底本
Septuaginta. The Old Testament in Greek According to the Septuagint. Volume 3: Hosea-4 Maccabees, Psalms of Solomon, Enoch, The Odes. Swete, Henry Barclay, editor. Cambridge: Cambridge University Press, 1905
原文データ出典
Open Greek and Latin · CC BY-SA 4.0
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要旨
本書は、バビロン捕囚から帰還したイスラエルの民に対し、神殿再建の励ましと将来のエルサレムの復興、そして終末的な救済を告げる預言書です。預言者ゼカリヤを語り手とし、主に前半の多様な幻(ヴィジョン)と神託、後半の詩的な預言という形式で構成されています。物語はまず、過去の不従順を悔い改める呼びかけから始まり、大祭司ヨシュアや指導者ゼルバベルを励ます「八つの幻」を通じて、神殿の再建と都の安全が約束されます。中盤では、形式的な断食ではなく正義と慈愛の実践が求められ、エルサレムが平和に満ちた都へと回復することが示されます。後半に入ると、平和の王の到来や離散した民の集結が語られる一方で、不忠実な羊飼いによる契約の破棄や、エルサレムを巡る激しい戦いといった苦難も予言されます。最終的には、主の直接的な介入によって敵対勢力が打ち破られ、生き残った諸国の民がエルサレムに集い、すべてが神に対して聖なるものとされる大いなる調和の中で結ばれます。
目次
14 チャンク
引用方式:chapter.verse
- §1.1-1.21
悔い改めの呼びかけと馬および四つの角の幻
預言者ゼカリヤへの悔い改めの呼びかけから始まり、赤い馬に乗った人々の幻(第一の幻)と、ユダを散らした四つの角を打ち砕く職人たちの幻(第二の幻)が描かれます。
- §2.1-2.13
エルサレム測量の幻と捕囚の民の帰還
ゼカリヤは測り縄を手にした男の幻を見、エルサレムが復興し多くの人々で賑わうこと、そして主自身がその保護と栄光となることを告げられる。また、捕囚の民にバビロンから逃れるよう促し、多くの国々が主のもとに集うという約束が語られる。
- §3.1-3.10
大祭司ヨシュアの浄めと若枝の約束
大祭司ヨシュアが悪魔の告発から救われ、清い衣とターバンを与えられて、将来の「若枝」と「石」の約束が告げられる。
- §4.1-4.14
金の燭台と二本のオリーブの木の幻
預言者ゼカリヤは、金の燭台と二本のオリーブの木についての新たな幻を見せられ、それがゼルバベルに対する神殿再建の神の言葉(力ではなく主の霊による)であることを知らされる。
- §5.1-5.11
飛ぶ鎌と枡の中の女の幻
預言者ゼカリヤは、不義に対する呪いを象徴する飛ぶ巨大な鎌と、悪を象徴する女が閉じ込められた枡の幻を見る。この枡は、翼を持った二人の女によってバビロンの地へと空輸される。
- §6.1-6.15
四台の戦車の幻と大祭司ヨシュアの戴冠
預言者は、地の四方の風を象徴する四台の戦車が山の間から出て行く異像を見、その後、大祭司ヨシュアの戴冠と「芽」と呼ばれる人物による神殿再建についての神託を受ける。
- §7.1-7.14
断食に関する問いと真の正義の要求
ダレイオス王の第4年、ベテルから遣わされた使節が断食の習慣を継続すべきか問いかける。これに対して主は、過去に不従順により捕囚の憂き目に遭った先祖たちの歴史を振り返り、形骸化した断食ではなく真の正義と慈愛を実践するよう命じる。
- §8.1-8.23
シオンの回復の約束と諸国民の巡礼
主はエルサレムとシオンに戻り、都に平和、繁栄、祝福を回復させることを約束される。また、かつての断食の日々が喜ばしい祭りに変わり、あらゆる国の民がユダヤ人と共に主を拝むためにエルサレムに集まる未来が描かれる。
- §9.1-9.17
隣国への審判と平和の王の到来の預言
主による隣国諸都市(ツロ、シドン、ペリシテの都市など)の審判と、エルサレムを平和のうちに支配する王の到来、そして捕囚からの救出とギリシアへの勝利が預言される。
- §10.1-10.12
主による雨の約束と離散した民の回復
預言者はまやかしの占い師たちを退けて主に雨を求めるよう促し、主が離散したイスラエルとユダの民を強めて四方から集め、敵を打ち破って回復させると約束する。
- §11.1-11.18
二本の杖による牧会と銀三十枚の価額
ゼカリヤが二本の杖「美」と「結束の綱」を用いて羊の群れを牧するが、民の頑なさと不忠実な牧者たちゆえに契約は破棄され、預言者は銀三十枚で見積もられる。その後、愚かな羊飼いに対する審判が告げられる。
- §12.1-12.14
エルサレムの防衛と住民の悔い改めの哀哭
エルサレムを包囲する敵対勢力に対する主の守りと勝利が約束され、エルサレムの住民が激しい悔い改めと哀哭を行うことが告げられる。
- §13.1-13.9
偽預言者の排除と打たれる牧者および残りの民の精錬
偽りの預言者や汚れた霊が地から排除され、かつて偽預言を行っていた者が否定されて自らの身分を隠す様子が描かれる。また、主の牧者への打撃と、それに続く全地の民の精錬と救いの残りの三分の一について語られる。
- §14.1-14.21
主の日の戦いと万民によるエルサレムでの礼拝
エルサレムに対する諸国の戦いと主の直接的な介入、そして敵対者たちへの凄惨な災厄が語られます。その後、生き残ったすべての国々がエルサレムに上って主を礼拝し、すべての器が主への聖なるものとなる終末的ヴィジョンが示されます。
