- 底本
- Anonymous. Hesiod, The Homeric Hymns and Homerica. Evelyn-White, Hugh G., editor. London: William Heinmann; New York: The Macmillan Co., 1914.
- 翻訳
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- 言語
- 日本語 · English · 简体中文 · 한국어
- CTS URN
- urn:cts:greekLit:tlg0013.tlg010.humanitext-grc2:1-6
- 出力
- Humanitext Reader · reader.humanitext.ai · 2026-10-27
女神アプロディーテーの美しさとその支配地を讃え、詩人へのインスピレーションを求めつつ、今後の歌について誓う讃歌の導入部。
κυπρογενῆ Κυθέρειαν ἀείσομαι, ἥτε1 βροτοῖσι
キュプロス生まれのキュテレイアを私は歌おう。彼女は死すべき人間に
μείλιχα δῶρα δίδωσιν, ἐφ’ ἱμερτῷ δὲ προσώπῳ
甘き恵みを与え、愛らしき顔には
αἰεὶ μειδιάει καὶ ἐφ’ ἱμερτὸν θέει ἄνθος.2
常に微笑みを湛え、愛らしき輝きがその上を走る。
χαῖρε, θεά, Σαλαμῖνος ἐυκτιμένης μεδέουσα
淑び給え、女神よ、よく建てられたるサラミースと
εἰναλίης τε Κύπρου· δὸς δ’ ἱμερόεσσαν ἀοιδήν.
海に囲まれたるキュプロスを支配する御方よ。私に愛らしき歌を授け給え。
αὐτὰρ ἐγὼ καὶ σεῖο καὶ ἄλλης μνήσομ’ ἀοιδῆς.3
されど私は汝のことも、また他の歌のことも心に留めよう。
- 1ἥτε
関係代名詞 ὅς に小辞 τέ が結合したエピック(叙事詩)的表現。特定の個人を指すだけでなく、「〜するところの(ような)」という一般的・本質的な性質を表す。
- 3ἐφ’ ἱμερτὸν θέει ἄνθος
ἄνθος(花、若さや美しさの輝き)が主語、θέει(走る、広がる)が動詞。前置詞 ἐφ’ (ἐπί) は、前行の「顔」(πρόσωπον)を省略された目的語として「その(顔の)上に」と解し、ἱμερτόν は ἄνθος を修飾する。これによって「彼女の顔の上に、愛らしい美しさの輝きが広がる」という意味になる。
- 6καὶ σεῖο καὶ ἄλλης μνήσομ’ ἀοιδῆς
動詞 μνήσομαι(μνάομαι「思い出す、心に留める、歌う」の未来中間態)は属格を支配する。ここでは人称代名詞の属格 σεῖο(汝の)と ἄλλης ἀοιδῆς(他の歌の)がともに並列(καὶ...καὶ...)されて目的語となっている。
