§282ἐγώ σε πρεσβεύουσα κἀντὶ τῆς ἐμῆς §283ψυχῆς καταστήσασα φῶς τόδ’ εἰσορᾶν, §284θνῄσκω, παρόν μοι μὴ θανεῖν, ὑπὲρ σέθεν, §285ἀλλ’ ἄνδρα τε σχεῖν Θεσσαλῶν ὃν ἤθελον, §286καὶ δῶμα ναίειν ὄλβιον τυραννίδι.
私はあなたを尊び、私自身の命の代わりに、あなたにこの光を見続けさせるように計らって、死んでゆきます、死なずに済むことも、テッサリア人のうちで望む者を夫とし、王権によって恵まれた館に暮らすことも私にはできたのに、あなたの身代わりに。
§287οὐκ ἠθέλησα ζῆν ἀποσπασθεῖσά σου
私はあなたから引き裂かれ、孤児となった子供たちとともに生きることを望みませんでした。
また、自分が楽しんでいたものを持っていながら、自分の若さを惜しみもしませんでした。
§290καίτοι σ’ ὁ φύσας χἠ τεκοῦσα προύδοσαν,
それなのに、あなたを生んだ父と母はあなたを見捨てました。
彼らにとって、人生のふさわしい時期に死ぬことも、息子を救って誉れ高く死ぬことも十分にできたはずなのに。
なぜなら、あなたは彼らににとって唯一の子供であり、あなたが死んでしまえば、ほかに子供をもうける希望もなかったからです。
§295κἀγώ τ’ ἂν ἔζων καὶ σὺ τὸν λοιπὸν χρόνον, §296κοὐκ ἂν μονωθεὶς σῆς δάμαρτος ἔστενες §297καὶ παῖδας ὠρφάνευες.
そうであれば、私もあなたも残された時間を生き長らえたでしょうし、あなたは妻に先立たれて嘆き悲しむことも、子供たちを孤児として育てることもなかったでしょう。
ἀλλὰ ταῦτα μὲν §298θεῶν τις ἐξέπραξεν ὥσθ’ οὕτως ἔχειν.
しかし、これらは神々のうちの誰かが、事態がこのようになるよう取り仕切ったのです。
§299εἶεν·
よろしい。
σὺ νῦν μοι τῶνδ’ ἀπόμνησαι χάριν·
今度はあなたが、これらのことに対する感謝の念を私に示してください。
私があなたに求めるのは、決して命に釣り合う対価ではありません(命より尊いものは何もないのですから)。
§302δίκαια δʼ, ὡς φήσεις σύ·
しかし、あなた自身も正当だと言うであろうことです。
τούσδε γὰρ φιλεῖς §303οὐχ ἧσσον ἢ ʼγὼ παῖδας, εἴπερ εὖ φρονεῖς·
もしあなたに分別の心があるなら、この子たちを私と同じくらい愛しているはずですから。
§304τούτους ἀνάσχου δεσπότας ἐμῶν δόμων,
この子たちを私の館の主人として据え置いてください。
§305καὶ μὴ ʼπιγήμῃς τοῖσδε μητρυιὰν τέκνοις,
そして、この子たちの上に継母を娶らないでください。
その女が私より劣る悪妻であって、嫉妬から、あなたと私の子供たちに手を下すようなことがないように。
§308μὴ δῆτα δράσῃς ταῦτά γʼ, αἰτοῦμαί σ’ ἐγώ.
決してそのようなことはしないでください、私はあなたに懇願します。
新しく入ってくる継母というものは、先妻の子供たちに対して敵意を抱き、マムシよりも容赦がないものなのです。
§311καὶ παῖς μὲν ἄρσην πατέρ’ ἔχει πύργον μέγαν,
男の子なら、父親という大きな砦を持っています。
§313σὺ δʼ, ὦ τέκνον μοι, πῶς κορευθήσῃ καλῶς;
しかし、わが娘よ、お前はどうやって健やかに処女期を過ごせるでしょうか。
§314ποίας τυχοῦσα συζύγου τῷ σῷ πατρί;
お前の父親の妻となる女として、どのような女を迎えることになるのでしょうか。
その女がお前に不名誉な噂を浴びせかけて、若さの真っ盛りに、お前の縁談を台無しにしはしないでしょうか。
というのも、母親がお前の婚礼を執り行うことも、お前の出産の時にそばにいて励ますことも、もう決してないのですから、娘よ。
§319παροῦσʼ, ἵν’ οὐδὲν μητρὸς εὐμενέστερον.
母親ほど好意的な存在はないというのに。
§320δεῖ γὰρ θανεῖν με·
私は死なねばならないのです。
καὶ τόδ’ οὐκ ἐς αὔριον §321οὐδ’ ἐς τρίτην μοι μηνὸς ἔρχεται κακόν, §322ἀλλ’ αὐτίκ’ ἐν τοῖς οὐκέτ’ οὖσι λέξομαι.
そして、この災いは明日でもなく、今月の三日目でもなく、ただちに、私はもはや存在しない者たちの列に数えられることになるのです。
§323χαίροντες εὐφραίνοισθε·
健やかに、喜び楽しんでください。
καὶ σοὶ μέν, πόσι, §324γυναῖκ’ ἀρίστην ἔστι κομπάσαι λαβεῖν, §325ὑμῖν δέ, παῖδες, μητρὸς ἐκπεφυκέναι.
そして夫よ、あなたには最も優れた妻を得たのだと誇る資格があり、子供たちよ、お前たちにはそのような母親から生まれたのだと誇る資格があります。
§326θάρσει·
(歌隊)安心なされよ。
πρὸ τούτου γὰρ λέγειν οὐχ ἅζομαι·
彼の代わりに語ることを、私は躊躇いません。
§327δράσει τάδʼ, εἴπερ μὴ φρενῶν ἁμαρτάνει.
彼はこれらを実行するでしょう、分別の心を失ってさえいなければ。
§328ἔσται τάδ’ ἔσται, μὴ τρέσῃς·
(アドメトス)そうなる、必ずそうなる。
ἐπεὶ σ’ ἐγὼ
恐れるな。
§329καὶ ζῶσαν εἶχον καὶ θανοῦσ’ ἐμὴ γυνὴ §330μόνη κεκλήσῃ, κοὔτις ἀντὶ σοῦ ποτε §331τόνδ’ ἄνδρα νύμφη Θεσσαλὶς προσφθέγξεται.
私は生きているお前を妻とし、死んだ後もお前だけが私の妻と呼ばれ、お前の代わりにテッサリアのいかなる花嫁もこの私を夫と呼ぶことはないのだから。
父親が高貴である点でも、容姿が際立って美しい点でも、お前に並ぶ女など他にはいない。
§334ἅλις δὲ παίδων·
子供たちはこれで十分だ。
τῶνδ’ ὄνησιν εὔχομαι §335θεοῖς γενέσθαι·
私はこの子たちから喜びを得られるよう神々に祈るばかりだ。
σοῦ γὰρ οὐκ ὠνήμεθα.
お前からの喜びを得続けることは叶わなかったのだから。
そして私はお前のための喪を一年限りではなく、私の命が続く限り身にまとうだろう、妻よ。
λόγῳ γὰρ ἦσαν οὐκ ἔργῳ φίλοι.
彼らは言葉のうえでのみ親しく、行動においてはそうでなかったのだから。
ἆρά μοι στένειν πάρα §342τοιᾶσδ’ ἁμαρτάνοντι συζύγου σέθεν;
そのような配偶者であるお前を失って、私が嘆き悲しまずにいられようか。
私はどんちゃん騒ぎも、宴の交わりも、花冠も、かつて私の館を満たしていた音楽も、すべてやめてしまおう。
§345οὐ γάρ ποτ’ οὔτ’ ἂν βαρβίτου θίγοιμ’ ἔτι §346οὔτ’ ἂν φρέν’ ἐξαίροιμι πρὸς Λίβυν λακεῖν §347αὐλόν·
なぜなら、私は二度と竪琴に触れることも、リビアの笛の音に合わせて歌うよう心を高ぶらせることもないからだ。
σὺ γάρ μου τέρψιν ἐξείλου βίου.
お前が私の人生から喜びを奪い去ってしまったのだから。
§348σοφῇ δὲ χειρὶ τεκτόνων δέμας τὸ σὸν §349εἰκασθὲν ἐν λέκτροισιν ἐκταθήσεται, §350ᾧ προσπεσοῦμαι καὶ περιπτύσσων χέρας §351ὄνομα καλῶν σὸν τὴν φίλην ἐν ἀγκάλαις §352δόξω γυναῖκα καίπερ οὐκ ἔχων ἔχειν·
職人たちの巧みな手によってお前の姿に似せて作られた像が寝床の上に横たえられ、私はその像に身を投げ、手を回して抱きしめ、お前の名を呼びながら、愛する妻を腕に抱いているのだと思おう、実際には抱いてはいないのだけれども。
§353ψυχρὰν μέν, οἶμαι, τέρψιν, ἀλλ’ ὅμως βάρος
それは、思うに、冷たい慰めにすぎないだろう。
§354ψυχῆς ἀπαντλοίην ἄν.
だがそれでも、私の魂の重荷を汲み出すことはできるはずだ。
ἐν δ’ ὀνείρασι §355φοιτῶσά μ’ εὐφραίνοις ἄν·
そして、お前が夢の中に現れて、私を喜ばせてくれればよい。
ἡδὺ γὰρ φίλους §356κἀν νυκτὶ λεύσσειν, ὅντιν’ ἂν παρῇ χρόνον.
たとえ夜であっても、許されるわずかな時間であっても、愛する人を目にするのは心地よいことだから。
§357εἰ δ’ Ὀρφέως μοι γλῶσσα καὶ μέλος παρῆν, §358ὥστ’ ἢ κόρην Δήμητρος ἢ κείνης πόσιν §359ὕμνοισι κηλήσαντά σ’ ἐξ Ἅιδου λαβεῖν,
もし私に、オルフェウスの言葉と歌の才があり、デメテルの娘か、あるいはその夫を讃歌によって魅了し、お前を冥府から連れ戻すことができたなら、私は地下に降りて行っただろうに。
§360κατῆλθον ἄν, καί μ’ οὔθ’ ὁ Πλούτωνος κύων
プルトンの猟犬も、