アイリオス・アリステイデス · Aelius Aristides
スパルタ人との平和のために
On Peace with the Lacedaemonians
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底本
Aristides. Vol. 1. Dindorf, Wilhelm, editor. Leipzig: Reimer, 1829.
原文データ出典
Perseus Digital Library · CC BY-SA 4.0
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要旨
本作は、古代アテナイの市民に向けて、宿敵スパルタ(ラケダイモン)との和平交渉を受け入れるよう強く促す政治弁論である。コリントス戦争期を背景に、民会での演説の形式をとる本書は、アテナイが現在手にしている有利な状況を活かし、傲慢さを排して思慮深い決断を下すよう聴衆に求める。弁者は、かつてのアテナイによる自衛の戦いとは異なり、さらなる領土拡張を目指して戦争を継続することには大義がなく、むしろすべてを失う危険があると警告する。過去のエジプト遠征の失敗などの歴史的教訓を挙げながら、戦争の継続がもたらす不確実性と不名誉が対比される。最終的に、今提示されている有利な条件で和平を結ぶことこそが、アテナイに確実な名誉、安全、そして現実的な利益をもたらす唯一の道であると強く説得して締めくくられる。
目次
5 チャンク
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- §391-392
傲慢の戒めと好機における和平の勧告
話者はアテナイの聴衆に対し、敵が和議を申し入れてきた好機を活かして傲慢さを避け、過去の成功に安住せず思慮深い決断を下すよう求め、神の不滅性と人間の限界の対比を通じて現状維持と平和の重要性を説く。
- §393
本来の和平方針への回帰と三度目の好機
弁者はアテナイに対し、かつて自ら平和を望んだ立場に立ち返り、ラケダイモン人と同じ過ちを犯さないよう忠告する。さらに、現在の優位は神々の導きにより温厚さと勇気の両方を示した結果であり、この名声を維持するために第三の好機を正しく扱うべきだと論じる。
- §394-395
現時点の和平による安全の確保と戦争継続の危険
演説者はアテナイ市民に向けて、現時点で和平を結ぶことが確実な名誉と安全をもたらす一方、さらなる勝利を求めて戦争を継続することは既に得た基業を失う危険があることを論じ、かつての戦争は自衛のためであったが現在の戦争継続には大義名分がないことを指摘する。
- §396-397
エジプト遠征の教訓と有利な条件での講和
スピーカーは、アテナイが有利な条件で和平を結ぶべき理由を論じ、過去のエジプト遠征の失敗を例に挙げて戦争の継続に伴う危険性と不名誉を警告する。
- §398-399
平和選択による名誉と安全の確保の勧め
アテネ市民に戦争を中止して平和を受け入れることを強く勧め、過去の事例と現実的な利益を挙げて、平和を選択することが名誉と安全を同時に得る最善の策であることを説明する。
