底本
Theophrastus, Theophrasti Eresii Opera quae supersunt omnia, Volume 3, Wimmer, Teubner, 1862
原文データ出典
Open Greek and Latin · CC BY-SA 4.0
元ファイル: urn:cts:greekLit:tlg0093.tlg004.1st1K-grc1
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翻訳と校閲
翻訳:Gemini 3.5 Flash(2026-05-22 公開)
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最終更新:2026-10-10・変更履歴の一覧
要旨
本書は、自然界に存在する石や土、鉱物の生成原因や分類、およびその物理的・化学的性質を体系的に探求した、古代の科学・哲学の著作である。著者はまず、石の基本素材を「水」と「土」に求め、凝固の原理に基づいてそれらを分類することから始める。前半では、多様な石の熱に対する反応(融解、破裂、可燃性など)や、印章に用いられる宝石(スマラグドスやリュングリオンなど)、真珠や珊瑚といった希少な物質の特異な性質を、産地を交えて具体的に記述する。後半では、金の純度を測る試金石の試験方法や、天然の顔料としての土の分類、さらに人間の技術によって人工的に作り出される顔料(鉛白や辰砂など)の製法へと議論が及ぶ。最後に、接着や建築に用いられる石膏(ギプソス)の特性を論じることで、自然界の物質がいかに人間の実生活や装飾技術と結びついているかを明らかにする。
目次
8 チャンク
引用方式:fragment.chapter
- §2.1
鉱物と石の生成原因と特有の性質
地中に形成される物質(鉱物と石)の生成原因を水と土の二大素材、および凝固の原理に基づいて分類し、特に石が持つ独自の能動的・受動的な能力の多様性や地域的な特異性について、パロス産大理石、アラバスター、ポロス石などの様々な具体例を挙げて考察している。
- §2.2
火や熱に対する様々な石の反応と性質
加熱されたり燃やされたりする際の、様々な石の融解、破裂、膨張、あるいは可燃性といった熱に対する性質の違いを、地名や具体例を挙げながら体系的に記述している。
- §2.3-2.4
不燃性のアントラクスと軽石およびスマラグドス
不燃性の希少な石「アントラクス」と、様々な生成要因を持つ軽石の特徴について説明し、続いて印章に用いられる宝石類の性質、特にスマラグドスの視覚効果や歴史的記録、クリュソコッラとの関係について述べる。
- §2.5-2.6
リュングリオンの性質と印章石および稀少な石
リュングリオンの特異な吸引力やその生成について説明し、印章に用いられる様々な貴石の性質(雌雄の分類など)を挙げる。さらに、ギリシア産と異国産の希少な石、真珠や化石象牙、珊瑚などの特徴について記述している。
- §2.7
鉱石の性質と石の加工性および試金石
採掘される様々な鉱物の性質、石の加工の可否、および試金石(金を試す石)の特徴と試験方法について記述している。
- §2.8#1
土の性質と顔料としての土の分類と製法
本章において著者は土の性質、特に加工による変化や利用法、および顔料としての土(赤土や黄土など)の分類、産地、製法について述べている。
- §2.8#2
人工的な鉱物と顔料の製法および性質
技術による様々な人工鉱物・顔料(青色顔料、鉛白、緑青、辰砂、水銀など)の製法について論じ、技術が自然を模倣しつつ、実用や装飾のための独自の物質を作り出すことを示す。
- §2.9
有用な天然土の種類と石膏の性質および用途
メロス、サモスなどの自生的な土の採掘方法や性質、そして石膏(ギプソス)の産出地、建築・接着における強度や熱的特性について論じられている。
