リュシアス · Lysias
第十八弁論 ニキアスの兄弟の財産没収について
On the Property of Nicias' Brother
ギリシア語原文(原典)と日本語・英語・中国語・韓国語の対訳・語釈を、全文無料・登録不要で公開しています。
底本
Lysias. Lamb, W.R.M., editor. Cambridge, MA: Harvard University Press; London: William Heinemann Ltd., 1930.
原文データ出典
Perseus Digital Library · CC BY-SA 4.0
元ファイル: urn:cts:greekLit:tlg0540.tlg018.perseus-grc2
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翻訳と校閲
翻訳:Gemini 3.5 Flash(2026-05-22 公開)
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最終更新:2026-10-10・変更履歴の一覧
要旨
本作は、古代アテナイの法廷において、著名な将軍ニキアスの一族が国家による不当な財産没収に抗議し、その保全を求める弁論です。弁論者はまず、自身の叔父ニキアス、父エウクラテス、いとこニケラトスらが、三十人政権の恐怖政治下で犠牲になりつつも、いかにアテナイの国家や民主制に忠実に貢献してきたかを熱弁します。続いて、一族の叔父ディオグネトスがたどった苦難の歴史を振り返り、現在の財産没収の企てが、アテナイ市民の和合と過去の誓約に反する不当なものであると訴えます。さらに、この訴追が告発者の私利私欲に基づくものであることを暴き、一族が国に尽くした犠牲と貢献を強調します。最後に弁論者は、陪審員に対して一族の無実を認め、寛大な判決をもって財産を守るよう強く懇願して弁論を締めくくります。
目次
3 チャンク
引用方式:section
- §1-9
ニキアス一族の功績と三十人政権下の受難
アテナイの法廷において、弁士が自身の叔父ニキアス、父エウクラテス、いとこニケラトスがいかに国家に貢献し、三十人政権下で犠牲になったかを語り、一族の忠誠心と無実を訴える。
- §10-18
パウサニアスへの嘆願と財産没収の不当性
ディオグネトスが子供たちを連れてスパルタ王パウサニアスに窮状を訴えた過去を回顧し、アテナイ人がかつての誓いと矛盾する財産没収の判決を下すことの不当性と都市の和合の重要性を訴える。
- §19-27
告発者の私利私欲の暴露と財産保全の嘆願
弁論者は、財産没収が告発者の私利私欲に繋がること、自分たちの家族が民主制のために犠牲を払い貢献してきたことを訴え、陪審員と公選弁護人に対して財産保全の寛大な判決を懇願する。
