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パイドン

§74

等しさそのものと感覚される等しいものの想起

ソクラテスは、感覚される「等しいもの」と「等しさそのもの」の区別を提示し、不完全な等しいものから完全な等しさを思い浮かべるプロセスが想起にほかならないことを論じる。

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§74

ΦΑΙΔ. οὐκοῦν καὶ Σιμμίαν ἰδόντα γεγραμμένον αὐτοῦ Σιμμίου ἀναμνησθῆναι; ἔστι μέντοι, ἔφη. ἆρ’ οὖν οὐ κατὰ πάντα ταῦτα συμβαίνει τὴν ἀνάμνησιν εἶναι μὲν ἀφ’ ὁμοίων, εἶναι δὲ καὶ ἀπὸ ἀνομοίων; συμβαίνει. ἀλλ’ ὅταν γε ἀπὸ τῶν ὁμοίων ἀναμιμνῄσκηταί τίς τι, ἆρ’ οὐκ ἀναγκαῖον τόδε προσπάσχειν, ἐννοεῖν εἴτε τι ἐλλείπει τοῦτο κατὰ τὴν ὁμοιότητα εἴτε μὴ ἐκείνου οὗ ἀνεμνήσθη;1 ἀνάγκη, ἔφη. σκόπει δή, ἦ δ’ ὅς, εἰ ταῦτα οὕτως ἔχει. φαμέν πού τι εἶναι ἴσον, οὐ ξύλον λέγω ξύλῳ οὐδὲ λίθον λίθῳ οὐδ᾽ ἄλλο τῶν τοιούτων οὐδέν, ἀλλὰ παρὰ ταῦτα πάντα ἕτερόν τι, αὐτὸ τὸ ἴσον· φῶμέν τι εἶναι ἢ μηδέν; φῶμεν μέντοι νὴ Δί᾽, ἔφη ὁ Σιμμίας, θαυμαστῶς γε. ἦ καὶ ἐπιστάμεθα αὐτὸ ὃ ἔστιν; πάνυ γε, ἦ δ’ ὅς. πόθεν λαβόντες αὐτοῦ τὴν ἐπιστήμην; ἆρ’ οὐκ ἐξ ὧν νυνδὴ ἐλέγομεν, ἢ ξύλα ἢ λίθους ἢ ἄλλα ἄττα ἰδόντες ἴσα, ἐκ τούτων ἐκεῖνο ἐνενοήσαμεν, ἕτερον ὂν τούτων; ἢ οὐχ ἕτερόν σοι φαίνεται; σκόπει δὲ καὶ τῇδε. ἆρ’ οὐ λίθοι μὲν ἴσοι καὶ ξύλα ἐνίοτε ταὐτὰ ὄντα τῷ μὲν ἴσα φαίνεται, τῷ δ’ οὔ;2 πάνυ μὲν οὖν. τί δέ; αὐτὰ τὰ ἴσα3 ἔστιν ὅτε ἄνισά σοι ἐφάνη, ἢ ἡ ἰσότης ἀνισότης; οὐδεπώποτέ γε, ὦ Σώκρατες. οὐ ταὐτὸν ἄρα ἐστίν, ἦ δ’ ὅς, ταῦτά τε τὰ ἴσα καὶ αὐτὸ τὸ ἴσον. οὐδαμῶς μοι φαίνεται, ὦ Σώκρατες. ἀλλὰ μὴν ἐκ τούτων γ᾽, ἔφη, τῶν ἴσων, ἑτέρων ὄντων ἐκείνου τοῦ ἴσου, ὅμως αὐτοῦ τὴν ἐπιστήμην ἐννενόηκάς τε καὶ εἴληφας; ἀληθέστατα, ἔφη, λέγεις. οὐκοῦν ἢ ὁμοίου ὄντος τούτοις ἢ ἀνομοίου; πάνυ γε. διαφέρει δέ γε, ἦ δ’ ὅς, οὐδέν· ἕως ἂν ἄλλο ἰδὼν ἀπὸ ταύτης τῆς ὄψεως ἄλλο ἐννοήσῃς, εἴτε ὅμοιον εἴτε ἀνόμοιον, ἀναγκαῖον, ἔφη, αὐτὸ ἀνάμνησιν γεγονέναι. πάνυ μὲν οὖν. τί δέ; ἦ δ’ ὅς· ἦ πάσχομέν τι τοιοῦτον περὶ τὰ ἐν τοῖς ξύλοις τε καὶ οἷς νυνδὴ ἐλέγομεν τοῖς ἴσοις; ἆρα φαίνεται ἡμῖν οὕτως ἴσα εἶναι ὥσπερ αὐτὸ τὸ ὃ ἔστιν, ἢ ἐνδεῖ τι ἐκείνου τῷ τοιοῦτον εἶναι οἷον τὸ ἴσον, ἢ οὐδέν; καὶ πολύ γε, ἔφη, ἐνδεῖ. οὐκοῦν ὁμολογοῦμεν, ὅταν τίς τι ἰδὼν ἐννοήσῃ ὅτι βούλεται μὲν τοῦτο ὃ νῦν ἐγὼ ὁρῶ εἶναι οἷον ἄλλο τι τῶν ὄντων,4 ἐνδεῖ δὲ καὶ οὐ δύναται τοιοῦτον εἶναι οἷον ἐκεῖνο, ἀλλ’ ἔστιν φαυλότερον, ἀναγκαῖόν που τὸν τοῦτο ἐννοοῦντα τυχεῖν προειδότα ἐκεῖνο5 ᾧ φησιν αὐτὸ προσεοικέναι μέν, ἐνδεεστέρως δὲ ἔχειν; ἀνάγκη. τί οὖν; τὸ τοιοῦτον πεπόνθαμεν καὶ ἡμεῖς ἢ οὒ περί τε τὰ ἴσα καὶ αὐτὸ τὸ ἴσον; παντάπασί γε.

「それでは、描かれたシミアスを見て、シミアス自身を思い出すこともあり得るね。」「確かにあります」と彼は言った。 「では、これらすべてのことから、想起とは類似したものからも生じ、また類似しないものからも生じるということになるのではないかね?」 「そうなります。」 「だが、誰かが類似したものから何かを思い出すときには、さらに次のようなことを経験する、すなわち、そのものが類似性の点において、自分が思い出したあのものに対して、何か欠けているところがあるか、それとも欠けていないかを考えるということが不可避ではないだろうか?」 「不可避です」と彼は言った。 「では、次のことがそのようであるか考えてみよう」と彼は言った。「私たちは、何か『等しいもの』が存在すると言うね。木と木、石と石が等しいといったことや、その他そうしたもののいずれかを言っているのではなく、これらすべてとは異なる何か、すなわち『等しさそのもの』があると言う。それは存在すると言おうか、それとも何もないと言おうか?」「ゼウスにかけて、確かに存在すると言いましょう」とシミアスは言った。「驚くほど確かに!」 「そして、私たちはそれが何であるかを知っているかね?」 「全くその通りです」と彼は言った。 「私たちは、その知識をどこから得たのだろうか?私たちが今言ったようなこと、すなわち、等しい木や等しい石、あるいは他のいくつかの等しいものを見て、それらから、それらとは異なるものであるあの『等しさそのもの』を思い浮かべたのではないだろうか?それとも、君にはそれらと異なるものとは思えないかね?次のようにも考えてみるがよい。等しい石や等しい木が、同じものであるにもかかわらず、ある人には等しく見え、別の人には等しく見えないということがないだろうか?」 「確かにあります。」「では、これはどうだ?等しいもの自体が、君に等しくないものに見えたことがあったかね?あるいは『等しさ』が『不等さ』に見えたことがあったかね?」 「一度もありません、ソクラテス。」 「それなら、」と彼は言った、「これら等しいものと、等しさそのものとは同じではないのだね。」 「決して同じだとは思われません、ソクラテス。」 「しかし、それら等しいもの、すなわちあの等しさそのものとは異なるものから、君はそれでもなお、あの等しさそのものの知識を思い浮かべ、得たのだね?」 「おっしゃる通りです」と彼は言った。 「それは、これら(等しいもの)に類似していることによってか、あるいは類似していないことによってかね?」 「全くその通りです。」 「だが、何も違いはない」と彼は言った。「あるものを見て、その視覚から別のものを心に思い浮かべる限り、それが類似していようが類似していなかろうが、それが想起であることは不可避なのだから」と彼は言った。 「全くその通りです。」 「では、これはどうだろう」と彼は言った。「私たちは、木や先ほど等しいものとして言及した対象について、そのような何かを経験しているだろうか?私たちには、それらが、まさに等しさそのものであるのと同様に等しいように見えるだろうか。それとも、等しさそのもののようなものであることにおいて、あのものに対して何かが欠けているだろうか、あるいは何も欠けていないだろうか?」 「大いに欠けています」と彼は言った。 「それなら、私たちはこれに合意するね。誰かがあるものを見て、『私が今見ているこのものは、存在する他のあるもののようになろうとしているのだが、欠けていて、あのもののようにはなれず、劣ったものである』と考えるとき、そのように考える者は、自分がそれに似ていると言いつつも不十分であるとしているあのものを、あらかじめ知っていなければならない、ということは不可避であるね。」 「不可避です。」 「ではどうだろう。私たちもまた、等しいものと等しさそのものに関して、そのようなことを経験しているだろうか、それともしていないだろうか?」 「完全に経験しています。」

構文注5 件
  1. 74aεἴτε τι ἐλλείπει τοῦτο κατὰ τὴν ὁμοιότητα εἴτε μὴ ἐκείνου οὗ ἀνεμνήσθη

    ἐλλείπει の不足の対象を示すために、属格の ἐκείνου が使われている。「自分が思い出したあのもの(ἐκείνου)に対して、これ(τοῦτο)が類似性の点で欠けているところがあるか否か」という意味になる。関係代詞 οὗ は先行詞 ἐκείνου の格に引かれて属格(格吸引)となっている。

  2. 74bτῷ μὲν ἴσα φαίνεται, τῷ δ’ οὔ

    与格 τῷ μὲν... τῷ δ' を「ある人には……、別の人には……」とする判断の主体(人)を指す与格と解釈した。他に「ある点では……、別の点では……」という中性代名詞による観点の与格と解釈する余地もあるが、認識の相対性を対比する文脈から人の与格とするのが自然である。

  3. 74cαὐτὰ τὰ ἴσα

    木や石などの個別の等しいもの(複数)に対比されるイデアとしての「等しさ」を指しているが、複数形 αὐτὰ τὰ ἴσα が使われている。これは数学的な等しい概念の対比、あるいはイデア自体の複数的なあり方を指すとも解釈されるが、訳語としては直訳を保ちつつ「個別の感覚物を超えた等しさそのもの(複数)」として一貫して扱う。

  4. 74dβούλεται μὲν τοῦτο ὃ νῦν ἐγὼ ὁρῶ εἶναι οἷον ἄλλο τι τῶν ὄντων

    無生物(木や石)を主語とする動詞 βούλεται(望む、〜しようとする)は、不完全な感官物が完全なイデアを模倣しようとする「指向性」を擬人化して表現している。εἶναι οἷον... は「〜のようであろうとする、〜に及ぼうとする」の意味を表す。

  5. 74eἀναγκαῖον που τὸν τοῦτο ἐννοοῦντα τυχεῖν προειδότα ἐκεῖνο

    τυγχάνω +分詞の構文(ここでは不定詞 τυχεῖν +完了分詞対格 προειδότα)で、「たまたま(実際に)〜している」という意味を表す。完了分詞 προειδότα は、不定詞の主語対格である τὸν τοῦτο ἐννοοῦντα(このように考える者)に一致している。

翻訳:Gemini 3.5 Flash(2026-05-22 公開)・修正履歴(1 件・最終 2026-09-21)
  • 2026-09-21 AI校閲 — 訳文 1 件
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