底本
Isocrates, Vol. 3. Van Hook, Larue, editor. Cambridge, MA, Harvard University Press; London, William Heinemann Ltd., 1945 (printing).
原文データ出典
Perseus Digital Library · CC BY-SA (Perseus の利用条件による)
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要旨
本作は、アテナイの弁論家イソクラテスがマケドニア王フィリッポス2世に宛てた、国家の針路と王の安全を説く書簡形式の弁論です。著者はまず、フィリッポスが無謀な戦闘で命を危険にさらしていることを戒め、君主の安全確保こそが国力を維持し勝利を得る鍵であると主張します。歴史上の事例を引き合いに出しながら、周辺の部族との小競り合いを収め、ペルシア遠征という大業に専念するよう王に促します。さらに、この遠征を成功に導くためには、アテナイとの友好関係を築くことが極めて重要であると説きます。アテナイの支持を得ることが王の権力を盤石にし、真の幸福をもたらすという主張を通じて、ギリシア世界の協調と大国ペルシアへの対抗という著者の政治的ヴィジョンが示されています。
目次
2 チャンク
引用方式:letter
- §2#1
フィリッポスの身の安全の重視と対ペルシア遠征の勧告
イソクラテスはマケドニア王フィリッポスに対し、無謀な戦いで命を危険にさらす行為を戒め、安全の確保こそが国力を維持し最終的な勝利を導く鍵であると説く。さらに、スパルタの王に対する保護や、クセルクセスとキュロスの対照的な事例を引き合いに出し、野蛮人との小競り合いを収めてペルシア打王の遠征に専念するよう促す。
- §2#2
アテナイとの友好関係の構築の勧め
筆者は遠征前に忠告できなかったことを悔やみつつも、フィリッポスにアテナイとの友好を促す。アテナイの支持は王の権力を強固にして野蛮人を征服する最大の助力となり、その好意を得ることが真の幸福につながると主張する。
