アイスキュロス · Aeschylus
コエーポロイ
The Libation Bearers
ギリシア語原文(原典)と日本語・英語・中国語・韓国語の対訳・語釈を、全文無料・登録不要で公開しています。
底本
Aeschyli Tragoediae. Sidgwick, Arthur, editor. Oxford: Clarendon Press, 1902.
原文データ出典
Perseus Digital Library · CC BY-SA 4.0
元ファイル: urn:cts:greekLit:tlg0085.tlg006.1st1K-grc1
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翻訳と校閲
翻訳:Gemini 3.5 Flash(2026-05-22 公開)
AI校閲 2026-09-22:検出 Gemini 3.8 Flash/判定 Gemini 3.8 Flash・GPT-6 Astra — 日本語訳 7 件・原文 2 件を修正
反映した修正(日本語訳と原文):AI校閲 9 件
最終更新:2026-10-10・変更履歴の一覧
要旨
本作は、アガメムノンの死に対する復讐という運命的な主題を扱うギリシア悲劇です。亡命先から帰国したオレステスは、父の墓前で姉エレクトラと奇跡的な再会を果たし、二人はアポロンの神託に従って父の復讐を果たすことを誓い合います。彼らは合唱隊(コーラス)とともに亡き父の魂に援助を求め、周到な計画のもとで旅人に変装して王宮へ潜入します。オレステスは、自らの死を告げる偽の訃報を用いて復讐相手の油断を誘い、まず僭主アイギストスを殺害します。続いて、実の母であるクリュタイムネストラとの対峙において葛藤するものの、神託を頼りに彼女を手に掛けます。復讐の正当性を主張するオレステスでしたが、母を殺した罪の意識から、やがて母の復讐の女神たち(エリニュス)の幻影に追われ、精神の均衡を失っていきます。最後は、彼が神託の地デルポイへと逃れていく姿で幕を閉じ、この家に漂う呪いの連鎖の行く末を問いかけています。
目次
11 チャンク
引用方式:line
- §1-106
オレステスの帰国とエレクトラの墓参り
帰国したオレステスは父の墓の前でヘルメスに祈り、哀悼の髪を捧げる。そこに喪服を着たエレクトラと侍女たちが現れ、隠れた彼らの前で、エレクトラは父への祈り方について侍女たちに助言を求める。
- §107-194
エレクトラの復讐の祈りと墓前の巻き毛
エレクトラと合唱隊は、供物を捧げるにあたってアイギストスたちへの復讐を祈ることで合意し、エレクトラは墓前で祈る。その後、エレクトラは墓の上に置かれたオレステスのものと思われる髪の一房を見つけ、合唱隊と語り合う。
- §195-278
オレステスとエレクトラの再会とアポロンの神託
エレクトラは墓の上の髪と足跡からオレステスの帰国を確信し、直後に現れたオレステスと奇跡的な再会を果たして喜びを交わします。その後、二人はアポロンの神託に従って父の復讐を果たす決意を固めます。
- §279-398
アガメムノンの墓前での復讐の誓いと交代歌
オレステスは神託が警告した凄惨な病と狂気の罰を詳述し、復讐の決意を固めます。その後、オレステス、エレクトラ、歌隊がアガメムノンの墓前で大交代歌を歌い始め、正義の執行と父への哀悼を捧げます。
- §399-503
アガメムノンの霊魂と地底神への助勢の祈願
オレステス、エレクトラ、そして合唱隊は、アガメムノンの無念の死と不名誉な埋葬について詳しく語り合い、互いの怒りと悲しみを共有する。彼らは地底の神々とアガメムノンの魂に対し、復讐を果たすための強力な援助を懇願する。
- §504-588
クリュタイムネストラの夢とオレステスの策略
オレステスたちは子供が死者の名声を永らえさせると誓い、クリュタイムネストラの不吉な蛇の夢を聞いたオレステスは、自らをその蛇になぞらえて復讐を果たすことを決意し、ピュラデスと共に旅人に化けて館に侵入する具体的な策略を明かす。
- §589-699
女の暴虐の歌とオレステスの偽の訃報
合唱隊が人間の無謀な情念や、古今に語り継がれる女性の恐るべき裏切りの神話を歌い上げ、正義の不可避な報いを告げる。その後、旅人に変装したオレステスがアガメムノンの館の門前に到着し、クレイテムネストラに対して自身が死んだという偽の訃報を告げて彼女を悲嘆させる。
- §700-788
乳母の悲嘆とアイギストスへの使い
オレステスが自らの死を偽って伝えた後、クレイテムネストラは客人をもてなすよう命じ、コーラスは復讐の成功を神々に祈る。続いて悲しむ乳母キリッサが登場し、コーラスの助言に従って、アイギストスを護衛なしで呼びに行く。
- §789-893
アイギストスの死と母子の対峙
コーラスがオレステスの勝利を神々に祈る中、アイギストスが現れて館内に入り、殺害される。クレイテムネストラは警告を受け、オレステスと対峙する。
- §894-988
クリュタイメストラの殺害と血塗られた網
オレステスはピュラデスの神託への言及に後押しされて母親を殺害し、コーラスは正義の勝利を讃える歌を歌う。その後オレステスは、父を死に追いやった殺害の道具である網を掲げて現れる。
- §989-1076
オレステスの狂気と復讐の女神からの逃走
オレステスは親殺しの正当性を訴えてアポロンの神託を最大の拠り所に据えるが、徐々に理性を失い、母の復讐の女神たちに追い立てられてデルポイへと逃れ、合唱隊はこの家に吹き荒れた三度の嵐の歴史を回顧して破滅の結末を問う。
