デモステネス · Demosthenes
第十四弁論 シュンモリアーについて
On the Navy Boards
ギリシア語原文(原典)と日本語・英語・中国語・韓国語の対訳・語釈を、全文無料・登録不要で公開しています。
底本
Demosthenes. Orationes, Vol. I. Butcher, S. H., editor. Oxford: Clarendon Press, 1903.
原文データ出典
Perseus Digital Library · CC BY-SA (Perseus の利用条件による)
元ファイル: urn:cts:greekLit:tlg0014.tlg014.perseus-grc2
Humanitext がクローン・再構成し、継続的に更新しています。
翻訳と校閲
翻訳:Gemini 3.5 Flash(2026-05-22 公開)
AI校閲 2026-09-22:検出 Gemini 3.8 Flash/判定 Gemini 3.8 Flash・GPT-6 Astra — 日本語訳 4 件を修正
反映した修正(日本語訳と原文):AI校閲 4 件
最終更新:2026-10-10・変更履歴の一覧
要旨
本作は、古代アテナイの弁論家デモステネスが、ペルシア王との性急な開戦を戒め、自国の軍備体制を整えるよう市民に訴えかけた政治演説である。デモステネスは、性急な行動は他国との連帯を妨げると警告し、まずは「海軍委員会(シュンモリア)」の増員と編成改革という、具体的かつ現実的な軍備近代化計画を提示する。演説の中で彼は、300隻の軍船や徴税区の割り当てに関する緻密な財政・軍事改革案を詳しく説明する。また、ペルシア王の膨大な資金力への過度な懸念を退け、真の危機が迫ればアテナイ市民は進んで資金を出し合い、団結して立ち上がるであろうと主張する。最終的に彼は、ギリシア世界の調停者としてのアテナイの役割を強調し、不必要な先制攻撃を避けて確実な自発的防衛体制を維持すべきだという結論を導いている。
目次
5 チャンク
引用方式:section
- §1-8
性急な対ペルシア開戦の戒めと軍備の必要性
デモステネスは、アテナイ市民に対してペルシア王との性急な開戦を戒め、まず自国の十分な軍備体制を整えること、そして他のギリシア諸国の連帯を促すために正義に基づく外交姿勢を維持することの重要性を説いている。
- §9-17
対ペルシア戦の勝機とシュンモリアの改革案
王との持続的な戦争そのものは物量の差から困難であるが、一回限りの決戦であれば、戦士の質において勝るアテナイに勝機があると説く。他国への空しい呼びかけをやめ、まず自国の海軍委員会(シュンモリア)の増員と編成改革による軍備の近代化を優先すべきだと具体策を提案する。
- §18-25
艦隊と課税評価額を徴税区へ割り当てる具体策
デモステネスは、三百隻の軍船、課税評価額、未納艤装の回収、および軍港の配置を二十の徴税区へと系統的に割り当てる具体的な改革案を提示し、さらに、必要な時になれば市民が自発的に差し出すであろう潜在的な資金の存在について謎めいた予告をする。
- §26-33
ペルシア王の資金力への懸念に対する反論
デモステネスは、ペルシア王の資金力に対する過度な懸念を退け、真の危機が迫れば市民は進んで資金を出し合うこと、王の資金力は永続的ではないこと、そしてギリシア人が王の傭兵として同胞を攻めることはあり得ないことを論じる。
- §34-41
先制攻撃の回避と防衛態勢の確立
デモステネスはテーバイがペルシア側に傾く可能性を考慮しつつも、正義の陣営の優位性と、不必要な先制攻撃を避けるべき理由を説明する。そして、対ペルシア戦に備えた自発的防衛体制の維持と、ギリシア世界の調停者としてのアテナイの役割を示すことで、演説を締めくくる。
