オリゲネス · Origen
列王記第一(サムエル記上)断片集(サムエル記・列王記カテナ所収)
Fragments on 1 Kingdoms (1 Samuel) (in the Catenae on Samuel and Kings)
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底本
Origenes. Origenes Werke, Volume 3. Klostermann, Erich, editor. Leipzig: Hinrichs, 1901.
原文データ出典
Open Greek and Latin · CC BY-SA 4.0
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要旨
本作は、旧約聖書の『サムエル記上(列王記第一)』の様々な場面に対し、神学的およびアレゴリー的(予表論的)な注釈を施した断片集です。叙述は、祭司エリの息子たちの罪による敗北や偶像ダゴンの破壊といった出来事から始まり、聖書における「神の怒り」や「後悔」といった表現が、神の情念ではなく不変の神聖な経綸(オイコノミア)の移行を示すものであることを論じます。続いて、サウルの王権失墜やダビデの台頭をめぐる記述を扱い、キリストによる王職と祭司職の結合といった新約への予表解釈や、実生活に生きる霊的な教訓を提示します。さらに、ダビデの家系や神の意志と許容の区別に関する神学的な議論を経て、ダビデの遺言や預言者エリヤをめぐるエピソードなど、列王記へとつながる神の経綸の解釈へと議論を展開します。全体を通じて、旧約の歴史的事件の中にキリスト教的な救済計画を見出す、深い聖書注解の営みが示されています。
目次
4 チャンク
引用方式:fragment
- §1-4
契約の箱の喪失と神の情念の解釈
サムエル記上の記述に言及しつつ、エリの息子たちの罪による敗北、敬虔なエリの姿勢、偶像ダゴンの破壊、そして聖書における「神の怒り」や「後悔」といった身体的表現が神の情念ではなく不変の神聖な経綸の移行を示すものであることを論じる。
- §5-10
サウルとダビデをめぐる霊的・予表論的解釈
第一サムエル記の様々な記述(サウルの「後悔」、ダビデとエサウの対比、サウルの預言、陳設のパン)について、キリストによる祭司職と王職の結合などの予表解釈や、霊的な教訓を提示する。
- §11-17
ドエグとサウルの型論と神の許容
ダビデの子ナタンとキリストの系図、および神の意志と「許容」の区別についての注解。
- §18-22
ギベオン人の処刑とダビデの遺言の解釈
ギベオン人の処刑をめぐる神の経綸、ダビデが臨終の際にシメイとヨアブを排除するようソロモンに命じた意図、エリヤが天使から受け取った神秘的な食物の予言的意味、そしてキリストの力による息子の育成とヒゼキヤの子孫に関する記述を注釈している。
