴弾きの娘について

​Agere: hoc peccatum in virginem est civem.

話していると夢見ているのだ。この罪は、市民である処女に対するものだぞ。

​Scio.

ミキオ:知っているさ。

​Oho, scis et patere?

デメア:おやおや、知っていて、しかも容認するというのか?

​Quidni patiar?

ミキオ:なぜ許さずにいられようか?

​Dic mihi,

デメア:言ってくれ、

​Non clamas? non insanis?

大声をあげないのか?狂い出さないのか?

​Non. Malim quidem—

ミキオ:しないね。むしろ私としては――

730

​Puer natus est.

デメア:子供が生まれたのだぞ!

​Di bene vertant!

ミキオ:神々が良く導いてくださいますように!

​Virgo nihil habet.

デメア:娘は何も持っていないのだぞ。

​Audivi.

ミキオ:聞いたよ。

​Et ducenda indotata est?

デメア:そして、持参金なしで娶らねばならないのだぞ?

​Scilicet.

ミキオ:もちろんさ。

​Quid nunc futurum est?

デメア:今、どうなるというのだ?

​Id enim quod res ipsa fert:

ミキオ:まさに、事態そのものがもたらすようになるさ。

​Illinc huc transferetur virgo.

あちらからこちらへと娘が移されるのだ。

​O Iupiter!

デメア:おお、ユピテルよ!

​Istocine pacto oportet?

そのようなやり方でなされるべきなのか?

​Quid faciam amplius?

ミキオ:これ以上、私が何をしろというのだ?

735

​Quid facias? Si non ipsa re istuc tibi dolet,

デメア:何をしろだと?もし事態そのものによってお前がそれを痛ましく思わないなら、

​Simulare certe est hominis.4

せめて痛ましがっているふりをするのが、人間というものだ。

​Quin iam virginem

ミキオ:いや、私はすでにその娘を

​Despondi; res composita est; fiunt nuptiae:

婚約させた。事は整った。結婚式が行われるのだ。

​Demsi metum omnem: haec magis sunt hominis.

私はすべての不安を取り除いた。これこそ、よりいっそう人間にふさわしいことだ。

​Caeterum,

デメア:それにしても、

​Placet tibi factum, Micio?

ミキオ、お前はこの出来事が気に入っているのか?

​Non, si queam

ミキオ:いや、もし変えることが

740

​Mutare: nunc, quum non queo, aequo animo fero.

できるならな。だが今、それができない以上、私は平気な心で受け入れる。

​Ita vita est hominum quasi quum ludas tesseris:

人間の人生とは、まるでサイコロ遊びをするようなものだ。

​Si illud quod maxime opus est iactu non cadit,

もし、投げた結果、最も必要な目が出ないなら、

​Illud quod cecidit forte id arte ut corrigas.

偶然出たその目を、技術によって修正するのだ。

​Corrector! Nempe tua arte viginti minae

デメア:修正者だと!まさに、お前の「技術」のおかげで、二十ミナが

745

​Pro psaltria periere; quae, quantum potest,

竪琴弾きの女のために消え去った。その女は、できるだけ早く、

構文注4 件
  1. 685me tui pudet

    非人称動詞 pudet(恥じる)の特殊な格支配。恥じる主体を対格(me)、恥じる対象や原因を属格(tui)で表す。「私はあなたに対して申し訳なく思っている」の意。

  2. 696iri deductum

    受動未来不定詞の構文。スピーヌム(対格)の deductum と非人称受動不定詞 iri(eo の受動現在不定詞)から構成され、対格不定詞構文(主語は illam)において「連れて来られるであろうこと」という未来受動の意味を表す。

  3. 703ni magis

    誓言の構文(Di me... oderint ni...の一部)。「もし私が〜でないならば、神々が私をことごとく憎まれますように」という反語的表現により、「私は今、自分の両目よりもあなたを深く愛している」という強い肯定を誓う表現。

  4. 736hominis

    述語的に用いられている性質・特徴の属格(「〜の特徴である」「〜にふさわしい」)。ここでは「(痛むふりをするだけでも)人間(思いやりある人間)らしいことだ」という意味を表す。

翻訳:Gemini 3.5 Flash(2026-05-22 公開)・修正履歴(2 件・最終 2026-09-21)
  • 2026-09-21 AI校閲 — 訳文 2 件
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