- 底本
- Terence. Publii Terentii Comoediae Sex. Parry, Edward St. John, editor. London: Whittaker and Co.; George Bell, 1857.
- 翻訳
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- 言語
- 日本語 · English · 简体中文 · 한국어
- CTS URN
- urn:cts:latinLit:phi0134.phi004.humanitext-lat2:199b-257c
- 出力
- Humanitext Reader · reader.humanitext.ai · 2026-10-27
ゲタからデミポの帰港を聞いたアンティポは、動揺のあまりパニウムへの愛を語りながらその場から逃げ去る。その後、戻ってきたデミポが息子の無断結婚に激怒しながら登場し、パイドリアとゲタは彼をなだめるべく対面する。
Quid ais?
パイドリア:何だって?
Huius patrem vidisse me, patruum tuum.
ゲタ:この人の父親、つまりあなたの叔父上を見かけたのですよ。
Nam quod ego huic nunc subito exitio remedium inveniam miser?
アンティポ:ああ、この突然の破滅に対して、哀れな僕はいったいどんな解決策を見出せばいいんだ?
Quod si eo meae fortunae redeunt, Phanium, abs te ut distrahar,1
もし僕の運命が、パニウム、君と引き離されるようなことに至るのなら、
Nulla est mihi vita expetenda.
生きている価値など僕にはない。
Ergo istaec quum ita sint, Antipho,
パイドリア:それなら、アンティポ、事態がそういうことである以上、
Tanto magis te advigilare aequum est. Fortes fortuna adiuvat.
君はそれだけいっそう警戒しているのが当然だ。「幸運は勇者に味方する」と言うからな。
Non sum apud me.
アンティポ:僕は正気でいられない。
Atqui opus est nunc quummaxime ut sis, Antipho;
パイドリア:いや、今こそまさに正気でいなければならないのだ、アンティポ。
Nam si senserit te timidum pater esse, arbitrabitur
もし父親が君の怯えている様子に気づけば、君に後ろ暗いところがあるのだと
Commeruisse culpam.
思うだろう。
Hoc verum est.
ゲタ:その通りです。
Non possum immutarier.
アンティポ:自分を変えることなどできない。
Quid faceres, si gravius aliud tibi nunc faciendum foret?
パイドリア:もし君が今、もっと困難なことをしなければならないとしたら、どうするのだ?
Quum hoc non possum, illud minus possem.
アンティポ:これができないのだから、それならなおさらできないだろう。
Hoc nihil est, Phaedria: ilicet.
ゲタ:これは話になりませんね、パイドリア。おしまいです。
Quid hic conterimus operam frustra? Quin abeo?
なぜここで無駄に骨を折っているのです?私は行ってしまおう。
Et quidem ego.
アンティポ:僕もだ。
Obsecro:
パイドリア:頼むから!
Quid si assimulo? satin est?
アンティポ:もし、ふりをしたらどうだ?これで十分かい?
Garris.
ゲタ:冗談でしょう。
Vultum contemplamini: hem,
アンティポ:僕の顔を見てくれ。ほら、
Satin sic est?
これでいいかい?
Non.
ゲタ:いいえ。
Quid si sic?
アンティポ:これならどうだ?
Propemodum.
ゲタ:まあまあですね。
Quid si sic?
アンティポ:これなら?
Sat est.
ゲタ:十分です。
Hem, istuc serva; et verbum verbo, par pari ut respondeas,2
それです、その表情を保ってください。そして、一語一語、一歩も引かずに言い返し、
Ne te iratus suis saevidicis dictis protelet.
怒った彼が手厳しい言葉であなたを圧倒してしまわないようにするのです。
Scio.
アンティポ:わかっている。
Vi coactum te esse invitum, lege, iudicio: tenes?
ゲタ:「不本意ながら法律と裁判によって強制されたのだ」と。覚えておいでですか?
Sed quis hic est senex quem video in ultima platea?
だが、あの通りの向こうに見える老人は誰でしょう?
Ipsus est:
ゲタ:旦那様ご本人です!
Non possum adesse.
アンティポ:僕はここにいられない。
Ah, quid agis? quo abis, Antipho?
パイドリア:おい、何をするんだ?どこへ行くんだ、アンティポ?
Mane, inquam.
立ち止まれと言っているんだ。
Egomet me novi et peccatum meum:
アンティポ:僕は自分と自分の過ちをよく知っている。
Vobis commendo Phanium et vitam meam.
君たちにパニウムと僕の命を託すよ。
Geta, quid nunc fiet?
パイドリア:ゲタ、これからどうなるんだ?
Tu iam lites audies:
ゲタ:あなたはこれから小言を聞くことになります。
Ego plectar pendens, nisi quid me fefellerit.
私は、何かの間違いでもない限り、吊るし上げられて鞭打たれるでしょう。
Sed quod modo hic nos Antiphonem monuimus
しかし、さきほどここで私たちがアンティポに勧めたことを、
Id nosmet ipsos facere oportet, Phaedria.
パイドリア、私たち自身が実行しなければなりません。
Aufer mihi "oportet:" quin tu quod faciam impera.
パイドリア:「しなければならない」などと言うな。むしろ僕が何をすべきか命令してくれ。
Meministine olim ut fuerit vestra oratio
ゲタ:かつてあなた方がこの事を始めるにあたって、非行を弁護するために、
In re incipienda ad defendendam noxiam;
語っておられたことを覚えておいでですか。
Iustam illam causam, facilem, vincibilem, optimam?
あの裁判は正当で、容易で、勝ち目があり、きわめて有利であると。
Memini.
パイドリア:覚えている。
Hem, nunc ipsa est opus ea, aut, si quid potest,
ゲタ:さあ、今こそまさにそれが必要なのです。あるいは、できれば
Meliore et callidiore.
それよりもさらに優れた、巧妙なものが。
Fiet sedulo.
パイドリア:全力でやろう。
Nunc prior adito tu: ego in subsidiis hic ero
ゲタ:では、まずあなたから進み出てください。私はここで予備兵として
Succenturiatus, si quid deficias.
待機し、もしあなたがたじろいだら加勢します。
Age.
パイドリア:よし。
Itane tandem uxorem duxit Antipho iniussu meo?
デミポ:本当に、アンティポは僕の許しも得ずに妻を娶ったというのか?
Nec meum imperium, ac mitto imperium, non simultatem meam
僕の権威を、いや、権威はともかく、僕の怒りさえも
Revereri saltem? non pudere?3 O facinus audax! o Geta
恐れなかったというのか?恥じることもなく?ああ、大それた不届き者め!ああ、お目付け役の
Monitor!
ゲタめ!
Vix tandem.
ゲタ:やっと私たちの名前が出ましたね。
Quid mihi dicent, aut quam causam reperient,
デミポ:やつらは僕に何と言い訳するつもりか、どんな言い訳を見つけ出すのか、
Demiror.
知りたいものだ。
Atqui repperi iam: aliud cura.
ゲタ:もう見つけてありますよ、ご心配なく。
Anne hoc dicet mihi,
デミポ:まさか僕にこう言うつもりか、
"Invitus feci: lex coegit?" Audio. Fateor.
「不本意ながらやりました。法律が強制したのです」と。聞こえている。認めよう。
Places.
ゲタ:いいですね。
Verum scientem, tacitum, causam tradere adversariis;
デミポ:だが、事情を知りながら、沈黙したまま、訴訟相手に有利な立場を譲り渡したこと、
Etiamne id lex coegit?
それもまた法律が強制したというのか?
Illud durum.
パイドリア:それは厳しい突っ込みだ。
Ego expediam: sine.
ゲタ:私が解決します。任せてください。
Incertum est quid agam, quia praeter spem atque incredibile hoc mihi obtigit:
デミポ:どうすべきかわからない。思いもよらぬ信じがたいことが起こってしまったのだから。
Ita sum irritatus animum ut nequeam ad cogitandum instituere:
あまりに腹が立って、まともに考えをまとめることもできない。
Quamobrem omnes, quum secundae res sunt maxime, tum maxime
だからこそ、人間は誰もが、最も順調な時にこそ、
Meditari secum oportet quo pacto adversam aerumnam ferant;
不運な災難をどのように耐え忍ぶべきか、深く考えておくべきなのだ。
Pericla, damna, exilia! Peregre rediens semper cogitet
危険や、損失や、追放を!旅先から戻る者は、常に思い巡らすべきだ、
Aut filii peccatum, aut uxoris mortem, aut morbum filiae;
息子の過ち、あるいは妻の死、あるいは娘の病気を。
Communia esse haec; nequid horum unquam accidat animo novum:
これらは誰にでも起こり得ることであり、そのどれが起きても心に不意打ちとならないように。
Quicquid praeter spem eveniat omne id deputare esse in lucro.4
予想外に起こった良いことは、すべてそれを儲けものと見なすべきなのだ。
Phaedria, incredibile est quantum herum anteeo sapientia.
ゲタ:パイドリア、私が知恵において主人をどれほど上回っているか、信じられないほどですよ。
Meditata mihi sunt omnia mea incommoda, herus si redierit:
私は、主人が戻ってきた場合に備えて、自分の身に降りかかるすべての不都合を深く考えておきました。
Molendum usque in pistrino; vapulandum; habendae compedes;
粉挽き場でずっと粉を挽くこと、鞭で打たれること、足枷をはめられること、
Opus ruri faciendum: horum nihil quicquam accidet animo novum.
田舎で労働させられること。これらのどれが起きても、私の心にとって不意打ちにはなりません。
Quicquid praeter spem eveniet, omne id deputabo esse in lucro.
予想外に起こった良いことは、すべてそれを儲けものと見なすつもりです。
Sed quid cessas hominem adire, et blande in principio alloqui?
しかし、あの人に近づいて、最初は穏やかに話しかけるのをなぜためらっているのです?
Phaedriam mei fratris video filium mihi ire obviam.
デミポ:僕の兄弟の息子であるパイドリアが、僕に向かってやって来るのが見える。
Mi patrue, salve.
パイドリア:叔父上、こんにちは。
Salve: sed ubi est Antipho?
デミポ:ごきげんよう。だが、アンティポはどこにいる?
Salvum advenire—
パイドリア:無事にご帰還されて――
Credo: hoc responde mihi.
デミポ:わかっている。これに答えなさい。
Valet: hic est: sed satin omnia ex sententia?
パイドリア:元気にしております、ここに。ですが、万事お望み通りにいきましたか?
Vellem quidem.
デミポ:そう望みたいものだが。
Quid istuc?
パイドリア:何かありましたか?
Rogitas, Phaedria?
デミポ:パイドリア、それを聞くのか?
- 201eo ... ut distrahar
副詞 eo(そこまで、そのような状態に)と、結果を表す接続法節 ut distrahar(引き離されること)が相関的に用いられており、「あなたから引き離されるという、そのような状態にまで(私の運命が至るならば)」という結果・内容を構成している。
- 212ut respondeas
接続法現在形 respondeas を伴う ut は、命令や勧告を意味する独立用法、あるいは fac ut(〜するようにせよ)のような使役・勧告表現の省略と解釈され、「言い返すように(せよ)」という促しを表す。
- 233Revereri saltem? non pudere?
怒りや驚きを表す「感嘆の不定詞(exclamatory infinitive)」であり、省略された対格の主語(Antipho)に対する非難を意味する。「(彼が)恐れもしなかったというのか? 恥じることもなく?」と解釈される。
- 246deputare esse in lucro
動詞 deputare(みなす)が対格と不定詞(id esse in lucro)を伴っており、全体として 242行目の非人称動詞 oportet(〜すべきである)の補語として機能している。"in lucro" は「利益のうちに、儲けものとして」というイディオム。
翻訳:Gemini 3.5 Flash(2026-05-22 公開)・修正履歴(4 件・最終 2026-09-22)
- 2026-09-22 AI校閲 — 原文 1 件
- 2026-09-21 AI校閲 — 原文 2 件
- 2026-09-21 AI校閲 — 訳文 1 件
