底本
Hippocrates. Oeuvres complètes d'Hippocrate, Vol. 9. Littré, Émile, editor. Paris: Baillière, 1861
原文データ出典
A Digital Corpus for Graeco-Arabic Studies · CC BY-SA 4.0
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要旨
本作は、人間を維持し育てる「食物」および「栄養(ニュートリメント)」の本質と、それが身体に及ぼす作用を系統的に論じた、短い箴言(アフォリズム)風のスタイルで綴られた医学・自然哲学の書物です。冒頭では、食物と身体の相互作用、消化のプロセス、そして体液(ユーモール)の性質や体外への排出が簡潔な筆致で語られます。中盤では、栄養の本質をその効能から定義するとともに、身体全体が互いに結びついて機能する「共感(スュンパテイア)」の原理が導入され、胎児の臍帯を通じた栄養摂取や、個人の体質による適合性の違いにまで議論が及びます。終盤では、骨の修復や胚の成長、液体・固体の薬の使い分け、さらには筋肉の消耗や骨髄の役割といった、栄養と身体構造に関わる多様な現象を簡潔にまとめています。このように、本書は栄養の摂取から身体への同化にいたるプロセスと、人体の有機的な一体性を包括的に描くことで、生命維持のメカニズムを浮き彫りにしています。
目次
3 チャンク
引用方式:section
- §1-18
栄養の本性と身体各部への同化過程
食物と身体の相互作用、消化プロセス、全身の器官への栄養の到達、および体液(ユーモール)の性質や排出について、短い箴言のようなスタイルで論じる。
- §19-33
栄養の効能と身体の共感および胎児の栄養
栄養の真の定義をその効能に基づいて論じ、身体が一体として機能する「共感」の原理を導入する。呼吸や胎児の臍帯栄養、器官の役割、そして個人の体質や習慣による栄養の適合性の違いを明らかにする。
- §34-55
栄養摂取の諸目的と発育や治癒の周期
栄養の摂取目的の多様性や胚の発生・骨折回復に要する期間、液体の薬と固体の薬の使い分け、さらに筋肉の消耗や骨髄の役割について簡潔に論じている。
