底本
Lucian, Vol. 5. Harmon, Austin Morris, editor. London: William Heinemann, Ltd.; Cambridge, MA: Harvard University Press, 1936 (printing).
原文データ出典
Perseus Digital Library · CC BY-SA 4.0
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要旨
本作は、古代の占星術の起源をたどり、その精神的・実用的な価値を擁護する論説である。著者はまず、エチオピア人やエジプト人、バビロニア人といった古代の東方諸民族がどのように天体を観測し、12宮などのシステムを発展させたかを示す。続いてギリシアに目を向け、オルフェウスを起点として、アトレウスやファエトン、エンデュミオンといったギリシア神話の様々なエピソードを、天文学・占星術的な事実の比喩として合理主義的に再解釈していく。最後に、占いを取り巻く古代の状況を振り返りつつ、占星術を「不可能」または「無益」として退ける現代の否定論に反論する。星々の物理的な影響力と占星術がもたらす実用的効用を力説し、その正当性を擁護して作品は締めくくられる。
目次
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- §1-7
占星術の起源とエチオピア人とエジプト人
著者は占星術の古代の起源と価値を擁護し、エチオピア人たちが気候的利点に基づいて初めて天体を観測し、月の変化の原理と惑星の性質を発見したことを説明する。その後、エジプト人たちがこれを受け継いで十二宮を分け、これを宗教的な儀式や動物崇拝と結びつけながら占星術を発展させたことを記述する。
- §8-15
ギリシアへの伝播と神話の占星術的解釈
リビア人やバビロニア人の占星術への関与に触れた後、ギリシアにおける占星術の起源をオルフェウスに帰し、テイレシアス、アトレウス、ベレロポンなどのギリシア神話の様々な人物を天文学的・占星術的な観点から合理主義的に再解釈する。
- §16-22
パシパエやファエトン等の神話の占星術的解釈
著者はパシパエ、エンデュミオン、ファエトンなどのギリシア神話を天文学的・占星術的な事実に基づき合理主義的に再解釈し、英雄たちの出生神話やクロノスの幽閉、ホメロスの記述もまた占星術の比喩であると説明する。
- §23-29
古代の神託と占星術の効用の擁護
古代人が占星術に結びついた占いや神託をいかに重視していたかを例証し、現代の占星術否定論(不可能論および無益論)に対し、星々の影響と占星術の精神的・実用的効用を著者が擁護する。
