デモステネス · Demosthenes
第十六弁論 メガロポリス市民について
For the People of Megalopolis
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底本
Demosthenes. Orationes, Vol. I. Butcher, S. H., editor. Oxford: Clarendon Press, 1903.
原文データ出典
Perseus Digital Library · CC BY-SA (Perseus の利用条件による)
元ファイル: urn:cts:greekLit:tlg0014.tlg016.perseus-grc2
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翻訳と校閲
翻訳:Gemini 3.5 Flash(2026-05-22 公開)
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最終更新:2026-10-10・変更履歴の一覧
要旨
本書は、古代ギリシアの弁論家デモステネスがアテナイの民会で行った、メガロポリス(アルカディア地方の都市)への軍事支援をめぐる政治演説である。当時、メガロポリスはスパルタからの侵略の脅威に晒されており、アテナイに同盟を求めていた。デモステネスは、アテナイの安全保障にとって最善の道は、スパルタとテーバイという二大強国がいずれも過度に強大化しないよう「勢力均衡」を保つことであると論じる。彼は、対立する弁論家たちの偏った意見を批判し、メガロポリスを救うことがアテナイの伝統的な「弱者救済」の正義に適うものであると主張する。さらに、スパルタの領土的野心を警戒し、メガロポリスとの同盟こそが長期的にはアテナイの国益に資することを説く。演説は、正義と現実的な安全保障政策を両立させ、賢明な介入を行うようアテナイ市民に求めて締めくくられる。
目次
4 チャンク
引用方式:section
- §1-9
メガロポリス支援と勢力均衡の必要性
アテナイの弁論家たちの偏向した態度を批判し、テーバイとスパルタの双方が強大化しないようにメガロポリスを支援することがアテナイの安全保障に資することを論じる。
- §10-17
正義の原則とスパルタの計略への反論
著者は、メガロポリス援助がアテナイの正義と一貫した外交方針(不義を被る者の救済)に適うものであることを強調し、オロポス奪還とスパルタとの関係を巡る反対派の懸念に反論するとともに、スパルタの真の意図(他国を取り込んでメッセネを孤立させること)を暴いている。
- §18-24
オロポス奪還とスパルタ台頭の阻止
弁士は、アルカディアとの同盟を通じてラケダイモン人の台頭を防ぐことが、長期的には我が国の安全とオロポスの回収にも繋がると説きます。また、ラケダイモン人を強大化させることなくテーバイ人を抑制し、共通の正義を貫くことの合理性を主張します。
- §25-32
旧都市再建とメガロポリス保護による勢力均衡
デモステネスは、テスピアイ等の旧都市再建を支持しつつもメガロポリスを見捨てるべきではないと論じ、アテナイの介入がラケダイモンとテーバイの勢力均衡に寄与することを説く。
