デモステネス · Demosthenes
第十一弁論 ピリッポス書簡への返答
Answer to Philip's Letter
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底本
Demosthenes. Orationes, Vol. I. Butcher, S. H., editor. Oxford: Clarendon Press, 1903.
原文データ出典
Perseus Digital Library · CC BY-SA (Perseus の利用条件による)
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要旨
本書は、マケドニア王フィリッポス2世の敵対的行為に対して、アテナイ市民に断固たる決戦の覚悟を迫る政治弁論です。演説者はまず、フィリッポスの和平提案の不誠実さを暴露し、マケドニアとその同盟国の間にある不信感や、彼らの国力の潜在的な脆弱性を分析します。続いて、一見成功しているように見えるマケドニアの内部では、王の過剰な名誉欲と臣下たちの不満による利害の不一致が生じていることを指摘します。最後に演説者は、アテナイが歴史的優位にあるにもかかわらず劣勢に立たされているのは、市民の怠惰と言葉だけの消極性に原因があると痛烈に批判します。そして、口先だけの平和を捨て、具体的な軍事行動と自己犠牲を伴う戦争への備えを即座に固めるよう強く訴えかけます。
目次
3 チャンク
引用方式:section
- §1-8
フィリッポスの欺瞞と対マケドニア開戦の決意
アテナイの市民に向け、フィリッポスの和平への不誠実な態度と、マケドニアに対する不信を抱く諸同盟国の動向、そしてマケドニア自体の国力の脆弱さを説き、戦争への不退転の覚悟を促す。
- §9-15
フィリッポスと臣下たちの不和と内実の脆弱さ
フィリッポスとその臣下・側近たちの間にある利害の不一致や不満、王の過剰な名誉欲を分析し、現在のマケドニアの成功が一時的にその脆弱性を覆い隠しているにすぎないと指摘する。
- §16-23
怠惰の克服と軍事行動への決起の呼びかけ
アテナイが歴史的・宗教的に優位に立っているにもかかわらずフィリッポスに後れを取っているのは、市民の怠惰と言葉のみの消極性が原因であると指摘し、即座に具体的な軍事行動と応分の自己犠牲を伴う戦争への備えを固めるよう促す。
