デモステネス · Demosthenes
第三弁論 オリュントス情勢 第三演説
The Third Olynthiac
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底本
Demosthenes. Orationes, Vol. I. Butcher, S. H., editor. Oxford: Clarendon Press, 1903.
原文データ出典
Perseus Digital Library · CC BY-SA (Perseus の利用条件による)
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要旨
本作は、マケドニア王フィリッポス2世の脅威に直面するアテナイにおいて、同盟市オリュントスの救済と国家の抜本的な改革を訴えたデモステネスによる政治演説です。アテナイの民会を舞台に、著者は市民に向けて、過去の遠征の不手際を反省し、直ちに行動を起こすよう促します。演説の中盤では、迅速な出征を妨げている「観劇手当(テオーリカ)」に関する法律の廃止を求め、耳に心地よい言葉ばかりを語る現代の弁論家や、責任転嫁を繰り返す市民の姿勢を鋭く批判します。さらに、かつての輝かしい先祖の功績と公共心の高さを提示し、私利欲に走る現代の指導者や堕落した現状と対比させます。最終的に著者は、民衆が依存から脱却し、市民全員が国のためにそれぞれの役割と義務を果たす組織改革を断行するよう強く呼びかけます。
目次
5 チャンク
引用方式:section
- §1-7
オリントス救援の緊急性と過去の失策への反省
デモステネスは、フィリッポスに対するアテナイの危機的現状を警告し、同盟国オリントスの救済が急務であることを示すとともに、過去の遠征での不手際を振り返り、現状維持の姿勢を改めるよう促す。
- §8-15
有害な法律の廃止とオリントス救援の決行
デモステネスは、アテナイ市民にオリントスへの迅速な軍事支援を訴えるとともに、その足かせとなっている観劇手当(テオーリカ)等に関する有害な法律の廃止と、決議を確実に実行に移す行動力を強く求めている。
- §16-22
即時出征の必要と耳当たりの良い演説への批判
デモステネスは、好機を逃さず直ちにオリュントスへ出征するよう促し、有事において責任を他者に押し付け合う市民の姿勢を批判します。さらに、市民の耳に心地よい言葉ばかりを語る現代の弁論家たちの弊害を告発し、国家の安全のために厳しい現実を直視して最善の策を選ぶべきだと主張します。
- §23-30
先祖の偉大な功績と現代の指導者の腐敗
著者は、先祖の時代の輝かしい功績と公共心の高さを、現在の堕落した指導者たちによる国力の衰退および私利私欲の追求と対比し、かつては民衆自身が政治の主権者であったことを強調する。
- §31-36
民衆の政治的従属の批判と兵役組織改革の提案
デモステネスは、民衆が政治家に依存して施しに満足する現状を批判し、すべての人に役割と義務を課す均等な組織体系への改革を提案する。
