デモステネス · Demosthenes
第十七弁論 アレクサンドロスとの盟約について
On the Treaty with Alexander
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底本
Demosthenes. Orationes, Vol. I. Butcher, S. H., editor. Oxford: Clarendon Press, 1903.
原文データ出典
Perseus Digital Library · CC BY-SA (Perseus の利用条件による)
元ファイル: urn:cts:greekLit:tlg0014.tlg017.perseus-grc2
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翻訳と校閲
翻訳:Gemini 3.5 Flash(2026-05-22 公開)
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最終更新:2026-10-10・変更履歴の一覧
要旨
本作は、マケドニア王アレクサンドロスとの間で結ばれた「共通の平和(コイネー・エイレーネー)」の条約をめぐり、アテナイ市民に向けて行われた政治演説である。演者は、マケドニア側がメッセネへの僭主の復帰やペレネにおける民主政の打倒など、条約が保障する諸都市の自由と自治に反する数々の違法行為を行っていると告発する。さらに、海上輸送の妨害やアテナイのピレウス港への違法な進入など、具体的な条約違反の実態を厳しく弾劾する。演者は、国内のマケドニア支持派がアテナイ側にのみ一方的な条約遵守を求める不条理を批判し、アテナイが今なお保持する海上覇権を背景に、自衛と権利回復のために立ち上がるべきだと説く。そして、条約の規定に基づき、違反者であるマケドニアに対して武器を取り、正当な戦いに打って出ることを強く呼びかける。
目次
4 チャンク
引用方式:section
- §1-8
アレクサンドロスの協定違反とメッセネの僭主
演者はアテナイ市民に対し、誓約と協定の遵守を説く者たちの言動を吟味するよう促し、アレクサンドロスがメッセネに僭主を帰還させた不義を告発する。そして、協定の基本原則である自由と自治を守るため、違反者である彼に対して武器を取り共闘することを呼びかける。
- §9-16
ペレネの民主政転覆と協定違反の告発
弁者は、マケドニア側がペレネの民主政を覆し、協定が禁じる財産没収や追放を行い、武器を持った追放者を送り込むなど、共通の平和の数々の条項に違反している実態を非難する。
- §17-23
マケドニアによる海上交通妨害と協定除外の要求
協定違反を犯した都市を協定から除外することの正当性を主張し、マケドニア人による海上輸送の妨害という明確な協定違反を弾劾して、アテナイ人が自らの権利を行使し怠慢を排するよう促す。
- §24-30
マケドニア支持者への批判と違約者に対する開戦提案
アテナイ市内のマケドニア支持者たちが、マケドニアによるピレウス港への船の進入などの違法行為を看過し、アテナイ側にのみ協定の順守を求める不条理を批判する。弁者は、アテナイが海上覇権を維持している限り自衛は十分可能であると説き、協定に規定された権利に基づき、違約者に対する開戦を提案する。
