リュシアス · Lysias
第三十弁論 二コマコス弾劾
Against Nicomachus
ギリシア語原文(原典)と日本語・英語・中国語・韓国語の対訳・語釈を、全文無料・登録不要で公開しています。
底本
Lysias. Lamb, W.R.M., editor. Cambridge, MA: Harvard University Press; London: William Heinemann Ltd., 1930.
原文データ出典
Perseus Digital Library · CC BY-SA 4.0
元ファイル: urn:cts:greekLit:tlg0540.tlg030.perseus-grc2
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翻訳と校閲
翻訳:Gemini 3.5 Flash(2026-05-22 公開)
AI校閲 2026-09-22:検出 Gemini 3.8 Flash/判定 Gemini 3.8 Flash・GPT-6 Astra — 日本語訳 1 件・原文 1 件を修正
反映した修正(日本語訳と原文):AI校閲 2 件・表記の統一 2 件
最終更新:2026-10-10・変更履歴の一覧
要旨
本弁論は、古代アテナイにおいて法律記録官(アナグラペウス)の職を務めたニコマコスに対し、職務の濫用や法律の不当な改ざんの罪を追及する弾劾演説です。告訴人はまず、ニコマコスが任期を超えて記録官の地位に留まり、法律を勝手に書き換えたうえに職務の監査を免れている不正を告発します。さらに、彼が過去に民主政転覆の陰謀に加担して政治家クレオポンを死刑に追いやった悪行を暴露し、自身へ向けられるであろう反論に対して先手を打ちます。また、被告が国家財政を顧みずに高額な犠牲祭の規定を新設して国家を窮地に陥れ、宗教的な不敬を犯したことも非難されます。最後に告訴人は、ニコマコスのために減刑を求める有力者たちの懇願を排し、国家に多大な害悪をもたらした被告に対して陪審員たちが厳格かつ公正な有罪判決を下すよう強く要求して演説を締めくくります。
目次
4 チャンク
引用方式:section
- §1-8
ニコマコスの記録官職濫用と原告への反論
告訴人は、被告人ニコマコスが法律記録官の職務を濫用して不当に法律を改ざんし、かつての職務の監査を免れている不正を告発する。さらに、彼が自己に投げかけると予想される「四百人」の寡頭政に関与したという中傷に対して、弁護の反論を提示する。
- §9-17
クレオポン処刑への加担と犠牲祭改変の告発
告訴人は、ニコマコスがかつて民主政転覆の陰謀に加担し、クレオポンを死刑に追いやるための悪法を提示した過去を告発してその身勝手な弁明を論破するとともに、犠牲祭の改変に関するニコマコスの宗教的不敬の非難に反論する。
- §18-25
財政を圧迫した犠牲祭の増設と厳罰の要求
原告は、ニコマコスが定められた以上の犠牲祭を勝手に記録して国家の財政を窮地に陥れたことを非難し、彼を厳罰に処すことで他への警告とすべきだと主張する。
- §26-35
ニコマコスの無功績と擁護者への警告
ニコマコスが国家に対して犯した多くの害悪を挙げ、彼が受けるべき罰の正当性を主張する。また、彼のために法廷に嘆願しに来る者たちの勝手な思惑を非難し、陪審員たちに公正な判決を下すよう呼びかける。
