オリゲネス · Origen
『創世記』注記
Annotations on Genesis
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底本
Origenes. Origenis Opera Omnia, Volume 7 (Patrologia Graeca, Tomus 17). La Rue, Charles de, editor; La Rue, Charles Vincent de, editor. Paris: J. P. Migne, 1857.
原文データ出典
Open Greek and Latin · CC BY-SA 4.0
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要旨
本書は、旧約聖書の『創世記』における様々な記述や表現について、神学的な解説と霊的な解釈を施した注釈書です。著者は、創世記の重要な場面を順に追いながら、文字通りの意味にとどまらない深い象徴的・タイプ論(typology)的意味を解き明かしていきます。前半では、ノアの洪水における神の「後悔」の真意や、ソドム滅亡時のロトの妻の塩の柱化といった出来事が扱われます。後半では、墓の代価としての「四百」という数字の象徴性や、ヨセフの物語に隠されたキリスト礼拝の預言、さらには「牧者」をめぐる寓意的な指導者論が展開されます。全体を通じて、旧約の出来事がどのように新約の真理へとつながるかが示され、読者に聖書の多層的な理解を促す構成となっています。
目次
6 チャンク
引用方式:chapter.verse
- §7.4-7.16
洪水の理由と神の後悔の真意および方舟の動物
神が洪水で悪人を滅ぼしノアの一族を救った理由、聖書における神の「後悔」という表現の正しい理解(経綸の変更)、そして方舟に清い動物と汚れた動物を異なる数だけ入れさせた理由(繁殖と将来の犠牲のため)を解説している。
- §19.25
ソドムの滅亡と塩の柱となったロトの妻
著者はソドムの滅亡における不敬虔な者たちの食物の破壊、ロトの妻が塩の柱となった象徴的意義、およびロトがすぐには山に登らずセゴル(ツォアル)に逃れた経緯について解説している。
- §23.15
墓の代価である四百という数の象徴的意味
創世記23章15節の「四百」という数字について、それが墓の代価であることを指摘し、四と百という数が災いをもたらす象徴であることを説明する。
- §37.10
ヨセフの夢と両親によるキリスト礼拝の予表
著者は創世記37章10節のヤコブの言葉について、ヨセフの母がすでに他界していた事実を指摘し、これが新約のマリアとヨセフによるキリスト礼拝の預言であるという解釈を提示する。
- §43.22
ヨセフの家令が受けた敬虔の感化
創世記におけるヨセフの家令の言葉(「あなた方に平安があるように」)を取り上げ、この家令がヨセフのもとで神への敬虔において良き影響を受けたのだと解釈する。
- §46.34
羊の牧者と雇い人に対するエジプト人の態度の寓意
創世記46章34節の「エジプト人は羊の牧者を忌み嫌う」という記述に基づき、指導者が「牧者」である場合と「雇い人」である場合の、世俗の人々(エジプト人)からの受け止められ方の違いを寓意的に説明している。
