リュシアス · Lysias
第一弁論 エラトステネス殺害に関する弁明
On the Murder of Eratosthenes
ギリシア語原文(原典)と日本語・英語・中国語・韓国語の対訳・語釈を、全文無料・登録不要で公開しています。
底本
Lysias. Lamb, W.R.M., editor. Cambridge, MA: Harvard University Press; London: William Heinemann Ltd., 1930.
原文データ出典
Perseus Digital Library · CC BY-SA 4.0
元ファイル: urn:cts:greekLit:tlg0540.tlg001.perseus-grc2
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翻訳と校閲
翻訳:Gemini 3.5 Flash(2026-05-22 公開)
AI校閲 2026-09-22:検出 Gemini 3.8 Flash/判定 Gemini 3.8 Flash・GPT-6 Astra — 日本語訳 3 件を修正
反映した修正(日本語訳と原文):AI校閲 3 件
最終更新:2026-10-10・変更履歴の一覧
要旨
本作は、妻の姦通相手であるエラトステネスを殺害した夫ユーピレートスが、自らの無罪を主張する法廷弁論です。舞台は古代アテナイであり、被告人自身が裁判官たちに向けて語りかける形式をとっています。冒頭でユーピレートスは、平穏だった家庭環境と、妻が密通に至るまでの不審な経緯を詳細に明かします。さらに、ある夜に姦通の現場を押さえ、アテナイの法に則って不義の相手をその場で処刑した一部始終を語ります。彼は、相手側の「金銭目的の罠であった」という非難を退け、様々な関連法を引用しながら自身の行為の合法性を証明しようと試みます。最後に、事件には一切の計画性や個人的な怨恨がなく、ただ城邦(ポリス)の法を遵守した結果であることを強調し、公正な判決を求めます。
目次
5 チャンク
引用方式:section
- §1-10
裁判官への訴えと結婚当初の生活
語り手は裁判官に対して厳格かつ公正な判断を求め、妻を誘惑して身持ちを崩させたエラトステネスを殺害したことの正当性を主張するために、自らの家庭環境と事件に至る経緯を語り始める。
- §11-19
妻の密通の露見と女中への尋問
畑から帰宅した夜の妻の不審な態度と、その後老婆の告発によって妻の密通相手がエラトステネスであることを知り、女中を連れ出して問い詰める場面です。
- §20-28
現行犯での捕縛とエラトステネスの殺害
女中の自白からエラトステネスが妻と不倫関係にある確証を得たユーピレートスは、ある夜に現行犯で彼を縛り上げ、ポリスの法に従って彼を殺害した経緯を詳しく語り、相手側の嘘を告発します。
- §29-38
姦通に関する法律の引用と殺害の合法性の主張
ユーピレートスは、エラトステネスが提示した金銭による賠償を拒否し、アテナイの法律に基づき処罰したと語る。彼は姦通や強姦に関する様々な法律を引用して自らの行為の合法性を裏付け、相手側の「罠に嵌めた」という非難を退ける。
- §39-50
計画性の否定と法に従った正当性の強調
エウピレトスは、事件当夜に友人が偶然訪ねてきたことや、事前に仲間を集めるなどの計画的行動を一切起こしていないことを説明し、事件に計画性がなかったことを主張する。さらに、彼とエラトステネスとの間には個人的な怨恨がなく、自身はただ城邦の法律に従っただけであることを強調する。
