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ゴルギアス

§466-467

僭主の権力と望むことと最善と思われることの区別

ソクラテスとポロスは、弁論家や僭主が国において最大の力を持つかどうかを議論する。ソクラテスは、彼らは自分の望むことを何一つ行っておらず、ただ最善と思われることを行っているにすぎず、理性がなければ力は善ではないと主張し、手段と目的の区別(例:薬を飲むことと健康)を導入する。

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§466

ΣΩ. ἐὰν μὲν οὖν καὶ ἐγὼ σοῦ ἀποκρινομένου μὴ ἔχω ὅτι χρήσωμαι,1 ἀπότεινε καὶ σὺ λόγον, ἐὰν δὲ ἔχω, ἔα με χρῆσθαι· δίκαιον γάρ. καὶ νῦν ταύτῃ τῇ ἀποκρίσει εἴ τι ἔχεις χρῆσθαι, χρῶ. ΠΩΛ. τί οὖν φῄς; κολακεία δοκεῖ σοι εἶναι ἡ ῥητορική; ΣΩ. κολακείας μὲν οὖν ἔγωγε εἶπον μόριον. ἀλλʼ οὐ μνημονεύεις τηλικοῦτος ὤν, ὦ Πῶλε; τί τάχα δράσεις; ΠΩΛ. ἆρʼ οὖν δοκοῦσί σοι ὡς κόλακες ἐν ταῖς πόλεσι φαῦλοι νομίζεσθαι οἱ ἀγαθοὶ ῥήτορες; ΣΩ. ἐρώτημα τοῦτʼ ἐρωτᾷς ἢ λόγου τινὸς ἀρχὴν λέγεις; ΠΩΛ. ἐρωτῶ ἔγωγε. ΣΩ. οὐδὲ νομίζεσθαι2 ἔμοιγε δοκοῦσιν. ΠΩΛ. πῶς οὐ νομίζεσθαι; οὐ μέγιστον δύνανται ἐν ταῖς πόλεσιν; ΣΩ. οὔκ, εἰ τὸ δύνασθαί γε λέγεις ἀγαθόν τι εἶναι τῷ δυναμένῳ. ΠΩΛ. ἀλλὰ μὴν λέγω γε. ΣΩ. ἐλάχιστον τοίνυν μοι δοκοῦσι τῶν ἐν τῇ πόλει δύνασθαι οἱ ῥήτορες. ΠΩΛ. τί δέ; οὐχ, ὥσπερ οἱ τύραννοι, ἀποκτεινύασίν τε ὃν ἂν βούλωνται, καὶ ἀφαιροῦνται χρήματα καὶ ἐκβάλλουσιν ἐκ τῶν πόλεων ὃν ἂν δοκῇ αὐτοῖς; ΣΩ. νὴ τὸν κύνα, ἀμφιγνοῶ μέντοι, ὦ Πῶλε, ἐφʼ ἑκάστου ὧν λέγεις πότερον αὐτὸς ταῦτα λέγεις καὶ γνώμην σαυτοῦ ἀποφαίνῃ, ἢ ἐμὲ ἐρωτᾷς. ΠΩΛ. ἀλλʼ ἔγωγε σὲ ἐρωτῶ. ΣΩ. εἶεν, ὦ φίλε· ἔπειτα δύο ἅμα με ἐρωτᾷς; ΠΩΛ. πῶς δύο; ΣΩ. οὐκ ἄρτι οὕτω πως ἔλεγες· ἦ οὐχὶ ἀποκτεινύασιν οἱ ῥήτορες οὓς ἂν βούλωνται, ὥσπερ οἱ τύραννοι, καὶ χρήματα ἀφαιροῦνται καὶ ἐξελαύνουσιν ἐκ τῶν πόλεων ὃν ἂν δοκῇ αὐτοῖς; ΠΩΛ. ἔγωγε. ΣΩ. λέγω τοίνυν σοι ὅτι δύο ταῦτʼ ἐστιν τὰ ἐρωτήματα, καὶ ἀποκρινοῦμαί γέ σοι πρὸς ἀμφότερα. φημὶ γάρ, ὦ Πῶλε, ἐγὼ καὶ τοὺς ῥήτορας καὶ τοὺς τυράννους δύνασθαι μὲν ἐν ταῖς πόλεσιν σμικρότατον, ὥσπερ νυνδὴ ἔλεγον· οὐδὲν γὰρ ποιεῖν ὧν βούλονται3 ὡς ἔπος εἰπεῖν, ποιεῖν μέντοι ὅτι ἂν αὐτοῖς δόξῃ βέλτιστον εἶναι. ΠΩΛ. οὐκοῦν τοῦτο ἔστιν τὸ μέγα δύνασθαι; ΣΩ. οὔχ, ὥς γέ φησιν Πῶλος. ΠΩΛ. ἐγὼ οὔ φημι; φημὶ μὲν οὖν ἔγωγε. ΣΩ. μὰ τὸν—οὐ σύ γε, ἐπεὶ τὸ μέγα δύνασθαι ἔφης ἀγαθὸν εἶναι τῷ δυναμένῳ. ΠΩΛ. φημὶ γὰρ οὖν. ΣΩ. ἀγαθὸν οὖν οἴει εἶναι, ἐάν τις ποιῇ ταῦτα ἃ ἂν δοκῇ αὐτῷ βέλτιστα εἶναι, νοῦν μὴ ἔχων; καὶ τοῦτο καλεῖς σὺ μέγα δύνασθαι; ΠΩΛ. οὐκ ἔγωγε.

ソクラテス:だから、もし私も君が答えているときにそれをどう扱ってよいか分からなくなったら、君も長々と議論を繰り広げてくれたまえ。だが、もし扱えるなら、私にそれを使わせてほしい。それが公正というものだからだ。そして今、この私の答えについて、もし何か利用できるところがあるなら、使ってくれたまえ。 ポロス:それでおまえは何だと言うのだ。弁論術が諂いであるとおまえには思えるのか。 ソクラテス:私は諂いの一部分だと言ったのだ。それにしても、ポロスよ、その若さでもう覚えていないのか。これから先どうするつもりだ。 ポロス:それなら、優れた弁論家たちは国家において、価値のない諂い者として重んじられていないとでもおまえには思えるのか。 ソクラテス:それは質問として尋ねているのか、それとも何らかの議論を始めているのか。 ポロス:私は尋ねているのだ。 ソクラテス:彼らは重んじられてさえいないと私には思える。 ポロス:重んじられていないとはどういうことだ。彼らは国家において最大の力を持っているではないか。 ソクラテス:持っていない。もし君が「力を持つこと」を、その力を持つ者にとって何か善いことであると言っているのならね。 ポロス:もちろん、そう言っているのだ。 ソクラテス:それなら、弁論家たちは国家にいる人々の中で最も力が弱いと私には思える。 ポロス:何だって。彼らは僭主たちのように、自分たちが望む者を誰でも死刑にし、財産を没収し、自分たちがよいと思う者を誰でも国家から追放するではないか。 ソクラテス:犬に誓って言うが、ポロスよ、しかし私は君が言うことのそれぞれについて、君自身がそう主張して自分の意見を表明しているのか、それとも私に尋ねているのか、疑わしく思っているのだ。 ポロス:いや、私はおまえに尋ねているのだ。 ソクラテス:よろしい、友よ。では、一度に二つのことを私に尋ねているのかね。 ポロス:どうして二つなのだ。 ソクラテス:さっき君は次のように言わなかったかね。 「弁論家たちは僭主たちのように自分たちが望む者を殺し、財産を没収し、自分たちがよいと思う者を国家から追放するのではないか」と。 ポロス:そう言った。 ソクラテス:それなら私は、これらは二つの質問であると言おう。そして私はその両方に答えよう。ポロスよ、私は弁論家たちも僭主たちも、さっき言ったように、国家において最も小さな力しか持たないと主張する。というのも、彼らは自分たちが望むことは言うなれば何一つ行っておらず、ただ自分たちにとって最善と思われることを行っているだけだからだ。 ポロス:では、それこそが大きな力を持つということではないのか。 ソクラテス:違う。少なくともポロスが言うような意味ではね。 ポロス:私がそう言わないとでも?いや、私は確かにそう言っているのだ。 ソクラテス:いや――君はそう言っていない。なぜなら君は、大きな力を持つことはその力を持つ者にとって善いことであると言ったからだ。 ポロス:実際、そう言っている。 ソクラテス:では、もし誰かが理性を持たないまま、自分にとって最善と思われることを行うとしたら、それがその人にとって善いことだと思うかね。そして君はそれを「大きな力を持つこと」と呼ぶのかね。 ポロス:まさか、私はそうは呼ばない。

§467

ΣΩ. οὐκοῦν ἀποδείξεις τοὺς ῥήτορας νοῦν ἔχοντας καὶ τέχνην τὴν ῥητορικὴν ἀλλὰ μὴ κολακείαν, ἐμὲ ἐξελέγξας; εἰ δέ με ἐάσεις ἀνέλεγκτον, οἱ ῥήτορες οἱ ποιοῦντες ἐν ταῖς πόλεσιν ἃ δοκεῖ αὐτοῖς καὶ οἱ τύραννοι οὐδὲν ἀγαθὸν τοῦτο κεκτήσονται, ἡ δὲ δύναμίς ἐστιν, ὡς σὺ φῄς, ἀγαθόν, τὸ δὲ ποιεῖν ἄνευ νοῦ ἃ δοκεῖ καὶ σὺ ὁμολογεῖς κακὸν εἶναι· ἢ οὔ; ΠΩΛ. ἔγωγε. ΣΩ. πῶς ἂν οὖν οἱ ῥήτορες μέγα δύναιντο ἢ οἱ τύραννοι ἐν ταῖς πόλεσιν, ἐὰν μὴ Σωκράτης ἐξελεγχθῇ ὑπὸ Πώλου ὅτι ποιοῦσιν ἃ βούλονται; ΠΩΛ. οὗτος ἀνήρ— ΣΩ. οὔ φημι ποιεῖν αὐτοὺς ἃ βούλονται· ἀλλά μʼ ἔλεγχε. ΠΩΛ. οὐκ ἄρτι ὡμολόγεις ποιεῖν ἃ δοκεῖ αὐτοῖς βέλτιστα εἶναι; ΣΩ. καὶ γὰρ νῦν ὁμολογῶ. ΠΩΛ. οὐκ οὖν ποιοῦσιν ἃ βούλονται; ΣΩ. οὔ φημι. ΠΩΛ. ποιοῦντες ἃ δοκεῖ αὐτοῖς; ΣΩ. φημί. ΠΩΛ. σχέτλιά γε λέγεις καὶ ὑπερφυῆ, ὦ Σώκρατες. ΣΩ. μὴ κακηγόρει, ὦ λῷστε Πῶλε, ἵνα προσείπω σε κατὰ σέ·4 ἀλλʼ εἰ μὲν ἔχεις ἐμὲ ἐρωτᾶν, ἐπίδειξον ὅτι ψεύδομαι, εἰ δὲ μή, αὐτὸς ἀποκρίνου. ΠΩΛ. ἀλλʼ ἐθέλω ἀποκρίνεσθαι, ἵνα καὶ εἰδῶ ὅτι λέγεις. ΣΩ. πότερον οὖν σοι δοκοῦσιν οἱ ἄνθρωποι τοῦτο βούλεσθαι ὃ ἂν πράττωσιν ἑκάστοτε, ἢ ἐκεῖνο οὗ ἕνεκα πράττουσιν τοῦθʼ ὃ πράττουσιν; οἷον οἱ τὰ φάρμακα πίνοντες παρὰ τῶν ἰατρῶν πότερόν σοι δοκοῦσιν τοῦτο βούλεσθαι ὅπερ ποιοῦσιν, πίνειν τὸ φάρμακον καὶ ἀλγεῖν, ἢ ἐκεῖνο, τὸ ὑγιαίνειν, οὗ ἕνεκα πίνουσιν; ΠΩΛ. δῆλον ὅτι τὸ ὑγιαίνειν. ΣΩ. οὐκοῦν καὶ οἱ πλέοντές τε καὶ τὸν ἄλλον χρηματισμὸν χρηματιζόμενοι οὐ τοῦτό ἐστιν ὃ βούλονται, ὃ ποιοῦσιν ἑκάστοτε (τίς γὰρ βούλεται πλεῖν τε καὶ κινδυνεύειν καὶ πράγματʼ ἔχειν;) ἀλλʼ ἐκεῖνο οἶμαι οὗ ἕνεκα πλέουσιν, πλουτεῖν· πλούτου γὰρ ἕνεκα πλέουσιν. ΠΩΛ. πάνυ γε. ΣΩ. ἄλλο τι οὖν οὕτω καὶ περὶ πάντων; ἐάν τίς τι πράττῃ ἕνεκά του, οὐ τοῦτο βούλεται ὃ πράττει, ἀλλʼ ἐκεῖνο οὗ ἕνεκα πράττει; ΠΩΛ. ναί. ΣΩ. ἆρʼ οὖν ἔστιν τι τῶν ὄντων ὃ οὐχὶ ἤτοι ἀγαθόν γʼ ἐστὶν ἢ κακὸν ἢ μεταξὺ τούτων, οὔτε ἀγαθὸν οὔτε κακόν; ΠΩΛ. πολλὴ ἀνάγκη, ὦ Σώκρατες. ΣΩ. οὐκοῦν λέγεις εἶναι ἀγαθὸν μὲν σοφίαν τε καὶ ὑγίειαν καὶ πλοῦτον καὶ τἆλλα τὰ τοιαῦτα, κακὰ δὲ τἀναντία τούτων; ΠΩΛ. ἔγωγε.

ソクラテス:それなら君は、私に反論することによって、弁論家たちが理性を持っており、弁論術が諂いではなく技術であることを証明しなければならないのではないか。もし君が私に反論しないままにしておくなら、国家において自分たちがよいと思うことを行っている弁論家たちや僭主たちは、何ら善いものを手に入れていないことになる。なぜなら、君の主張によれば力は善いものであるが、理性がなくて自分のよいと思うことを行うのは、君自身も認めるように悪いことだからだ。そうではないかね。 ポロス:その通りだ。 ソクラテス:では、もし「彼らは自分たちが望むことを行っているのだ」ということを、ポロスがソクラテスに対して論破しないならば、どうして弁論家たちや僭主たちが国家において大きな力を持つことができようか。 ポロス:この男は――ソクラテス:私は彼らが望むことを行っているのではない、と主張しているのだ。さあ、私を論破したまえ。 ポロス:おまえはさっき、彼らが自分たちにとって最善と思われることを行っていると認めていなかったか。 ソクラテス:実際、今でもそう認めている。 ポロス:それなら、彼らは自分たちが望むことを行っているのではないか。 ソクラテス:そうではない、と私は言うのだ。 ポロス:自分たちのよいと思うことを行いながらか。 ソクラテス:そうだ。 ポロス:ソクラテス、おまえの言うことはひどく理不尽で、あまりにも奇妙だ。 ソクラテス:悪口を言わないでくれ、親愛なるポロスよ、君流の言葉使いで君に呼びかけるならね。だが、もし私に質問できるなら、私が嘘を言っていることを示して見せたまえ。それができないなら、君自身が答えたまえ。 ポロス:いや、私は答えるのを望む。おまえが何を言っているのかを知るためにもね。 ソクラテス:では、人々は毎回自分たちが実際に行っているそのことを望んでいると思うかね、それとも、行っているそのことの目的を望んでいると思うかね。例えば、医師から処方された薬を飲む人々は、自分たちが行っているそのこと、すなわち薬を飲んで苦しむことを望んでいると思うかね、それとも目的である健康になることを、そのために薬を飲むというのに、望んでいると思うかね。 ポロス:明らかに、健康になることだ。 ソクラテス:それなら、船を出す人々や、その他の金儲けに従事する人々にとっても、彼らが毎回行っているそのこと自体が彼らの望んでいることではない(というのも、誰が船旅をして、危険にさらされ、厄介な目に遭うことを望むだろうか)。そうではなく、彼らが船を出す目的、すなわち富を築くことを望んでいるのだと思う。富のために船を出すのだからね。 ポロス:まさにその通りだ。 ソクラテス:そうすると、すべてのことについても同様ではないか。もし誰かがある目的のために何かを行うなら、その人は自分の行うそのこと自体を望んでいるのではなく、その目的としていることを望んでいるのだ、と。 ポロス:その通りだ。 ソクラテス:では、存在するすべてのもののうちで、善いものであるか、悪いものであるか、あるいはそれらの中間のもので、善くも悪くもないものであるか、そのいずれでもないものがあるだろうか。 ポロス:ソクラテス、必ずそうでなければならない。 ソクラテス:それなら、君は知恵や健康、富、その他これらに類するものを善いものとし、これらと反対のものを悪いものと言うのかね。 ポロス:私はそう言う。

構文注4 件
  1. 466aὅτι χρήσωμαι

    接続法 χρήσωμαι は熟慮の接続法(deliberative subjunctive)。ὅτι は疑問代名詞 ὅ τι の意味で、全体として間接疑問節を形成し、「私がそれをどう扱ってよいか」の意。

  2. 466bοὐδὲ νομίζεσθαι

    νομίζεσθαι は直前のポロスの発言(φαῦλοι νομίζεσθαι)の受動態不定法を受けている。οὐδέ は「~さえしない」という強い否定で、「彼らは(諂い者と)みなされてさえいない(全く重んじられていない)」という意味。

  3. 466eὧν βούλονται

    関係代名詞 ὧν は本来対格であるはずの ἃ が、先行詞の省略と並び、主節の隠れた属格関係、あるいは先行詞(属格)に引き込まれた(attraction)形。ソクラテスはここで βούλομαι(真に意志する、本質的な善を望む)と δοκεῖ(単によいと思われる、主観的に判断する)を厳密に区別している。

  4. 467cκατὰ σέ

    前置詞句 κατὰ σέ は「君に従って、君のやり方で」の意味。ポロスが好む修辞的で過度に装飾されたスタイルを皮肉(アイロニー)を込めて真似ることを指す。

翻訳:Gemini 3.5 Flash(2026-05-22 公開)・修正履歴(2 件・最終 2026-10-15)
  • 2026-10-15 読者の報告(校訂者が修正) — 原文 1 件
  • 2026-09-22 AI校閲 — 原文 1 件
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