アイリオス・アリステイデス · Aelius Aristides
シケリアへの援軍について
On Sending Aid to Those in Sicily
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底本
Aristides. Vol. 1. Dindorf, Wilhelm, editor. Leipzig: Reimer, 1829.
原文データ出典
Perseus Digital Library · CC BY-SA 4.0
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要旨
本作は、ペロポネソス戦争期のアテナイ民会を舞台に、シケリア遠征の継続と援軍の派遣を強く訴える弁論です。語り手は、現地で苦戦する将軍ニキアス(Nikias)への不当な批判を退け、彼の指揮権を維持したまま速やかに増援を送るべきだと主張します。議論の中で語り手は、一時的な敗北に動揺する市民を鼓舞し、かつてのペルシア戦争における先祖たちの不屈の闘志を引き合いに出して、現在の困難に屈しないよう促します。また、遠征先での支配や維持の困難さを懸念する声を退け、本土での防衛ではなく、シケリアという現地で敵を抑え込むことの戦略的重要性を説きます。最終的に、ここでの撤退はアテナイの威信を傷つけ、かえって敵を本土へ呼び寄せる破滅的な結果を招くと警告し、即座の強力な援助送付を求めて演説を締めくくります。
目次
7 チャンク
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- §363-364
ニキアスへの擁護とシケリアへの援軍の提案
シケリア遠征を巡るアテナイ公民会での弁論。語り手は、ニキアスへの不当な非難を退けつつ、遠征を継続して援軍を送り、ニキアスの指揮権を維持すべきであると説得を試みる。
- §365-366
遠征審議の経緯と援軍派遣の必要性
アテナイの人々がシケリア遠征を決定した際の十分な審議の過程を振り返り、現地の住民が分裂していることや、これまでの海陸における自軍の圧倒的優位を強調して、一時的な敗北に動揺せず力強く増援を送るべきだと説得する。
- §367-368
遠征の成果と撤退による不利益
ニキアス率いる遠征が多くの優位をもたらしたことを振り返り、ここでの撤退はアテナイの不名誉と不利益を招くと論じる。さらに、奴隷の脱走などの国内問題は遠征を継続することの妨げにはならず、むしろ強硬姿勢を保つべき理由になると主張する。
- §369-370
先祖の歴史的先例と遠征継続の重要性
シケリア遠征における奴隷の動向や、かつてのペルシア戦争期における先祖たちの不屈の闘志を引き合いに出し、デケレイアの要塞化などの困難に屈せず、シケリアでの戦いを継続することの戦略的重要性を主張する。
- §371-372
祖先の試練と征服地維持の可能性
演説者は過去の先祖たちの試練と栄光を振り返ってシケリア遠征を正当化し、征服しても維持が困難であるという反対意見に対してはペルシア王の支配体制を例に挙げて反論している。
- §373
支配の自己防衛性と本土防衛のための遠征維持
弁論者は、帝国の自己防衛的な特質を奴隷の多さによる相互牽制に例え、シケリア遠征軍の撤退がアテナイ本土への敵の侵攻を招く危険性を警告して、防衛を本土ではなく現地で行うべきだと主張する。
- §374-375
撤退の危険性と即座の援軍派遣の必要性
主話者はシケリアからの撤退がアテナイの威信を傷つけ敵を本土に呼び寄せる結果になると警告し、ニキアスの慎重論を排して即座に強力な援軍を送るべきだと主張します。
