プルタルコス · Plutarch
借金をしてはならぬことについて
That We Ought Not to Borrow
ギリシア語原文(原典)と日本語・英語・中国語・韓国語の対訳・語釈を、全文無料・登録不要で公開しています。
底本
Plutarch. Plutarchi Chaeronensis Moralia, Vol. V. Vernardakēs, Grēgorios N., editor. Leipzig: Teubner, 1893.
原文データ出典
Perseus Digital Library · CC BY-SA (Perseus の利用条件による)
元ファイル: urn:cts:greekLit:tlg0007.tlg120.perseus-grc2
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翻訳と校閲
翻訳:Gemini 3.5 Flash(2026-05-22 公開)
AI校閲 2026-09-22:検出 Gemini 3.8 Flash/判定 Gemini 3.8 Flash・GPT-6 Astra — 日本語訳 2 件・原文 1 件を修正
反映した修正(日本語訳と原文):AI校閲 3 件・表記の統一 1 件
最終更新:2026-10-10・変更履歴の一覧
要旨
本書は、安易な借金がもたらす精神的および物質的な隷属を警告し、自己充足による自由の保持を説く実践的な倫理的エッセイです。著者はプラトンの水利用の制限を端緒に、不要な贅沢を捨てて己の力で生きることの重要性を主張します。続いて、債務者が陥る悲惨な状況を地獄の拷問に、金貸しの貪欲さを侵略者に喩えて描き、借金がいかに破滅的な行為であるかを強調します。さらに、借金をしない自然界の生物や、自立した労働によって高潔に生きた古代の哲学者たちの例を引き、自立して生きる気高さを説きます。最後に見かけの富を保つために借金を重ねる富裕層の愚かさを批判し、自発的に貧しさを選んででも隷属から脱することを促して締めくくられます。
目次
4 チャンク
引用方式:section
- §1-3
安易な借金の戒めと自給自足による自由
プラトンが『法律』で定めた水利用の制限を例に引き、安易な借金を戒め、不要な贅沢品を処分して自己充足に徹することで自由を守るべきだと説く。
- §4-6
債権者の貪欲さと債務者の隷属の悲惨
債務者の悲惨さをハデスの拷問人や侵略者になぞらえて描き、金貸しの異常な貪欲さを暴く。借金は極限の愚行であり、貧しくとも自立した労働によって自由を保つべきだと説く。
- §7
自然界の自立と自力労働による借金の回避
著者はルティリオスとムソニオスの対話を端緒に、自然界の生物は借金をせず自立していることを指摘し、クレアンテスなどの例を挙げ、人間が安易な借金に頼らず自立して生きることの気高さを説き、借金の罠から抜け出せない悪循環を比喩的に批判する。
- §8
見かけの富の放棄と借金からの解放の勧め
プルタルコスは、借金をして見かけの富を保とうとする富裕層の愚かさを指摘し、オデュッセウスの脱衣や古代の賢者・詩人たちの自発的な貧困への移行を例に挙げ、借金による精神的・物質的な隷属から脱することを勧める。
