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平和

§1268-1357

婚礼での少年たちの歌と祝婚歌による大団円

トリュガイオスの婚礼の席で、ラマコスとクレオーニュモスの息子たちがそれぞれ異なる傾向の詩を歌い、平和への態度が対比された後、一同は結婚を祝う歌を歌いながら退場する。

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1268

ἀλλʼ ὅ τι περ ᾄδειν ἐπινοεῖς ὦ παιδίον,

トリュガイオス:だが、少年よ、君が歌おうと思っていることが何であれ、

αὐτοῦ παρʼ ἐμὲ στὰν πρότερον ἀναβαλοῦ ʼνθαδί.

トリュガイオス:まず私のそば、まさにここに立って、ここで予行演習をしてごらん。

1270

νῦν αὖθʼ ὁπλοτέρων1 ἀνδρῶν ἀρχώμεθα—

ラマコスの息子:「さあ再び、より若き人々(戦士たち)のことから始めよう――」

παῦσαι

トリュガイオス:やめろ!

ὁπλοτέρους ᾆδον, καὶ ταῦτ ὦ τρισκακόδαιμον

トリュガイオス:より若き(戦う)人々を歌うとは、それもこの、お前、大バカ者め、

εἰρήνης οὔσης· ἀμαθές γʼ εἶ καὶ κατάρατον.

トリュガイオス:平和なときであるというのに。お前は無教養で、呪われた奴だな。

οἱ δʼ ὅτε δὴ σχεδὸν ἦσαν ἐπʼ ἀλλήλοισιν ἰόντες,

ラマコスの息子:「彼らが互いに近づき、攻め寄せたとき、

σύν ῥʼ ἔβαλον ῥινούς τε καὶ ἀσπίδας ὀμφαλοέσσας.

ラマコスの息子:牛皮の盾と突起のある盾とを激しくぶつけ合った。」

1275

ἀσπίδας; οὐ παύσει μεμνημένος ἀσπίδος ἡμῖν;

トリュガイオス:盾だと?私たちに対して盾のことを口にするのをやめないか。

ἔνθα δʼ ἅμʼ οἰμωγή τε καὶ εὐχωλὴ πέλεν ἀνδρῶν.

ラマコスの息子:「そこには同時に、男たちのうめき声と勝ち鬨がわき起こった。」

ἀνδρῶν οἰμωγή; κλαύσει νὴ τὸν Διόνυσον

トリュガイオス:男たちのうめき声だと?ディオニュソスにかけて、お前は痛い目を見るぞ、

οἰμωγὰς ᾄδων, καὶ ταύτας ὀμφαλοέσσας.2

トリュガイオス:うめき声を、しかも突起のある(大げさな)うめき声を歌ったりすればな。

ἀλλὰ τί δῆτʼ ᾄδω; σὺ γὰρ εἰπέ μοι οἷστισι χαίρεις.

ラマコスの息子:では、いったい何を歌えばよいのですか。あなたが喜ぶものを教えてください。

1280

ὣς οἱ μὲν δαίνυντο βοῶν κρέα, καὶ τὰ τοιαυτί·

トリュガイオス:「このようにして彼らは牛の肉を貪り食い、そのようなものを――」とか、

ἄριστον προτίθεντο καὶ ἅτθʼ ἥδιστα πάσασθαι.

トリュガイオス:「最も快く食せる食事を前に並べた」とか、そういうことを歌うのだ。

ὣς οἱ μὲν δαίνυντο βοῶν κρέα, καὐχένας ἵππων

ラマコスの息子:「このようにして彼らは牛の肉を貪り食い、また、

ἔκλυον ἱδρώοντας, ἐπεὶ πολέμου ἐκόρεσθεν.

ラマコスの息子:戦いに飽き飽きしたため、汗を流す馬たちの首から(軛を)解いた。」

εἶεν; ἐκόρεσθεν τοῦ πολέμου κᾆτʼ ἤσθιον.

トリュガイオス:よし!「戦いに飽き飽きして、それから食べた。」

1285

ταῦτʼ ᾆδε, ταῦθʼ, ὡς ἤσθιον κεκορημένοι.

トリュガイオス:これを歌え、満腹した彼らが食べたということをな。

θωρήσσοντʼ3 ἄρʼ ἔπειτα πεπαυμένοι—

ラマコスの息子:「それから彼らは、戦いをやめて胸当てを身につけ(酔いしれ)――」

ἄσμενοι, οἶμαι.

トリュガイオス:喜んでな、きっと。

πύργων δʼ ἐξεχέοντο, βοὴ δʼ ἄσβεστος ὀρώρει.

ラマコスの息子:「城壁から溢れ出た。そして、消えることのない叫びがわき起こった。」

κάκιστʼ ἀπόλοιο παιδάριον αὐταῖς μάχαις·

トリュガイオス:最悪の滅び方をするがいい、少年よ、その戦いごと失せろ!

οὐδὲν γὰρ ᾄδεις πλὴν πολέμους. τοῦ καί ποτʼ εἶ;

トリュガイオス:お前は戦争のことしか歌わんのか。お前はいいったい誰の息子なのだ。

1290

ἐγώ;

ラマコスの息子:私がですか。

σὺ μέντοι νὴ Δίʼ.

トリュガイオス:そうだ、お前のことだ、ゼウスにかけて。

υἱὸς Λαμάχου.

ラマコスの息子:ラマコスの息子です。

αἰβοῖ·

トリュガイオス:うげえ!

ἦ γὰρ ἐγὼ θαύμαζον ἀκούων, εἰ σὺ μὴ εἴης

トリュガイオス:通りで私も聞いていて不思議に思っていたのだ、お前が

ἀνδρὸς βουλομάχου καὶ κλαυσιμάχου τινὸς υἱός.

トリュガイオス:戦いを望み、戦いで泣き叫ぶような男の息子でないわけがないとな。

ἄπερρε καὶ τοῖς λογχοφόροισιν ᾆδʼ ἰών.

トリュガイオス:失せろ、槍持ちたちのところへ行って歌うがいい。

1295

ποῦ μοι τὸ τοῦ Κλεωνύμου ʼστὶ παιδίον;

トリュガイオス:クレオーニュモスの息子はどこにいる。

ᾆσον πρὶν εἰσιέναι τι· σὺ γὰρ εὖ οἶδʼ ὅτι

トリュガイオス:中に入る前に何か歌ってくれ。お前なら、よく分かっているが、

οὐ πράγματʼ ᾄσει· σώφρονος γὰρ εἶ πατρός.

トリュガイオス:厄介な(戦いの)ことは歌わないだろう。分別のある父親の息子なのだからな。

ἀσπίδι μὲν Σαΐων τις ἀγάλλεται, ἣν παρὰ θάμνῳ

クレオーニュモスの息子:「サイオス人たちの一人が、茂みの傍らに、

ἔντος ἀμώμητον κάλλιπον οὐκ ἐθέλων.

クレオーニュモスの息子:私が不本意ながら残してきた非の打ち所のない盾を誇っている。」

1300

εἰπέ μοι ὦ πόσθων, ἐς τὸν σαυτοῦ πατέρʼ ᾄδεις;

トリュガイオス:おい、おチビちゃん、お前は自分の父親のことを歌っているのか。

ψυχὴν δʼ ἐξεσάωσα—

クレオーニュモスの息子:「しかし、私は自分の命を救い出した――」

κατῄσχυνας δὲ τοκῆας.

トリュガイオス:だが、親に泥を塗ったのだ。

ἀλλʼ εἰσίωμεν. εὖ γὰρ οἶδʼ ἐγὼ σαφῶς

トリュガイオス:さあ、中に入ろう。私はよく分かっているのだ、

ὅτι ταῦθʼ ὅσʼ ᾖσας ἄρτι περὶ τῆς ἀσπίδος

トリュガイオス:お前が今歌ったあの盾についての歌を、

οὐ μὴ ʼπιλάθῃ ποτʼ ὢν ἐκείνου τοῦ πατρός.4

トリュガイオス:あの父親の息子である限り、決して忘れることはないだろうとな。

1305

ὑμῶν τὸ λοιπὸν ἔργον ἤδη ʼνταῦθα τῶν μενόντων

トリュガイオス:ここに残る君たちのこれからの仕事は、

φλᾶν ταῦτα πάντα καὶ σποδεῖν, καὶ μὴ κενὰς παρέλκειν.

トリュガイオス:これらすべてを平らげて貪り食うこと、そして顎を空しく動かさないことだ。

ἀλλʼ ἀνδρικῶς ἐμβάλλετε

トリュガイオス:さあ、男らしく食らいつき、

καὶ σμώχετʼ ἀμφοῖν τοῖν γνάθοιν· οὐδὲν γὰρ ὦ πόνηροι

トリュガイオス:両方の顎をせわしなく動かすのだ。お前たち、

1310

λευκῶν ὀδόντων ἔργον ἐστʼ, ἢν μή τι καὶ μασῶνται.

トリュガイオス:白い歯など、何かを噛んでいなければ何の役にも立たないのだからな。

ἡμῖν μελήσει ταῦτά γʼ· εὖ ποιεῖς δὲ καὶ σὺ φράζων.

コーラス:そのことならお任せください。教えてくださって痛み入ります。

ἀλλʼ ὦ πρὸ τοῦ πεινῶντες ἐμβάλλεσθε τῶν λαγῴων·

トリュガイオス:さあ、かつて飢えていた者たちよ、野ウサギの肉に食らいつけ。

ὡς οὐχὶ πᾶσαν ἡμέραν

トリュガイオス:毎日いつでも、

πλακοῦσιν ἔστιν ἐντυχεῖν πλανωμένοις ἐρήμοις.

トリュガイオス:野にさまよい、主のない平らなパイに出会えるわけではないのだからな。

1315

πρὸς ταῦτα βρύκετʼ ἢ τάχʼ ἡμῖν φημι μεταμελήσειν.

トリュガイオス:さあ、これを貪り食うのだ。さもないと、すぐに後悔することになると言っておくぞ。

εὐφημεῖν χρὴ καὶ τὴν νύμφην ἔξω τινὰ δεῦρο κομίζειν

コーラス:静粛にせよ。誰か花嫁を外のこちらへ連れ出し、

δᾷδάς τε φέρειν, καὶ πάντα λεὼν συγχαίρειν κἀπιχορεύειν.

コーラス:松明を掲げ、全人民がともに祝い、踊り狂うのだ。

καὶ τὰ σκεύη πάλιν ἐς τὸν ἀγρὸν νυνὶ χρὴ πάντα κομίζειν

コーラス:そして今や、すべての道具を再び畑へと持ち帰るべきだ、

ὀρχησαμένους καὶ σπείσαντας καὶ Ὑπέρβολον ἐξελάσαντας,

コーラス:踊り、献酒をし、ヒュペルボロスを追い払い、

1320

κἀπευξαμένους τοῖσι θεοῖσιν

コーラス:そして神々に、

διδόναι πλοῦτον τοῖς Ἕλλησιν,

コーラス:ギリシア人たちに富を授けたまえと祈りつつ。

κριθάς τε ποιεῖν ἡμᾶς πολλὰς

コーラス:私たちに豊かな大麦をもたらし、

πάντας ὁμοίως οἶνόν τε πολύν,

コーラス:全員に同じように、豊かなワインをもたらし、

σῦκά τε τρώγειν,

コーラス:イチジクを貪り食わせ、

1325

τάς τε γυναῖκας τίκτειν ἡμῖν,

コーラス:妻たちが私たちに子供を産むように、

καὶ τἀγαθὰ πάνθʼ ὅσʼ ἀπωλέσαμεν

コーラス:そして私たちが失ったすべての良いものを

συλλέξασθαι πάλιν ἐξ ἀρχῆς,

コーラス:再び最初から集め直すことができるように、

λῆξαί τʼ αἴθωνα σίδηρον.

コーラス:そして、赤く燃える鉄(武器)の時代が終わるように。

δεῦρʼ ὦ γύναι εἰς ἀγρόν,

トリュガイオス:さあ、妻よ、畑へ行こう。

1330

χὤπως μετʼ ἐμοῦ καλὴ

トリュガイオス:そして私とともに、美しいお前が

καλῶς κατακείσει.

トリュガイオス:美しく横たわるのだ。

Ὑμὴν Ὑμέναιʼ ὦ.

コーラス:ヒュメン、ヒュメナイオスよ!

ὦ τρὶς μάκαρ ὡς δικαίως

コーラス:おお、三度祝福されたお方よ、なんと当然のこととして、

τἀγαθὰ νῦν ἔχεις.

コーラス:あなたは今、その幸運を手に入れていることか。

1335

Ὑμὴν Ὑμέναιʼ ὦ.

コーラス:ヒュメン、ヒュメナイオスよ!

Ὑμὴν Ὑμέναιʼ ὦ.

コーラス:ヒュメン、ヒュメナイオスよ!

τί δράσομεν αὐτήν;

セミコーラスA:彼女をどうしようか。

τί δράσομεν αὐτήν;

セミコーラスA:彼女をどうしようか。

τρυγήσομεν αὐτήν,

セミコーラスB:彼女を収穫しよう。

τρυγήσομεν αὐτήν.

セミコーラスB:彼女を収穫しよう。

1340

ἀλλʼ ἀράμενοι φέρωμεν

コーラス:さあ、持ち上げて運ぼう、

οἱ προτεταγμένοι

コーラス:前列に並んだ者たちよ、

τὸν νυμφίον ὦνδρες.

コーラス:この花婿を、皆の衆!

Ὑμὴν Ὑμέναιʼ ὦ,

コーラス:ヒュメン、ヒュメナイオスよ!

Ὑμὴν Ὑμέναιʼ ὦ,

コーラス:ヒュメン、ヒュメナイオスよ!

οἰκήσετε γοῦν καλῶς

コーラス:あなた方は実に見事に暮らすだろう、

1345

οὐ πράγματʼ ἔχοντες, ἀλλὰ

コーラス:何の厄介ごともなく、ただ

συκολογοῦντες.

コーラス:イチジクを摘みながら。

Ὑμὴν Ὑμέναιʼ ὦ,

コーラス:ヒュメン、ヒュメナイオスよ!

Ὑμὴν Ὑμέναιʼ ὦ.

コーラス:ヒュメン、ヒュメナイオスよ!

τοῦ μὲν μέγα καὶ παχύ.

セミコーラスA:彼のものは大きく、そして太い。

1350

τῆς δʼ ἡδὺ τὸ σῦκον.

セミコーラスB:彼女のものは甘いイチジクだ。

φήσεις γʼ ὅταν ἐσθίῃς

コーラス:あなたもそう言うだろう、それを食べ、

οἶνόν τε πίῃς πολύν.

コーラス:ワインをたくさん飲むときにはな。

Ὑμὴν Ὑμέναιʼ ὦ,

コーラス:ヒュメン、ヒュメナイオスよ!

Ὑμὴν Ὑμέναιʼ ὦ.

コーラス:ヒュメン、ヒュメナイオスよ!

1355

ὦ χαίρετε χαίρετʼ ἄνδρες,

トリュガイオス:さらばだ、さらばだ、皆の衆!

κἂν ξυνέπησθέ μοι

トリュガイオス:もし私について来るならば、

πλακοῦντας ἔδεσθε.

トリュガイオス:平らなパイを食べられるぞ。

構文注4 件
  1. 1270ὁπλοτέρων

    「より若い」を意味する比較級形容詞。しかし、ここでは「武器(ὅπλον)」という言葉を連想させるため、トリュガイオスはこれが平和に反する「武装した者たち」を歌おうとするものだと解釈して遮っている。

  2. 1278ὀμφαλοέσσας

    本来は「突起のある(へそ付きの)」という意味で、ホメロスの叙事詩において「盾(ἀσπίδας)」を修飾する形容詞。しかしここではトリュガイオスが「うめき声(οἰμωγάς)」にこれを滑稽に係らせ、大げさな表現をパロディ化している。

  3. 1286θωρήσσοντʼ

    「胸当て(θώρηξ)をつける(武装する)」という意味だが、当時の俗語で「(酒を)たらふく飲む、酔う」という意味も持っていた。トリュガイオスが §1286b で「喜んで(ἄσμενοι)そうしただろう」と応じるのは、戦後の宴会で酒を飲むことへの連想に基づいている。

  4. 1304ὢν ἐκείνου τοῦ πατρός

    起源を表す属格を伴い、「あの父親(=盾を捨てた臆病なクレオーニュモス)の息子として生まれてきた以上は」という因果関係を分詞 ὢν が表現している。

翻訳:Gemini 3.5 Flash(2026-05-22 公開)・修正履歴(1 件・最終 2026-09-21)
  • 2026-09-21 AI校閲 — 原文 1 件
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