デモステネス · Demosthenes
第七弁論 ハロンネソスについて
On Halonneus
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底本
Demosthenes. Orationes, Vol. I. Butcher, S. H., editor. Oxford: Clarendon Press, 1903.
原文データ出典
Perseus Digital Library · CC BY-SA (Perseus の利用条件による)
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要旨
本作は、マケドニア王フィリッポス2世から送られた書簡に対し、アテナイの演説者が民会で語りかける政治弁論です。主題は、エーゲ海のハロンネソス(Halonnesus)島の帰属や通商条約の修正を巡る、マケドニアの欺瞞的な外交政策の告発とこれに対する強硬姿勢の呼びかけです。演説者はまず、フィリッポスが島を「返還」ではなく「贈与」と称してアテナイを懐柔しようとする外交の不当性を暴きます。続いて、ポテイダイアやアンフィポリスなどの係争地における不法行為を詳述し、海賊対策を口実にしたマケドニアの海上支配権拡大の企みに警鐘を鳴らします。最後には、条約違反の領土占領やアテナイの在外代理人の処刑などを告発しつつ、アテナイ国内で敵国を利する売国的な親マケドニア派の政治家たちを強く糾弾して締めくくります。
目次
5 チャンク
引用方式:section
- §1-9
ハロンネソス島に関するフィリッポスの書簡批判
アテナイの演説者が、フィリッポス2世から送られたハロンネソス島に関する手紙の不当性を暴く。島を「返還」ではなく「贈与」と称することの欺瞞や、不当な仲裁裁判、通商条約交渉の裏にある企みを批判する。
- §10-19
通商条約の欺瞞と海上支配を狙うフィリッポス
フィリッポスのポテイダイアでの不法行為と通商条約提案の欺瞞を暴き、海賊対策を口実にした海上の支配権拡張への警告と、国内の売国的な親マケドニア派の批判を行います。
- §20-27
使節ピュトンの発言の矛盾とアンフィポリスの領有権
アテナイの民会におけるフィリッポスの使節ピュトンの融和的な発言を振り返り、現在のフィリッポスによる条約修正否認の矛盾を突く。さらに、フィロクラテスの決議の違法性と、かつてフィリッポス自身が書簡でアンフィポリスをアテナイ領と認めていた事実を暴く。
- §28-36
領有権主張の矛盾とフィリッポスの不法行為
フィリッポスによる領土所有の欺瞞的な主張や、平和条約の修正案(ギリシア人の自由と自治)に対する彼の露骨な背信行為を批判する。また、書簡における不履行に終わった恩恵の約束や、条約違反の占領地に関する裁判提案の不当性を告発する。
- §37-46
フィリッポスの領土強奪と国内の裏切り者への糾弾
語り手は、フィリッポスが平和条約以前にアテナイの同盟地域を奪ったこと、およびアテナイの在外代理人を不当に処刑した事実を指摘し、さらにヘルソネソスの境界に関する不正な領土割譲やアテナイ市民の違法な決議案を批判して、フィリッポスを利する親マケドニア派の売国的なアテナイ人たちを強く非難する。
