底本
Galen. Claudii Galeni Opera Omnia, Volume 4. Kühn, Karl Gottlob, editor. Leipzig: Knobloch, 1822.
原文データ出典
A Digital Corpus for Graeco-Arabic Studies · CC BY-SA 4.0
元ファイル: urn:cts:greekLit:tlg0057.tlg024.1st1K-grc1
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翻訳と校閲
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要旨
本作は、古代の医学者ガレノスが、人間の「身体の最善の構成」とは何かを定義し、その本質を論理的に探求した医学・哲学的著作です。著者はまず、最善の構成が単に四大元素の調和だけを指すのか、それとも各器官の形成や配列をも含むのかという問いを提起します。そして、最善の構成の本質を「健康」と「強健さ(良好な持続的状態)」という共通概念に見出し、自身の基礎理論である「調合(クラーシス)」や器官の構成に基づいて議論を展開します。さらに、最善の身体が外部の有害な要因や食物の残留物に対して高い抵抗力を持つ仕組みを説明します。最終的に、完璧な身体(ポリクレイトスのカノン)だけでなく、ある程度の幅を持つ現実的な健康な身体をも視野に入れ、調合と調和が健康維持において果たす極めて重要な役割を結論づけています。
目次
4 チャンク
引用方式:chapter
- §1
最良の身体構成の定義と探求の方法
ガレノスは、身体の最善の構成が単に「四大元素の最適な調和」だけを意味するのか、それとも構成要素の形成や配列も含むのかという問いを提起する。そして、用語の論争に拘泥することなく、共通の概念から始めて秩序だった方法でその本質を探求すべきであると主張する。
- §2
最善の身体の共通概念と構成原理の確認
ガレノスは最善の身体構成に関する共通概念を「健康」と「強健さ(良好な持続的状態)」として整理し、それを定義・探求するための基礎として、自身の過去の著作(元素、調合、各部の効用)における論理(同質的部分の調合と器官の構成)を要約・確認する。
- §3
最善の身体の抵抗力と健康の幅の規定
身体を害する要因を外部的要因と食物の残留物に分類し、最善の調合を持つ身体がこれら双方に高度な抵抗力を持つ理由を説明する。さらに、健康を静的な点ではなくある程度の幅を持つものと規定し、医療の実用性のために、完璧な身体(ポリクレイトスのカノン)だけでなく、それに準ずる多くの身体をも観察・分類の対象に含めるべきだと論じる。
- §4
最善の身体における調合と調和の基準
「良好な調合」を持つ身体と「適度な調和」を持つ身体の定義、およびそれらが様々な内外の原因に対して示す抵抗力の特徴について述べる。さらに、身体の大きさと湿気・乾燥との関係、そして健康において調合と調和が持つ重要性を論じている。
